TMDUロゴ 東京医科歯科大学 血液内科学教室 TOKYO MEDICAL AND DENTAL UNIVERSITY Department of Hematology

外来受診 アクセス
外来受診 アクセス

医局員からのメッセージ

坂下 千瑞子 先生(H4卒)

Q1. 血液内科を選択した理由
血液内科医の父が「血液内科はやりがいがあるし、学問としてもとても興味深いよ」といつも話していたので、影響を受けたと思います。実際、その通りだと思っています。
Q2. 東京医科歯科大学血液内科を選択した理由
大学時代のバスケ部の先輩が本学で働いており、出身大学の垣根が無く、色々なところから研修医が集まり、切磋琢磨する環境がとても良いと聞きました。
Q3. 現在のキャリアを選択した理由
本学大学院を卒業後に渡米して基礎研究を続けていたときに脊椎の骨軟部腫瘍を発症しました。闘病生活を通してがん患者の想いや大変さを強く感じたことから、復職後は医学教育に携わり、がん患者に寄り添う気持ちの大切さを伝えようと思いました。日進月歩する医療現場で血液内科医としての専門領域を持った上で、がん対策やがん患者サポートに関わる仕事を行うことで社会に役立てたらと思っています。また、東京都の臓器移植コーディネーターを兼務しており、命の大切さについて日々学んでいます。
Q4. やりがいを感じる点
医学の進歩と共に、血液内科領域の新しい治療薬が増え、以前は考えられなかったほど患者さんが元気になることをとても嬉しく感じます。医学教育も進化しており、患者さんの想いに寄り添える医療者が増えてきたように感じます。移植医療では、社会全体で命を守り、繋いでいくことの大切さや人々の思いやりを感じます。
Q5. 今後の抱負
血液内科の臨床や基礎研究に携わり、自身の闘病生活の経験を基に医学教育に携わってきたことを生かして、対がん活動をはじめとした医療と社会を繋ぐような役割をこれからも果たしていきたいと思います。臓器移植については、終末期を迎えるご本人やご家族のご意向に沿った選択肢の一つとして、皆さまが後悔しないようにこれからも丁寧に対応していこうと思います。
2017年より本学「知と癒しの庭」を会場に毎年開催しているがん患者支援活動である「リレー・フォー・ライフ・ジャパン(RFLJ)東京御茶ノ水」は、医療者や学生ががん患者さんを応援し、地域の皆さまとがんについて学び交流する場としてこれからも続けていけたらと思っています。
RFLJ東京御茶ノ水リレーイベント会場にて

長田 有生 先生(H26年卒)

Q1. 血液内科を選択した理由
元々、腫瘍を扱う内科を考えていました。学生実習の際に、患者さんと話す機会が多くあり、患者さんと非常に深く関わり合うことができ、最初から最期まで、寄り添った医療を実践できる科としての魅力を感じ、その時から血液を専攻とすることを決めました。基礎的な知識を学ぶ中で、臨床と直結する場面が多く、初めは難しく感じていた内容も、実はとても面白いことだと気づくことができました。
Q2. 東京医科歯科大学血液内科を選択した理由
私は地方大学の出身で、後期研修で関東の病院で経験を積みに来ました。そこで様々な出会いがあり、関東に残ることを考えた時に入局を考えました。東京医科歯科大学血液内科は私のような他大学出身の者でも広く受け入れてくれ、様々な血液疾患を偏りなく診療できる所に大きな魅力を感じました。
Q3. 現在のキャリアを選択した理由
元々基礎研究に興味がありましたが、後期研修の時に臨床研究にも触れる機会があり、患者さんの中にいながらできる研究をしたいと考えるようになり、臨床家としての道を選択しました。また、自分が学生・研修医時代にたくさん教えてもらったこと、教えてもらえなかったことを思い出し、後輩達の指導についても前向きにやろうという気持ちになりました。
Q4. やりがいを感じる点
死に繋がる病を治すことができた時には、とても感謝されますし、一方で助けられずに亡くなってしまう患者さんを看取った後は、今度こそは助けたい、という気持ちとともに、そうしてまた治すことができるようになる、という循環の中で、とても大きなやりがいに繋がっていると感じます。何をしたでもなく、不運にも病を患ってしまった患者さんは、皆なんとかして良くなりたいと願う良い人たちばかりで、そういった人達の力になれることはとてもありがたいと感じています。
Q5. 今後の抱負
自身で主導する臨床研究を行い、実臨床に活かされるような研究をしていきたいです。老若男女問わず様々な患者さんに対して、それぞれの状態や希望に合わせて最適な医療を行えるように、一人一人を自分なりの関わり方で、一緒に治療に携わりたいと思っています。

本村 鷹多朗 先生(H27年卒)

Q1. 血液内科を選択した理由
悪性腫瘍に対して、内科的治療のみで完治が望めるところが面白いと思ったからです。
Q2. 東京医科歯科大学血液内科を選択した理由
毎年入局者が複数人いるため年次の近い先輩や後輩がたくさんおり、相談しやすい環境があることが医科歯科血液内科の魅力の一つです。
また、市中病院と大学病院では経験できる疾患や治療が大きく異なりますが、それらを満遍なく経験できる研修プログラムが組まれており、かつその後も大学院での基礎研究を含め様々な選択肢が用意されており、入局を決めました。
私は他大学卒で、かつ初期研修も他の市中病院出身ですが、そのことで仕事がしづらいと思ったことはありません。
Q3. 現在のキャリアを選択した理由
医師年次3-4年目を関連病院(都内市中病院)で多数の血液疾患症例を経験し、5年目以降に本学大学病院で自家・同種移植、CAR-Tといった免疫細胞療法などを学び、血液専門医を取得しました。
現在7年目で本学大学院へ入学し基礎研究に取り組み始めたところです。もともと基礎研究には興味がありましたが、まずは血液内科の診療を十分に経験し、どんな点が臨床で問題になっているかを知った上で基礎研究をしたいと考え現在のキャリアを選びました。
Q4. やりがいを感じる点
学問としては、血液内科学は医学の分野の中でも進歩のスピードがはやく、常に新しい文献・データに触れ、知識をアップデートする必要があります。常に学ぶ姿勢が求められ大変だと思うこともありますが、同時に面白い、もっと知りたい、とも思います。
臨床の面では、急性白血病などで入院され生死をさまよう病状であった患者様が治療により元気に退院される姿を見たときは、血液内科医をやっていてよかったと感じます。
Q5. 今後の抱負
研究者としてまだまだ未熟者ではありますが、いずれ臨床に還元できる研究を行えるように頑張りたいです。

坂東 夏菜 先生(H29年卒)

Q1. 血液内科を選択した理由
はじめまして、卒後5年目・専攻医3年目で医員の坂東夏菜と申します。私が血液内科に進もうと思ったのは、学生時代の基礎医学の血液内科の授業がとても面白く血液疾患に興味をもったことがきっかけでした。初期研修で色々な診療科について学ぶ機会がありましたが、内科的な治療の面が大きく全身を診る必要があり、患者さんと長く関わるという点に魅力を感じました。
Q2. 東京医科歯科大学血液内科を選択した理由
Q3. 現在のキャリアを選択した理由
当院で2年間の初期研修を終え、お世話になった先生方と仕事がしたいと思い入局しました。また新専門医制度が導入されたことも理由の一つです。2018年から導入された新専門医制度では幅広い内科疾患の経験が求められるようになりました。当医局では初期研修終了後すぐに血液内科医として後期研修が始まりますが、血液内科では副作用のマネジメントが全身に及び、その他の内科疾患を合併していることも多いため、初期研修での経験症例と合わせると困ることはおそらくないと思います。また血液内科医としても大学病院と市中病院それぞれで研修を行うことができるため多くの血液疾患について広く学ぶことができます。
Q4. やりがいを感じる点
Q5. 今後の抱負
血液疾患ではなかなか治らない病気や抗がん剤の治療など大変な治療も多くあります。予想外の経過や合併症・副作用などで大変なこともありますが、患者さんやご家族からの「ありがとう」という言葉がやりがいにつながっています。また血液内科領域では新しい薬剤もたくさん出てきており日々勉強しながら今後も診療に励みたいと思います。

秋山 弘樹 先生(H20年卒)

Q1. 血液内科を選択した理由
私は学生の頃から悪性腫瘍に対する内科的治療、いわゆるがん薬物療法に興味がありました。造血器腫瘍は他の腫瘍と異なり手術ではなく薬物療法が治療のほとんどを占めており、腫瘍が全身に広がっていても血液内科の治療により完治しうる、という点でも他科にはない魅力がありました。また、私が医学部を卒業したのはちょうど分子標的治療薬の臨床応用が始まった頃であり、血液内科はその中でも特に新規治療薬の開発が進んでいました。診断から治療までほぼ全て血液内科医が中心となって行うことができる、そして分子病態の解明とそれをターゲットとした治療薬の開発が盛んである、という2点が血液内科を選択した大きな理由です。
Q2. 東京医科歯科大学血液内科を選択した理由
私は、医学部学生時代と初期臨床研修を通して本学で多くの素晴らしい先生・先輩方からご指導をいただき、その充実した臨床・教育体制を実感、そして教えていただいたことを少しでも後輩に還元すると同時に私自身が母校の発展に微力ながらも関わることができれば、と思い本学血液内科に入局しました。一方、入局後は学外出身者の多さに驚き、その多様性もまた医局の魅力・そして強みの一つであることを実感しております。
Q3. 現在のキャリアを選択した理由
入局後、私は大学病院とその関連病院で4年間を臨床医として過ごし、多くの患者さんの診療にあたらせていただきました。その間に新たに承認された分子標的治療薬は10~20種類にものぼり、標準治療の変遷に伴い患者さんの予後も大きく改善し臨床医として大きなやりがいを感じていました。一方で、新規治療薬開発の基盤となる腫瘍の分子病態解明にも興味があったため、卒後5年目で本学大学院に入学し、基礎研究に専念する4年間を過ごしました。その間に、基礎・そして臨床への橋渡し(トランスレーショナル)研究をさらに深く学びたいという思いが強くなり留学を決意し、縁あって米国テキサス州のMDアンダーソン癌センターで研究に携わる機会をいただきました。こちらでは医学研究の最先端でそれがどのように臨床応用につながっていくのかを目の当たりにする非常に貴重な時間を過ごしております。
Q4. やりがいを感じる点
臨床医としては、病気で不安になっている患者さんやその家族が少しでも安心して日々を過ごせるようになることが一番の喜びです。また、新規治療薬によりそれまで治療が困難であった患者さんが治るようになるというのも大きなやりがいにないます。一方、研究者としては科学の奥深さに圧倒される日々を過ごしていますが、その中で小さなことでも新たな発見を積み重ねて生命科学を探究していく楽しさ、そしてそれがさらなる治療の進歩につながるかもしれないという可能性は毎日の原動力になっています。
Q5. 今後の抱負
科学的視点を持ち研究のできる臨床医、physician scientistを目指して日々努力しています。幸いなことにこちらで最先端の研究に触れる機会をいただいたため、留学中にしか学ぶことのできないことを可能な限り多く吸収し、帰国した際にはそれをできるだけ多く後進に伝えていくことができれば、と考えています。
右から2人目が本人。中央がDr. Andreeff氏。

佐々木 宏治 先生(H18年卒)

初めまして、現在、米国テキサス州ヒューストンにありますMDアンダーソン癌センター白血病科におります佐々木宏治と申します。
私は東京医科歯科大学を2006年に卒業し、その後、東京医科歯科大学で初期臨床研修・血液内科後期研修を修了しました。医学生の頃より悪性疾患の克服を目指したいと思っており、血液悪性腫瘍が悪性腫瘍の中でも病態解析に関して先行していたのをきっかけに血液内科を考える様になりました。初期研修中に血液内科を回った際に化学療法を受けられた患者さん方の全身管理や副作用に悩まされる患者さん方の症状をいかに緩和できるかに医師として惹きつけられました。最後の決め手となったのは血液悪性疾患は診断時に重症だとしても、化学療法の開始によって劇的に改善させることに感銘を受け、将来的に血液悪性腫瘍の克服を皮切りに固形腫瘍の克服も目指せないだろうかと可能性を感じたことです。
そして卒後5年目に東京海上日動が後援するN Programを通じて留学し、New YorkにありますBeth Israel Medical Center (現、Mount Sinai Beth Israel)で米国内科臨床研修を3年間修了した後に、2013年からMDアンダーソン癌センターに移り、Leukemia Fellowship、Stem Cell Transplantation & Cellular Therapy Fellowship、Hematology/Oncology Fellowshipを修了しました。各段階を乗り越えるに当たり東京医科歯科大学で授けられた教育とトレーニングに深く感謝しております。そして2017年からMDアンダーソン癌センター白血病科スタッフとして現在でも変わらぬ昔からの想いを追いかけています。
悪性腫瘍の理解は年々劇的に深まっており、有効性が認められた新規薬剤の開発・承認はますます加速する一方で、今世紀のどこかで多くの方々の長年の想いが結実し、悪性腫瘍は克服されると信じています。その過程で改善しなければならないことは無数にあり、ぜひ一つ一つを形にしながら、一緒に取り組んでみませんか?相談事があればいつでも喜んで受けさせてもらいます。
人の幸せを願う人は幸せになれると言います。皆さんの日々の活躍によって多くの方の生活や幸せが守られ、社会が幸せになっていくことを願ってやみません。その実現のために後輩の皆さんと一緒に仕事が出来ることを楽しみにしています。

東京医科歯科大学 TOP 外来受診 アクセス