
当制度に申請した理由(着任への想い、どのようなスタンスやマインドでダイバーシティ推進に携わろうとしているか、キャリアアップに向けた意欲など)を教えてください。
私が所属している口腔保健学科口腔保健衛生学専攻はとても小さな専攻で、分野横断的に学生の教育に携わっています。その中で、私が初めて産休・育休を取得した教員であり、2人の子どもを育てながらここまで仕事を継続してくることができたのは、家族や周りの先生方、教務の方々に支えていただいたおかげに他なりません。自分自身がキャリアアップすることで少しでも恩返ししたい、また自分がロールモデルの一人となって、これからキャリアアップを目指す方や、学生にその姿を見せることができたらと考え、応募いたしました。
ご自身のお仕事の内容とその魅力について教えてください。
私は「歯科衛生士」という仕事が大好きで、歯科衛生士の楽しさ・やりがいを伝えたい、同じ思いを持つ歯科衛生士の育成に寄与したい、という思いから、口腔保健衛生学専攻の教員になりました。主な仕事内容は、主たる歯科衛生士業務に関する講義・実習科目を担当、学年担任として学生の支援等、歯科衛生士教育をしています。また、先端歯科診療センターにて患者さんのお口の健康を守る歯科衛生業務も行っており、もちろん研究も重要な業務内容です。仕事の魅力を語り出すと止まらなくなってしまうのですが、歯科衛生士という仕事の一番の魅力は、お口の健康を通じて、人々の全身の健康やQOL向上に寄与できること、そして、本学の教員という仕事の魅力は、学生たちのキラキラした時代を一緒に過ごすことができる・それぞれが自分らしく成長していく過程を目の当たりにすることができること、診療では患者さんとの関り自体がとても楽しく、さらにお口の健康が保たれる喜びを共有することができること、研究面ではエビデンス構築の一助となることで社会貢献につながること…などなど、様々な観点からやりがいや魅力を感じています。
キャリアアップ教員に就いたことで、ご自身や周囲で変化したこと等があれば教えてください。
キャリアアップしてからまだ間もないため、周囲の大きな変化はまだ感じていないのですが、まずは研究支援員を配備いただき、仕事の大幅な効率化につながっており感謝しております。また、様々なチャンスを得ることができそうでわくわくしています。例えば、オーダーメイド支援を活用し、海外から歯科衛生士教員を招聘する、私自身も訪問するという計画を立てており、今後も教育や研究面での交流が加速すると考えています。また、リーダーシップやマネジメントの研修も楽しみです。私自身としては、まずは講師(キャリアアップ)という肩書をいただいたことで、自信やモチベーションにもつながっていることを感じます。
当制度に期待すること、ご要望等はありますか。
「研究」だけでなく、「教育」や「臨床」という、各自が自身の強みと考える分野で評価されるということで、より自分らしくキャリアアップすることが可能になることを期待しています。要望としましては、オーダーメイド支援に関しまして、「名称付与期間中の目標達成に向け、能力開発、スキル強化、課題解消、実績向上等のために、ご自由にお役立てください」という大変心強いご説明があり、大変ありがたく思うところなのですが、実際は基本的には「研究費」に準じて使用可否が決定されるようです。もう少し、本制度の目的を鑑みて「キャリアアップ」につながる事柄への助成も可能としていただけると、さらに活用の幅が広がり、成果へとつながるのではないかと考えます(例えば語学力アップのための定期的継続的な語学研修への助成などはまさに能力開発・スキル強化であり、私自身が立てた目標達成に不可欠となっておりますので、本支援の対象となることを期待しております)。
今後の目標(どのような女性リーダーになろうとしているか、研究者・医師・歯科医師・教育者としての抱負など)を教えてください。
こんな歯科衛生士になりたい!と思ってもらえるような教育者でありたいと思っています。「リーダー」というと、飛びぬけた能力を持ち、周りをどんどん引っ張っていくといったようなイメージがありますが、「サポーター」として、一緒に困難を乗り越えたり、どんな状況にあっても楽しみながら進んでいけるような存在となるべく、精進していきたいです。また、国際的にも歯科衛生士は女性が大多数を占める職業でありますが、性別という枠をこえて、個々人が自分らしく活躍できるといった視点から、ダイバーシティ推進に貢献していきたいと考えています。
