My Career Story

梅澤 夏佳先生イメージ写真

梅澤 夏佳 氏

東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科(医)
膠原病・リウマチ内科学分野
講師(キャリアアップ)

当制度に申請した理由を教えてください。

学生の頃から本学で多くの先生方から御指導いただき、医療者・研究者として成長させていただいて参りました。また、2回の産休・育休も経験しましたが、皆大変温かく応援して下さり、無事に現在も専門分野での仕事を続けることができています。このような環境に恵まれたことは、ダイバーシティ・インクルージョンを体現してきた指導者の先生方のおかげだと、心から感謝しております。これまで受けて参りました教育や思いやりに対して、私自身がさらに研鑽し成長することで恩返しをしたいという思いで、本制度へ応募しました。

ご自身のお仕事の内容とその魅力について教えてください。

関節リウマチをはじめとする自己免疫疾患を専門としています。関節リウマチのように良く知られた疾患から、難病と言われる稀な疾患まで多岐にわたりますが、基礎研究や分子標的療法の進歩により、背景にある免疫異常や病態については共通した道筋で理解できる場面もあります。私自身も診療と研究の双方に携わり、研究での考え方を活かして患者さんに適した治療を勘案したり、患者さんの臨床経過や検体を解析することで新規治療開発等を目指した研究を進めています。診療と研究が密接に関連している点がこの分野の魅力であり、やりがいを感じています。

キャリアアップ教員に就いたことで、ご自身やご周囲で変化したこと等があれば教えてください。

これまで女性であるという点について強い認識はありませんでしたが、時折自身がマイノリティであると認識する場面がありました。キャリアアップに登用されたことで、自身の仕事に肯定感を持ちやすくなったとともに、より一層の責任を感じるようになりました。

当制度に期待すること、ご要望等はありますか。

ダイバーシティの推進にあたり、女性であれば女性だけへの支援ではなく、それを見守る周囲の男性への支援や配慮も重要になるかと思います。ダイバーシティの推進は、個々人の利益のためではなく、組織にとって有益であることを実感できるような制度であることを期待していますし、私自身もその一端を担う者であることを意識して行動して参りたいと思います。

今後の目標を教えてください。

これまでと同様に粘り強く診療や研究に取り組むとともに、これまで以上に俯瞰的な視点で医療や社会における自身の役割を意識しながら、研究成果を発信し、周囲の人へも耳を傾けられる存在であるよう、精進して参りたいと思います。