大島 乃里子 氏

当制度に申請した理由を教えてください。

多様な特徴や考え方を持つ人間が存在することは、現代社会において、変化に対する柔軟性のある対応や様々な背景を持つ患者さんを受け入れるにあたり重要なことだと思います。その中で性別という特徴において、産婦人科分野で考えてみても、臨床業務と同時に教育や研究を行う女性医師はまだまだ少ないのが現状です。産婦人科では患者さんのほとんどが女性であり、産婦人科専門医の修練をする医師も女性が増えているなかで、医療や教育の現場や社会にプラスになると考えて当制度に申請いたしました。

ご自身のお仕事の内容とその魅力について教えてください。

婦人科悪性腫瘍と女性ヘルスケアが専門です。婦人科悪性腫瘍では、主にがんの手術や抗がん剤治療を行いますが、がんの治療により通常より早く閉経した患者さんの術後ヘルスケアも同時に行っています。外科手術や抗がん剤から内科的なホルモン治療まで、一人ひとりの患者さんに合った治療を一貫して提供できる点が魅力です。

キャリアアップ教員に就いたことで、ご自身やご周囲で変化したこと等があれば教えてください。

自分自身は変化していませんが、肩書によって学会や講演会などでの扱われ方が異なることを感じます。制度についてはまだ利用開始に至っていないので、今後それによって研究を推進したいと思っています。

当制度に期待すること、ご要望等はありますか。

大学を越えた直接交流の機会があったら嬉しいです。

今後の目標を教えてください。

女性リーダーが少ない状況のなかで、若手女性医師が大学でのキャリアアップに希望を持ち、自身が目指す道を進めるようなサポートをしていきたいと思います。