My Career Story

野口 麻衣子先生イメージ写真

野口 麻衣子 氏

東京医科歯科大学 大学院保健衛生学研究科
在宅・緩和ケア看護学分野
教授(キャリアアップ)

当制度に申請した理由を教えてください。

同じ研究科内に、当制度の1期生の先生がいらっしゃいます。その先生からお話を伺い、以前から本制度に関心を持っていました。そこへ3期の募集があり、分野長の先生からも後押しいただき、申請しました。

ご自身のお仕事の内容とその魅力について教えてください。

私は、保健衛生学研究科に所属し、仕事の中心は看護分野の教育・研究となります。教育においては、未来の看護のリーダーとなる本学の学部生及び大学院生への指導を行っています。学生が卒業・修了し、様々な場所で活躍している姿を見られるのは大学教員の醍醐味です。研究の専門領域は、高齢者看護・在宅看護です。現在取り組んでいる研究は、2021年度から開始された科学的介護情報システムデータを用いて、高齢者施設の入居者の状態変化、身体機能の低下、転倒等を事前予測する研究です。また、在宅医療を担う訪問看護師の症状マネジメント支援の相談システムを開発し現場の困難事例の支援を行っています。研究成果が看護実践に活用され、患者さんやご家族の方、また、看護職の方々にも役立てていただけることが一番嬉しいです。

キャリアアップ教員に就いたことで、ご自身やご周囲で変化したこと等があれば教えてください。

キャリアアップ教員になってまだ1か月程度なのですが、周囲の方々に「おめでとう」と声をかけていただくことが増え、キャリアアップ教員への期待と責任の大きさを改めて実感しています。仕事内容は、教授から分野運営の仕事についても一部任せていただき、より一層本学・研究科・分野全体を考えて行動する機会が増えました。まだまだ未熟でその役割を十分に果たせていないのですが、キャリアアップ教員に選出いただいたからこそ経験できる、自分を成長させる貴重な機会だと思い、日々感謝しながら楽しく仕事をしています。

当制度に期待すること、ご要望等はありますか。

研究支援員の雇用は大変ありがたいです。おかげ様で研究時間が増えました。また、キャリアアップ教員対象のコーチングセミナーに参加し、自分自身を客観的に振り返る機会を定期的にいただいています。自分の強みと弱みを客観視することで、よりスムーズに仕事を進めることができるようになりました。

今後の目標を教えてください。

変化と失敗を恐れずにチャレンジし続ける看護学研究者でありたいと思っています。VUCA時代の今、確実な正解はどこにもありません。不確かな中で、覚悟を持って決断し、チャレンジし続けるようにしたいといつも思っています。私自身は2児の母親でありますが、キャリアを中断せず仕事を続けてきました。これはひとえに、職場と家族のサポートのおかげです。私がサポートしてもらった恩を、次の世代につなげていきたいと思っています。今後、研究で社会に貢献したいと考えている研究者が、研究の道を諦めずに進めるような体制を、積極的に作っていきたいです。