名前 小西 昭充 医学博士所属 メディカル・トップトラック （MTT）プログラム
職名 ジュニアMTTフェロー (特任助教)
主研究テーマ
1. 染色体DNA傷害に対する細胞反応の解析
2. テロメアにおける染色体末端保護機構の解析
研究概要
遺伝情報の保存、伝達の役割を担っている染色体DNAは常に内在的、外来的な原因により傷害を受ける危険性をもっており、DNA傷害の検出、修復反応は生命維持のために必要不可欠な機能である。一方、真核生物の染色体末端は不必要なDNA傷害反応を避けるため、テロメアと呼ばれる特殊な構造を取っている。細胞老化に伴うテロメアの短小化などにより、この保護機能が減弱すると染色体末端限局的に、DNA傷害に対する反応が誘導される事が明らかとなって来た。
我々はテロメア保護機能に重要な役割を担っているTRF2分子の温度感受性変異体の作成に成功し、テロメア限局的なDNAダメージ反応を自由に操作する事を可能にした。現在、この技術を応用し一般的なDNA傷害に対する細胞反応の解析に取り組んでいる。
我々はテロメア保護機能に重要な役割を担っているTRF2分子の温度感受性変異体の作成に成功し、テロメア限局的なDNAダメージ反応を自由に操作する事を可能にした。現在、この技術を応用し一般的なDNA傷害に対する細胞反応の解析に取り組んでいる。
論文
1. Niida H, Tsuge S, Katsuno Y, Konishi A, Takeda N, Nakanishi M. Depletion of Chk1 leads to premature activation of Cdc2-cyclin B and mitotic catastrophe. J Biol Chem. 280(47): 39246-52 (2005)
2. Konishi A, Shimizu S, Hirota J, Takao T, Fan Y, Matsuoka Y, Zhang L, Yoneda Y, Fujii Y, Skoultchi AI, Tsujimoto Y. Involvement of histone H1.2 in apoptosis induced by DNA double-strand breaks. Cell.114(6): 673-88 (2003)
3. Shimizu S, Konishi A, Kodama T, Tsujimoto Y. BH4 domain of antiapoptotic Bcl-2 family members closes voltage-dependent anion channel and inhibits apoptotic mitochondrial changes and cell death. Proc Natl Acad Sci USA. 97(7):3100-5 (2000)
主に行っている研究上の技術
1. テロメアおよび染色体異常の表現型解析
2. 遺伝子改変、形質導入（ウイルスベクター）
3. 蛋白質精製など種々の生化学的手法