名前 松井 毅 医学博士所属 メディカル・トップトラック （MTT）プログラム
職名 ジュニアMTTフェロー (特任講師)
主研究テーマ
重層上皮形成・維持機構解析に基づいた癌化の分子機構解析
研究概要
個体を構成する様々な各器官は、上皮細胞シートによって環境の異なる閉じた空間に分けられる事で、独自の生理機能を行っています。上皮細胞はその細胞層の数によって、一層からなる単層上皮（消化器系、泌尿器系、呼吸器系等）と、単層上皮の性質を持ちながらも多層化している重層上皮（皮膚、食道、尿道、膣等）とに分類されます。悪性腫瘍の約九割がこれら上皮組織に由来する事が知られており、その形成・維持機構の解明は、悪性腫瘍形成機構の理解や新しい薬の開発にも繋がる事が予想されます。そこで、特に重層上皮の形成・維持機構の解析を行う事により、上皮全般の形成・維持メカニズムや癌化の分子メカニズム解明を目指します。
論文
1. Matsui T, Kinoshita-Ida Y, Hayashi-Kisumi F, Hata M, Matsubara K, Chiba M, Katahira-Tayama S, Morita K, Miyachi Y, Tsukita Sh: Mouse homologue of skin-specific retroviral-like aspartic protease (SASPase) involved in wrinkle formation. J. Biol. Chem. 281:27512-25 (2006)
2. Matsui T, Hayashi-Kisumi F, Kinoshita Y, Katahira S, Morita K, Miyachi Y, Ono Y, Imai T, Tanigawa Y, Komiya T, Tsukita Sh: Identification of novel keratinocyte-secreted peptides dermokine-α/-β and a new stratified epithelium-secreted protein gene complex on human chromosome 19q13.1. Genomics 84:384-97 (2004)
主に行っている研究上の技術
1. 生化学的手法（蛋白質精製等）
2. 細胞生物学的手法
3. 分子生物学的手法
新聞掲載
日本経済新聞（2009年8月10日刊）