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心臓血管外科

将来心臓血管外科を志望する専攻医が対象です。心臓血管外科は高い技術力を要し、新しい治療法が次々登場する進歩の早い診療科です。治療結果は患者さんの生命に直結するため、手術技量のみならず周術期の高度な全身管理の知識も必要とされます。優れた心臓血管外科医となるためには、全身疾患を診る経験や、消化器・一般外科・呼吸器外科など幅広い領域の基礎的な素養が基盤となります。

当プログラムは、東京医科歯科大学を基幹施設として、地域医療の中核である大学関連病院、さらに首都圏近郊の有数の循環器疾患専門病院が連携して、優良な外科専門医を育成することを目的としています。3 年間の研修では、外科専門医に求められるコアコンピテンシーを習得しつつ、将来心臓血管外科医となることを考慮した経験を積めることが配慮され、4 年目以降の心臓血管外科専門医研修へのシームレスな連動が保障されます。

専攻医には、習得段階に応じて次のステップの臨床経験を積み手術手技を学べるようメンターによるきめ細かい指導が行われ、研修の早い時期から学会・論文発表などの機会が与えられます。医学博士取得を希望される方には、外科医の修練を積みながら大学院教育を受けられる社会人大学院コースも用意されています。

また、本コースのプログラム責任者である荒井教授は、心臓血管外科専門医認定機構委員・心臓血管外科専門医試験問題委員長を務めており、学会をリードする立場で新専門医制度の構築に直接関わっております。このように本プログラムは、外科医としての技能・知識・哲学をバランス良く兼ね備えた優良な外科医を育成するための様々な工夫がなされております。

国際交流

東京医科歯科大学は文部科学省からスーパーグローバル大学(全国で11大学のみのトップ指定校で世界レベルの教育研究を行う)の指定を受けており、国際化に力を入れています。

国際交流

心臓血管外科では、年2-3回インターナショナルセミナーを開催し、海外のトップクラスの心臓外科医(米国・スタンフォード大学のJoseph Woo教授、オランダ・ライデン大学のRobert J.M .Klautz 教授、カナダ・ロンドンヘルスサイエンスセンターBob B Kiaii教授等)を招聘しています。

英語による学術講演のみならず少人数グループで最新の手術手技の徹底討論が行われます。また、タイのマヒドン大学等からの海外の専攻医の受け入れや本学専攻医の海外短期留学も積極的に行い、国際的視野を持った外科医の育成も目指しています。

心臓手術テクニックセミナー

心臓手術の技術習得にはWet LabやDry Labが既に多くの施設で導入されています。私どもの施設では、毎月行われるWet Labに加え、年に1回、専攻医の心臓手術の知識、技術水準向上を目的としたテクニックセミナーを開催しています。本セミナーでは、Wet LabやDry Labのみでは体験することのできない実際の手術の緊迫感やダイナミズムを学ぶことができます。本セミナーには、将来心臓血管外科を志す専攻医は勿論のこと、消化器外科など心臓血管外科コース以外の専攻医も自由に参加できます。

心臓手術テクニックセミナー
心臓手術テクニックセミナー

セミナー第1部では、東京医科歯科大学内の大型動物実験施設で行われるライブ心臓手術の映像が学内の講義室に中継され、指導医の解説・ミニレクチャーを受けます。大型動物手術室との双方向通信で、臨床の手術現場では確認できない疑問点や手技のピットフォールを術者と直接討論しながら学びます。 セミナー第2部では、第1部で学んだ知識や技術を、ブタ心臓標本を用いたWet Labで直ちに実践します。各テーブルには各々、第一線の現場で活躍中の大学・関連病院の指導医が配置され、マンツーマンで密度の濃い指導を受けることができます。

心臓手術テクニックセミナー

外科専門医取得後のキャリアプラン

本プログラムを修了し、外科専門医取得後も東京医科歯科大学の研修プログラムで心臓血管外科医を目指す方は、引き続き心臓血管外科専門医研修プログラムへ進み大学および複数の連携施設をローテーションすることで、シームレスで効率的な研修を受けることができます。将来は連携病院への就職から大学教授への道(本学心臓血管外科より既に6名の教授を輩出)まで幅広い選択肢が用意されています。 この心臓血管外科コースを選ばれた皆さんが、いずれ将来の日本をリードする外科医として成就し、国際的に活躍されることを願ってやみません。