教室紹介
当教室は、昭和53年(1978年)10月1日に診療科として発足し、翌54年(1979年)4月1日に講座となり、昭和55年(1980年)に初代の塚越廣教授が赴任し、その歴史が始りました。その後、第2代宮武正教授、第3代水澤英洋教授の下で診療・教育・研究の各分野で着実に発展しました。平成11年 (1999年) 4月には大学院重点化に伴い、神経内科学講座から、医歯学総合研究科認知行動医学系専攻脳行動病態学講座の脳神経機能病態学分野、さらにその後脳神経病態学分野と名称が変わりました。4床でスタートした本診療科は1年後に19床、22年後には36床という国立大学の神経内科では最大の病床数を有するまで発展しました。また、基幹病院の部長・医長はもとより、国公立大教授(S46、S55、S56、S58、S58 、S58卒)・助教授(S55卒)、国立研究所部長(S60卒)からリハビリテーション部門のセンター長・医長、クリニック開設者、国家公務員・東京都公務員、医療関連企業役員等まで幅広い人材を輩出しています。平成26年(2014年)8月1日に第4代横田隆徳教授が就任して、これまでの教室の伝統を継承して、現在66名の教室員、146名の同窓会員一人一人が病める方々のために日々努力し、さらに新しい時代の神経内科の創生が始まりました。
また、急速に進行する高齢化社会を迎え、神経内科専門医に対する社会の需要はますます高まる一方ですが、その数は未だ絶対的に不足しており、若い優秀な神経内科医の教育・育成はきわめて重要です。当教室では、大学病院の卒後臨床教育研修センターとも協力し、独自の臨床研修プログラムを用意して、連携病院共々これに力を注ぎ取り組んでいます。
われわれが新人に求めることは、現時点での神経学の知識の量ではなく、まじめで、精力的に問題に取り組む姿勢と新しい時代を自らの手で創生する熱意であり、それさえあれば、近い将来には臨床医として、また神経疾患関係の大学スタッフ及び基礎研究者として様々な道が広がっています。さらに21世紀は治らなかった神経疾患が現実に根本治療が可能となる時代で、われわれはその神経内科の新しい時代を牽引する能力と責任があります。その実現には多くの若い諸君の熱意と力が必要です。この新しい時代の脳神経内科の担い手となる若い諸君の多数の入局を歓迎します。