看護先進科学専攻 災害・クリティカルケア看護学分野
共同災害看護学専攻

研究室紹介

大学院生からメッセージ

東日本大震災で故郷が被災し、医療支援に赴いた経験から大学院進学に至りました。大学院での学びはまさに‛現場から実践へ’と多岐に渡り、様々な研究テーマを持つ仲間に刺激を受けながら、充実した日々を過ごしています。今後は研究テーマである災害時の支援者支援について研究を深めつつ、これまでの被災地支援活動を共有し、災害時の看護職の可能性について考えていきたいと思っています。

東日本大震災後の救護室ボランティアがきっかけで災害看護を探求することに決めました。本プログラムは看護学にとどまらず、近接学問の専門家から多角的な講義が提供されていることが魅力です。講義をもとに学生とディスカッションすることで、多様な価値観に触れながら知識を身に着け、研究することができます。

私は学部生の頃より人々のストレスを対処する力に興味を持っていました。東日本大震災での心のケアや熊本地震での被災地支援の活動を行った先輩の話や文献から学んでいくにつれ、災害によるストレスに被災した人々がどのように対処しているのか探求していきたいと思い大学院へ入学しました。入学後は講義や研究室ゼミでのディスカッションから良い刺激を受け、学びを深めています。また現在は子育てをしながら大学院生活を送っています。子育てと学生生活の両立は困難なことも多いですが、先生や研究室の皆さんが暖かく支えてくれ充実した院生生活を送っています。

私はERセンターで勤務し、数年前に救急の認定看護師を取得しました。今までの一スタッフという立場から、認定看護師としての役割を期待され院内外で組織横断的に働くことへの「やりがい」や「達成感」を感じましたが、その一方で、エビデンスとして論文などを読み込み、それを実践に活かす能力や、実際に看護研究を行うための手法など、自分自身に足りない知識や能力も痛感しました。そこで、専門分野での学びをさらに深め臨床実践に活かしたいと思い、クリティカルケア看護高度実践看護師の教育コースを志望しました。研究室では、同じ志を持った仲間と切磋琢磨しながら日々学んでいます。また、「災害」と「クリティカルケア」の二つの分野が一つの研究室で学んでいる事は当研究室の大きな特色だと思います。一見するとそれぞれ異なる分野に思えますが、新型コロナウイルスのパンデミックにより、臨床の中で平時とは異なる「災害」への対処という課題を経験した中で、災害分野の先輩方から、今後の臨床に活かせる大きな学びを得られています。

抄読会のご案内

当分野では毎月1回、災害医療・看護、クリティカルケア・看護をフィールドとした研究論文もしくは、これらの研究に有用な研究手法を採用した保健医療・看護の研究論文のZoomでの抄読会を行っています。抄読会は分野教員や大学院生だけでなく、「災害看護」や「クリティカルケア看護」に関心のある学内外の方々も参加できます。

     

<抄読会内容>

毎回1名の担当者が、1週間前に対象論文を提示します。参加者は一読して参加してください。当日は、担当者が対象論文についてプレゼンテーションを行い、参加者間で研究の知見についての実践への適用、今後のさらなる研究課題などについてディスカッションを行っています。抄読会に参加される方同士の交流を深める目的でカメラオンで参加、自己紹介をお願いしています。

次回は2023/10/18(水)17:00~18:00を予定しています。

参加希望の方は、抄読会の1週間前までに参加希望者のお名前、ご所属、メールアドレス(Zoom情報の送付先)をメール本文に記入して佐々木(y-sasaki.dn”at”tmd.ac.jp)までお送り下さい。開催2日前までにご指定のメールアドレスにZoom情報をお送りいたします。開催前日までに返信がない場合は、お手数ですがメールを再度お送りいただけますようお願いいたします。

学生募集

当研究室では、「災害看護」や「クリティカルケア看護」を志向する学生を募集しています。出願を希望する方は、出願に先立ち必ず指導教員と面談をし、今後の研究・教育について相談してください。

★大学院入試「募集要項」はこちらからご覧いただけます

災害看護グローバルリーダー(DNGL)を志す方に対しては、求められている災害看護に関する多くの課題に的確に対応し解決できる、国際的・学際的指導力を発揮するグローバルリーダーとして高度な実践能力を有した災害看護実践者並びに災害看護教育研究者を養成します。また、災害看護をサブスペシャリティとしたい方への教育支援も行います。

クリティカルケア看護の卓越した実践者(急性・重症患者看護専門看護師)、あるいは教育・研究者を志す方に対しては、危機的状態にある対象の顕在、潜在する問題や看護支援ニーズを読み取り、的確に対応し解決できる、国際的・学際的指導力を発揮する人材を養成します。日本看護系大学協議会より認定を受けた「クリティカルケア看護高度実践看護師」の教育コースを開講しています。

受験に際しては、事前面接の上、願書に指導教員の署名・押印が必要となります(詳細は募集要項をご参照ください)。
受験をお考えの方は、まずは、下記の書類を、郵送またはメール添付にて佐々木(y-sasaki.dn”at”tmd.ac.jp)までお送り下さい。追って面接の約束をしたいと思います。
相談は通年受け付けていますので、随時ご連絡ください。

<送付書類>

  1. 経歴書:高校卒業以降の学歴と職歴
  2. 志望書:大学院進学希望動機、興味のある研究課題

ともに、A4用紙1~2枚程度(様式自由)にまとめてください。
(一週間以上返信がない場合、届いていない可能性がありますので、メール(y-sasaki.dn”at”tmd.ac.jp)までご連絡ください)