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科長のご紹介

最小の傷と痛み、最大限の機能温存と
早期退院を図り、先進的な優れた診療を提供します。

科長 藤井 靖久 -Yasuhisa Fujii-
専門医 日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
専門分野 泌尿器科学
研究領域 腎腫瘍の鑑別診断モデルの開発
腎がん手術後の腎機能変化および高血圧発症メカニズム
筋層非浸潤膀胱がんの再発・進展予測モデルの開発
筋層浸潤膀胱がんの膀胱温存療法の開発
合併症の少ない前立腺がん手術の開発
専門外来 コンチネンスケア外来(尿路ストーマ)
尿失禁・膀胱子宮脱専門外来
泌尿器がん臓器温存外来
電話番号 03-5803-5680
専用ホームページ http://tmdu.tokyo/

当科では、前立腺、腎臓、膀胱、副腎、腎盂・尿管、精巣、尿道などの疾患を主な対象として、患者さんごとに全スタッフの力を合わせて至適な治療法を選択しています。呼吸・循環障害など合併症を持つ患者さんに対しては、関連する他科との緊密な連携のもとに診療にあたっています。患者さんの十分な納得のもとに、患者さんそれぞれに適した診療を行うよう努めています。

診療科の概要

手術支援ロボット ダビンチXi

世界トップレベルの治療を行うとともに、患者さんと社会に貢献する新治療法の開発・実践に努め、国内外への普及を進めています。具体的には、世界の標準的低侵襲手術であるロボット支援手術(ダビンチ手術)を施行するとともに、泌尿器がんのミニマム創内視鏡下手術、浸潤性膀胱がんの膀胱温存、腎がんの無阻血・無縫合腎部分切除、前立腺がんの部分治療など、オリジナルな治療法の開発と洗練を進めており、あらゆるニーズに応える医療を提供します。

取り扱うおもな疾患

前立腺がん、腎がん、膀胱がん、腎盂・尿管がん、副腎腫瘍、精巣がん、後腹膜腫瘍、前立腺肥大症、神経因性膀胱、尿路結石、尿路感染、尿失禁、骨盤臓器脱

おもな診断・治療法

前立腺がん: ロボット支援前立腺全摘除、ミニマム創内視鏡下前立腺全摘除、MRI- 超音波融合ガイ ド下前立腺生検、全機能温存部分小線源治療

腎がん: ロボット支援腎部分切除、ミニマム創内視鏡下無阻血腎部分切除、ロボット支援腎摘除

膀胱がん: 筋層浸潤性膀胱がんに対する四者併用膀胱温存療法(経尿道的膀胱腫瘍切除+放射線療法+化学療法+ミニマム創内視鏡下膀胱部分切除)、ロボット支援膀胱全摘除、ミニマム創内視鏡下膀胱全摘除、光力学診断(PDD)を用いた経尿道的膀胱腫瘍切除術、経尿道的膀胱腫瘍レーザーアブレーション

骨盤臓器脱・尿失禁: ロボット支援仙骨膣固定術、TVM 手術、人工尿道括約筋手術、TVT/TOT 手術

腎盂・尿管がん: ロボット支援腎尿管全摘除、ミニマム創内視鏡下腎尿管全摘除

副腎腫瘍: ロボット支援副腎摘除、ミニマム創内視鏡下副腎摘除

前立腺肥大症: ツリウムレーザー前立腺蒸散術、経尿道的前立腺吊り上げ術

尿路結石症:経尿道的結石破砕術

高度な先進医療

前立腺がん、膀胱がん、腎臓がんおよび骨盤臓器脱に対してダビンチ手術を施行しています。また、全ての泌尿器がんおよび副腎腫瘍に対し、ミニマム創内視鏡下手術(CO2ガス不使用、単一孔、3Dヘッドマウントディスプレイ使用)を施行しています。
前立腺がんの正確な診断と病変の広がり評価を行うため、リアルタイムナビゲーションシステムである、MRI-超音波融合前立腺生検を行なっています。
また、オリゴ転移前立腺がんの診断を機能的画像診断である全身拡散強調MRIを使用し行い、転移部位に対する標的放射線療法を積極的に施行しています。
前立腺全摘除後などに生じた男性重症尿失禁に対して、人工尿道括約筋植込術を行なっています。

診療科における研究テーマ

  • 患者と社会に貢献する低侵襲治療法の開発
  • 筋層浸潤性膀胱がんの膀胱温存療法の開発
  • 前立腺がんの全機能温存治療法の開発
  • 腎がん治療における至適腎機能温存療法の開発
  • 泌尿器がんの新規予後予測法の確立(新ノモグラム作成、新バイオマーカー探究など)
  • 泌尿器腫瘍画像診断における人工知能(AI)の活用
  • 画像診断に基づく前立腺がんに対する個別化診療の開発
  • 全身MRI など新規画像診断の活用

取り組み

それぞれの患者さんに適した低侵襲手術を提供するため、二つの先進的な泌尿器がん手術(ダビンチ手術とミニマム創手術)を行なっています。また、腎臓がん、膀胱がん、前立腺がんの患者さんに対して、治療効果を損なうことなく、最大限の機能(腎機能、膀胱機能、前立腺機能)を温存することを目指した臓器温存療法の施行に注力しています。
早期前立腺がんや小径腎腫瘍に対して、適切な診断を提供するために、画像診断と生検を使用し、診断精度向上に努めています。また、転移のある患者さんに対して、転移病変に対する標的療法を含め、患者さんごとに適した個別化診療の提供を積極的に行なっています。
尿路結石や排尿障害といった良性疾患に対しても先進的な治療を取り入れ、病状に応じて適切な治療を提供することを心掛けています。

その他

急増している泌尿器がんに力を入れており、最小の傷と痛み、最大限の機能温存(腎機能、膀胱機能、前立腺機能)、早期退院を図り、病棟での耐性菌を抑制する環境を作っています。