研究者育成コース希望の学生へ

研究内容
肉芽腫性疾患の病因解明
外部から病原微生物が侵入し人体に病気を生じる外因性感染症とは異なり、人体との共生状態を獲得した常在性微生物によって引き起こされる疾病は内因性感染 症と総称されています。内因性感染症では感染・免疫・アレルギーが複雑に関与しており、その疾病発生機構に関してはいまだ解明されていません。感染が疑わ れながらもいまだ原因不明とされる多くの難病の病因を内因性感染症の観点から追求しています。現在、サルコイドーシスやクローン病など原因不明の肉芽腫性 疾患の病因追求に力を入れています。

消化器癌の早期診断法の確立
食道癌・胃癌・大腸癌の早期病変に対する病理組織診断法の開発とその診断基準の国際標準化に努めています。消化管の癌は早期発見が可能であれば多くは内視 鏡だけで治療することが可能です。内視鏡治療可能な粘膜内癌が欧米では癌と診断されていない現状があります。現在、チリ、エクアドル、タイなどの海外で、 日本式の大腸癌早期発見・治療法の普及と国際標準化を図るための活動を行っています。

体験出来る実験
疾病の発生機構や理論を病理学総論として学習しながら、病変部の組織学的解析法や免疫学的手法・分子生物学的手法を学び、最終的には病理組織標本を用いて研究を行います。
当分野では、医学部以外の専門領域からの修士学生や大学院学生を多数受け入れています。保健衛生学や薬学・理学出身者の修士・大学院学生が、細菌学・免疫 学・分子生物学の研究手法を用いて、病理学専門の大学院生とともに共同研究を行っています。病理組織標本の観察法を学びながら、実験室で得られた研究成果 を患者さんの血液や組織を用いて解析することで、病気の成因解明や診断・治療に直接結びつく実験を体験してもらいます。


　連絡先
　東京医科歯科大学
　人体病理学分野　江石教授室
　TEL　03-5803-5964
　Email　eishi.path at tmd.ac.jp
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科
器官システム制御学系　消化器・代謝病学講座　人体病理学分野
〒113-8519　東京都文京区湯島1-5-45　M&Dタワー 15F北側（MAP）
TEL 03-5803-5177（医局）　　FAX 03-5803-0123