東京医科歯科大学小児科

東京医科歯科大学小児科は、日常的な小児医療から難病の治療まで、
患者様の立場に立った優しい医療を行っています。

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教授からのメッセージ

教授からのメッセージ

未来医療をともに築こう

森尾 友宏教授 イメージ

困難を経た成長の時期に

医療にとっても基本である「人と人との接触」の機会が減っています。そして改めて、健康の大切さ、医療の大切さ、人と人が出会い交流することの大切さを再認識することになりました。Screen越しの会話に、ある時は満足し、ある時は物足りなく思い…。いずれアバター技術などで一部の隙間は埋められていくと思いつつ…。
同時に、情報社会が加速し、一気に国境がなくなったかのような感覚も抱きました。時間と空間を超え24時間交流できることの恩恵もしみじみと感じます。自分と向き合った時間に大切なことを再確認し、無駄に気づいた人は、きっと貴重な機会を得たのだろうと思います。

Role model -研究と臨床を繋ぐ-

一人でいるとき、臨床の現場で、あるいは授業をしているとき、研究を考えているときに、ふと医学領域での心のヒーローを思い浮かべます。Santiago Ramon y Cajalはニューロン説を唱えた科学者で、軍医でもありました。医学生のとき解剖学・萬年甫先生の授業でその名前を知りました。卒業後には「脳の探求者ラモニ・カハール(萬年甫著)」を読み、「哲学や思想を伴ってこその科学研究」という姿勢にハッとしました。1897年に発刊されたAdvice for a young investigatorは古くから読みつがれてきた好著で今でも新鮮です。留学中には、当時MITに所属し、CellのeditorだったDavid Baltimore博士を知りました。ウイルス分類の「Baltimore分類」を提唱し、NFkBや逆転写酵素を発見した巨人です。主宰する教室での研究発表は毎週、各人一人5分。その間に高い科学を詰め込み、議論するスタイル。留学時によくその話を聞きました。参加者は頭脳を500%のフル回転でプレゼンし、議論しているものと想像しました。もう1人はStanley Korsmeyer博士、Apoptosis関連分子であるBcl-2ファミリータンパク研究、アポトーシス研究のパイオニアです。若くして天に召されましたが、一緒に働いた人、教えを受けた人のすべてが、「これほど暖かく、情熱的で、思いやりがあり、謙虚で、そして賢い臨床医・医学研究者(physician scientist)はいない」と口を揃えます。私はいつもこの教室で、Korsmeyer先生のような小児科医を育てたいと思っています。

東京医科歯科大学の小児科

・充実した若手中堅層
医科歯科大学の小児科では毎年10名前後の新しい仲間を全国から迎えています。熱心な指導医、重層的な指導体制のもとで、皆、最高レベルの一般診療能力の修得を目指しています。連携する第一線病院も広がりつつあります。専攻医研修の間に、CAR-T療法、遺伝子治療、臨床試験などの最先端医療に関わったり、全国から紹介をいただく稀少難病の診療に関与したりすることも教室の特徴です。稀少疾患も一般疾患も基本は同じ、体系的な診察と基礎知識です。
私達の一番の強みはこの充実した若手、中堅層です。臨床や研究での活躍のみならず、より良い診療体制や協力体制を考え、小児科の未来についても主体的に考えています。私たちは、常に目を外に向け、常に20名前後の教室員が、大学院や国内外留学で研鑚しています。研修すれば、教室に還元する。年を経る毎に着実に進化するschemeが確立しています。
・国内外の拠点へ
私達は着実に進化しています。膠原病グループは学外から優秀な医師が参入し、学生時代から膠原病リウマチ医を目指す人も現れ、学内外の内科とも連携して、拠点を形成しつつあります。循環器グループは新しい世代のリーダー・中堅層が充実し、肺高血圧症の中心施設となっています。免疫・血液グループは国際的な認知度もさらに上がり、国内外の卓越した施設と連携を行っています。微生物とホストを知る感染症専門医を志すグループも立ち上がりました。その他のグループも「大学でしかできない診療・研究」を念頭に業務に当たっています。御茶ノ水から世界を覗くことができます。
・地域医療への貢献
「東京は地の利があり、人も多く集まり、恵まれている。」確かだと思います。だからこそ身を引き締めて、小児医療に貢献すべきです。私たちは千葉、埼玉、茨城の医療にも多大な貢献をしています。東京でではできない、第一線の診療は地域医療にあると考えて医療に当たっています。またこの連携を活かして、コホート臨床研究を立ち上げ、臨床の疑問を解決しようとしています。日常診療から最先端医療までを連続的に語れるのが、私達の教室です。

これからの小児科

少子高齢化の中、これからの小児科はどうなっていくでしょうか?自明なことではありますが、しかし、短期的にも長期的にも、小児医療が医療全体の中で重要な位置を占め続けることは間違いありません。Nelsonの教科書の序文には
“No field of specialized medicine has a broader scope, greater responsibilities, or greater possibilities than has Pediatrics.”と記載されています。小児から成人に連続する中で、健康や疾患もまた小児期から語られることが重要です。小児期から、生活習慣病などの発症を抑える手立てや、発症ハイリスク者へのケアを提供したり、また複雑な成人疾患ではなく、比較的シンプルな小児疾患の理解から、成人疾患の成り立ちを理解したり、治療法を開発することも必要になってくることでしょう。これから小児医療が担うべき役割は数多くあります。共に勉強し、研鑚し、出来ることを一緒に積み上げていきましょう。

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