1. HOME>
  2. [診療について]専門外来診療>
  3. 発汗異常外来

発汗異常外来

診療日

水曜日

担当医

横 関

藤 本

中 村

診療内容

原発性掌蹠、腋窩多汗症については発汗量を計測した上で、その重症度に応じた治療をおこなっています。
治療内容については、塩化アルミニウム外用、イオントフォレーシス、BOTOX(腋窩多汗症:保険診療、手掌多汗症:自費)など、診療しながら選択していきます。
その他、無汗症などの診療も行っております。

受診のしかた

毎週水曜午後、完全予約制の外来です。
はじめて受診される方は、皮膚科初診時に担当医と相談のうえ予約していただきます。
紹介状をお持ちいただくと診療がスムーズですので可能であればお願いいたします。

多汗症について

多汗症の分類には、特発性である一次性の多汗症と、原因となる基礎疾患がある二次性の多汗症にわけられます。
特発性多汗症の発症部位は、手掌(てのひら)、足底、腋窩(わきの下)、顔面などです。
その診断基準としては、

  • 発症年齢が25歳以下であること
  • 両側対称性であること
  • 睡眠中は発汗が止まっていること
  • 家族歴があること
  • 週1回以上の多汗のエピソードがあること
  • 日常生活に支障をきたす程の汗であること

以上から該当が2項目以上で診断されると2004年のJAAD*で述べられています。

*JOURNAL OF THE AMERICAN ACADEMY OF DERMATOLOGY

また問診では、以下のような事例が聴取されます。
社会生活、学校生活、または対人関係での問題として、

  • 美容師の手が濡れてカットできない
  • パソコン、携帯など電気機器がこわれる
  • 試験の際答案用紙がやぶれる
  • 握手ができない

など
非常に日常生活のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)が損なわれています。

(二次性多汗症の原因としては薬剤性、感染症、甲状腺機能亢進、脳梗塞、中枢・末梢神経障害などがあります。)

検査方法について

主に簡易発汗紙を用いた検査で発汗量を測定しており、
おおよそ下記のようにわかれます。

重症:全体にべったり染まる
中等症:全体に染まる
軽症:指腹、掌辺縁が染まる
治療について
治療方法 長所 短所
塩化アルミニウム溶液 安価・簡単 効果薄い、皮膚炎
イオントフォトレーシス 安価・簡単 手間がかかる、治療機器が必要
ボツリヌス毒素局注 効果が高い3~6ヶ月有効 痛い、高価、年齢制限、副作用

また、上記の治療法ではコントロール不十分な例には、ETS(胸部交換神経遮断術)などがあり、
紹介もしています。

塩化アルミニウム溶液

塩化アルミニウムの費用が安いこと、手軽に自宅で行える利点を生かしたODT(閉鎖密閉療法)で、単純塗布と比べ、重症例にも対応できます。(院内の和同会薬局で販売しています。 100ml 800円)

施工方法
手順1:
就寝前に
手順2:
素手に布手袋をはめます
手順3:
塩化アルミニウム溶液を掌側に染み込ませます
手順4:
布手袋の上から、ゴム手袋をはめて就寝します。(夜間密封療法)
翌日は起床後、石鹸で手を洗います。

注意:刺激皮膚炎などがおこることがあります。必ず説明を受けて行ってください。

イオントフォレーシス

直流電流を通電させることによって、表皮障害から表皮内汗腺が閉塞する説や、陽極側での電気分解した水素イオンの作用である機序が考えられています。
医療用の高出力のものを用いると週1~2回の通院で約8回程度行うと効果がみられ、中等症から重症に有効であります。
ペースメーカー装着者や妊婦など禁忌以外は広く使用可能で、塩化アルミニウム溶液に皮膚炎を起こす症例に用いたり、外用と併用することで相乗効果も得られます。

通院できない患者に対しては、現在のところ米国からドライオニック®という医療機器を個人輸入して自宅で行ってもらう方法をとっています。
製品についてはインターネットで確認いただけます。
ドライオニック®

BOTOXR(ボツリヌス毒素局注)

上記方法でのコントロールが悪い場合、適切な診察の上でBOTOX®を行っています。

ボツリヌス毒素製剤です。
私達の施設では、アラガン社製のボトックス注を使用しています。
これは国内で唯一厚生労働省に認可されているボツリヌストキシン製剤であり、国内では眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頚のみ保険適応となっているため、多汗症には医師が輸入代行業者を通じて購入するのが一般的です。
使用に関しては規定の講習実技セミナーを受けた上で、使用前には十分の説明の上、同意を取るインフォームドコンセントが必須です。
当科では日帰り手術であり、麻酔は外用麻酔薬による浸潤麻酔と冷却を併用しています。

治療効果について

治療方法別に効果の例をあげます。それぞれの重症例をご紹介致します。

塩化アルミニウム溶液ODT

治療前

治療前

治療開始(2週間)

治療開始(2週間)

イオントフォレーシス

イオントフォトレーシス使用前の様子

イオントフォトレーシス
使用前の様子

オントフォトレーシス8回使用後の様子

オントフォトレーシス
8回使用後の様子

BOTOXR(ボツリヌス毒素局注)

重症の症例

重症の症例

BOTOXRを局注した箇所に顕著な治療効果が見られた)

BOTOXRを局注した
箇所に顕著な治療効果
が見られた

このように通院の上、コントロール可能になれば、継続してもらっています。
多汗症で悩んでいる場合、一度ご相談下さい。

pagetop