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教授あいさつ

アレルギー先端医療センター開設へ

東京医科歯科大学大学院
皮膚科学分野
教授 横関 博雄

今年は、関東では梅雨の時期に充分に雨が降らず水不足が心配されていましたが、8月中旬より秋雨前線の影響でお盆にかけて長雨が降り冷夏となりそうです。

さて、先月、厚生労働省からアレルギー疾患の治療体制の指針が発表されました。その指針では国民が等しくアレルギー疾患の先進医療を享受できるために全国拠点病院として国立成育医療センターと相模原病院の二病院を設定、その下に各県に一医療施設程度のアレルギー疾患の拠点医療施設を設定し、かかりつけ医と密接に連携することで最新アレルギー情報、最新医療を全国民に提供できる体制を作るとされています。 東京医科歯科大学ではアレルギー疾患を対象とするセンターはまだありません。この機会に皮膚科外来にアレルギー先端医療センター外来を作り将来的にアレルギーセンターを開設していくことになりました。

現在、医学部附属病院には小児科、内科、耳鼻科にアレルギー外来が、また、歯学部附属病院には金属アレルギー外来が専門外来として開設されています。今年10月より皮膚科内にアレルギー先端医療センター外来を開設して総合アレルギー科としてアトピー性皮膚炎・喘息・花粉症・アレルギー性鼻炎・過敏性肺臓炎・食物アレルギー・薬物アレルギー・蕁麻疹・金属アレルギーなどのアレルギー疾患の専門性の高いトータル・ケア 、生物学製剤・遺伝子療法・レーザー療法・免疫療法など最先端療法を提供するとともに総合アレルギー専門医の育成も行っていきたいと思います。また、このセンターをサポートするアレルギー専門の看護師、栄養士にも協力していただき、質の高いアレルギー医療を進めていきたいと思っています。
本学の呼吸器内科、小児科、耳鼻科、皮膚科では、6年前より年に一回、総合的にアレルギー疾患を勉強するアレルギー先端医療研究会を開いてきましたが、今後はぜひ月に一回のペースで問題症例を考える勉強会を開きたいと思います。全国でも医学部と歯学部で協力するアレルギーセンターはないと思いますのでその点において画期的な取り組みかもしれません。多くの先生方、看護師、栄養士など方々にご協力いただきたく、どうぞよろしくお願いいたします。

今年の当教室の最も喜ばしい出来事は、4月1日付で准教授であった井川健先生が獨協医科大学の主任教授に着任したことです。井川先生は片山先生の指導の下、ステロイド外用薬の中断によるwithdrawal syndromeのモデルマウスを日本で解析した後に、ドイツのボン大学で継続研究した業績と、現在、AMEDの研究班としてアトピー性皮膚炎患者へのイオンによる高分子導入基剤を用いたSTAT6 decoy核酸医薬の臨床研究を積極的に推進するとともに、大阪大学に学内留学してiPS細胞を用いた皮膚の三次元構築シートを作成したという輝かしい研究暦があります。また、今回最も評価されたのがハーバード大学で教育研修を受けたことであり、長きにわたり、医学科の皮膚・アレルギー・膠原病科ブロック講義、皮膚科実習におけるクルズス、preCCの講師と教育関係で活躍していたことです。獨協医科大学に国際基準を満たす教育システム構築の導入者として期待されていると伺っています。

今後もアレルギー学、発汗学、腫瘍免疫、再生学も含めた幅広い分野で疾患の病態を解析するために基礎研究体制の充実に努力していきます。今後も医局員の和を大切にして切磋琢磨してまいりますので同窓会ならびに関連病院、連携大学の諸先生方の更なるご指導、ご鞭撻お願い申し上げます。

平成29年8月16日
東京医科歯科大学皮膚科 主任教授
横関博雄

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