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臨床研究

研究について

皮膚に表現される疾患の全てを対象とする皮膚科学では、その研究対象が非常に多岐にわたる。

当教室では、免疫学的手法を用いて種々の皮膚疾患の病態解明にアプローチし、解答を導き出すことを目標とし、さらに、研究が臨床にフィードバックできるよう心掛けている。

当教室のこれまでの業績を基盤として免疫・アレルギー、自己免疫疾患などが主な研究分野となりつつあり、研究成果は世界に向けて発信されている。
この他真菌症、感染症、老化制御、創傷治癒へと研究分野を拡大しつつあるが、それ以外にも自分が興味のある分野を自由に選択することも可能である。

(1) 接触過敏症の研究

接触過敏症のメカニズムについて、免疫担当細胞、各種のメディエーターやサイトカインの役割解析とそれらに伴う細胞内シグナル伝達機構の解析を行っている。臨床的には接触皮膚炎診療ガイドラインを策定した。

(2) アトピー性皮膚炎の研究

アトピー性皮膚炎での炎症反応についてサイトカイン、細胞接着分子、炎症細胞の動態を観察し、アトピー性皮膚炎炎症の再構築を行い、アトピー性皮膚炎の本態を探る研究を行っている。
またアトピー性皮膚炎にける各種治療薬の検討、新しい核酸医薬品などの治療法の開発を行っている。さらに免疫反応と皮膚バリア機能との関わりについても研究をおこなっている。

(3) 好酸球の研究

皮膚炎症の場に出現する好酸球の役割を明かにするため、好酸球浸潤炎症モデルの作成を行い、この動物モデルを用いて好酸球炎症における好酸球の役割を検討している。
またヒト好酸球を用いてその機能や遊走、接着分子の解析を行っている。

(4) 好塩基球の研究

好塩基球の炎症における役割が最近あらためて注目されてきている。
現在、マウス好塩基球の機能や皮膚への浸潤機序について好酸球と同様に研究を進めている。またヒト皮膚疾患における好塩基球の分布やその役割について解析を行っている。
最近、好塩基球における亜鉛シグナルの役割を解析している。

(5) 皮膚炎症におけるプロスタグランディンD2の役割に関する研究

プロスタグランディンD2はアレルギー炎症の成立過程において重要であることがわかり最近注目を集めている。
現在研究室ではマウス皮膚炎症モデルを用いてプロスタグランディンD2やその受容体DP1とCRTH2の機能を解析している。また同時にヒトの炎症性皮膚疾患におけるプロスタグランディンD2産生細胞やその作用の研究を行っている。

(6) 乾癬の研究

乾癬は難治性皮膚疾患の一つであり、多くの研究施設でさかんに病態解析が進められている。
当教室ではTh1、 Th17細胞に選択的に発現されているTim-3に着目し、乾癬患者細胞における発現とその意義、さらには治療の標的としての可能性について研究している。

(7) 発汗異常の研究

多汗症はしばしばQOLを低下させ、精神的にも大きな負担となる疾患である。
しかしながら未だ有効な治療法がない。現在、多汗症、無汗症をふくめた発汗異常においてそのメカニズムの研究をおこなっており、有効な治療法の開発を目指している。
さらに診療ガイドラインの策定も当科を中心に行った。最近、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)という光干渉を利用した汗管の三次元的解析を行っている。

(8) 痒みの研究

痒みは皮膚疾患において重要な症候の一つである。にもかかわらず痒みのメディーターやその成立機序の研究は非常に遅れている。現在、マウス掻破行動モデルなどを用いて皮膚炎症での痒みの機序や止痒薬の効果について解析している。

(9) 痒疹の研究

痒疹は診断基準・治療指針が確立されていない。
厚生労働省難治疾患克服事業研究班の班長として、痒疹診療ガイドライン策定と病態解析を行っている。また痒疹マウスモデルの開発を試み、その発症機序の検討を進めている。

(10) 血管肉腫の治療に関する研究

血管肉腫は臨床的に悪性度が高く、皮膚腫瘍のなかでは最も治療が難しい疾患といえる。当教室では不活化センダイウィルスHVJを用いた免疫療法の研究を行い、将来的な臨床応用を目指している。

(11) ヒトiPS細胞作製技術を利用した研究

近年大きな話題となっているヒトiPS細胞に関する研究も当教室において行われている。
ゲノム編集の技術を駆使して、アレルギー性皮膚炎症反応における遺伝子変異の影響などについての研究をスタートしたところである。大阪大学や広島大学との共同研究も進行中である。

(12) 食物アレルギーの研究

蛋白抗原を経皮感作することにより食物アレルギーを発症するマウスモデルを作成している。

海外留学

また,海外留学に関しては、本人のプロジェクトや希望を重視しながら斡旋しています。
最近の主な留学先としては、

St. Goege's Hospital, University of London (U.K.)
University of Koeln (Germany)
University of Bonn (Germany)
University of Vienna (Austria)
University of Illinois (U.S.A.)
University of Munster (Germany)
Northwestern University (U.S.A)
The Rockefeller University (U.S.A)
University of British Columbia (Canada)

などがあります。

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