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御茶ノ水リサーチファシリティ・イメージングユニットセミナーのご案内

御茶ノ水リサーチファシリティ・イメージングユニットセミナーのご案内

御茶ノ水リサーチファシリティ・イメージングユニットでは下記のセミナーを行います。
Zoomでご参加いただけます。多数ご参加下さい。

演者:田原 優 先生(広島大学大学院 医系科学研究科 公衆衛生学 准教授)
演題:「生物発光を利用したin vivo概日時計モニタリング手法と時間栄養学研究について」

日時:2024年12月19日(木)17時―18時
Zoom接続先: https://zoom.us/j/96734415442
ミーティング ID: 967 3441 5442  パスコード: 289361


演題要旨:
 24時間を刻む生体システムである概日時計(一般的に体内時計と呼ばれる)は、生体の恒常性維持に重要である。概日時計は、各細胞内で、時計遺伝子により駆動させる24時間の振動現象により作り出されている。また、各細胞間、臓器間での時刻情報の共有、さらには環境因子との相互作用により、概日時計は日々調節を受けながら強固なシステムを維持している。概日時計の研究をしていると、泊りがけの実験が増えがちであるが、生物発光や蛍光を用いた遺伝子発現リズムのモニタリング手法を用いることで、簡便にモニタリングすることができる。その中でも私たちは、PER2::LUCノックインマウスを、in vivo imaging装置で撮影することで、非侵襲的にマウスの末梢臓器の概日時計をモニタリングする手法を開発した(Tahara et al., Curr Biol., 2012)。本手法を用いて、環境因子に対する概日時計応答メカニズム、老化の影響などを研究してきた。一方で、生体内における概日時計システムの動作原理、役割が徐々に明らかになり、基礎から応用、社会実装へのニーズが高まっている。食・栄養は概日リズムを調節する主要な環境因子であるだけでなく、その摂取タイミングによっては薬剤と同様に生体内での体内動態や効果が異なる。時間栄養学は、これまで「何を、どれだけ」に着目されてきた栄養学に、「いつ」という時間要素を加えた学問として、日本がリードしてきた研究テーマである。私たちは、in vitro、in vivoの概日時計発光計測スクリーニングをベースに、食・栄養による概日時計の調節メカニズム解明、概日リズム調整機能性食品成分の探索を行ってきたので、その内容についても一部紹介する。

問合わせ先:
新産業創生研究院・医療工学研究所・未病制御学講座 安達貴弘
E-mail: tadachi.imm@mri.tmd.ac.jp 内線 駿河台地区(97) 8070