研究

2. 腸管上皮細胞の分化・再生機構解析と新規治療法の開発

腸管上皮細胞の分化機構解析

腸管上皮は陰窩底部の幹細胞から分化し約一週間で管腔側に脱落するという事を一生涯にわたって繰り返す特殊な組織である。さらに腸管上皮細胞は最終的に4種類の細胞に分化することから厳密な制御機構の存在が示唆されていました。そこで我々はNotch、Wntにシグナルにおける制御機構解析を進め、分化に重要なHath1転写因子の遺伝子発現及び蛋白安定性にそれぞれ密接に関与し、最終形質分化の決定因子であることを発見した。現在Notch、Wntシグナルの腸管分化制御についてさらなる解析を進行しています。

骨髄由来細胞の腸管上皮細胞分化機構解析

骨髄移植患者の消化管組織検査により移植された骨髄由来細胞が腸管上皮細胞として機能していることを発見し、さらに移植拒絶による腸炎においては骨髄由来細胞が積極的に腸管上皮、特に分泌型細胞に分化することを見いだしました。現在骨髄由来細胞による腸管再生への実用化を模索中です。
「骨髄細胞が消化管粘膜の潰瘍、炎症を修復」、論文(岡本隆一他著)がNature Medicine に掲載.

腸上皮の段階的分化モデル

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