東京科学大学 国際医工共創研究院 口腔科学センター

東京科学大学 国際医工共創研究院

口腔科学センター

統合失調症における口腔細菌叢と認知機能の関連を明らかに
唾液中の細菌叢の多様性と代謝機能経路がこの関連を支える生物学的手がかりとなる可能性

2025.12.01

東京科学大学(Science Tokyo)大学院医歯学総合研究科 精神行動医科学分野の田村赳紘医学部内講師、杉原玄一准教授、髙橋英彦教授、ならびに同大学 口腔生命医科学分野/国際医工共創研究院 口腔科学センター 口腔全身健康部門の大杉勇人助教、片桐さやか教授らによる研究チームは、統合失調症患者(68名)と健常対照者(32名)の唾液由来16S rRNA遺伝子配列を解析しました。その結果、口腔細菌叢の構成や多様性に両群間で差がみられること、また患者群のなかではアルファ多様性[用語2]が高いほど、ウエクスラー成人知能検査(WAIS‑IV)に基づく全般的認知機能(FSIQ)が高い傾向にあること(正の関連)が示されました。さらに、PICRUSt2による機能推定から、代謝・糖鎖関連の一部機能経路が、この関連に間接的に関与し得ることが示唆されました。

詳細はScience Tokyo News をご覧ください。