研究成果(医療者向け)

「英国SARS-CoV-2 系統株の新たな市中感染事例を確認」―市中流行株の変遷に影響をおよぼす可能性―~医科歯科大 新型コロナウイルス全ゲノム解析プロジェクト 第1報~

2021.01.29

【ポイント】

  • 現時点において感染性が高いことが示唆されている SARS-CoV-2 変異株による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のさらなる感染拡大が懸念されています。
  • 東京医科歯科大学医学部附属病院に入院歴のあるCOVID-19患者が、【海外SARS-CoV-2系統株】に感染していたことを確認しました。
  • 海外 SARS-CoV-2 系統株として3種類の英国系統株が確認され、これらは全て市中感染株である可能性が高いことがわかりました。

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科ウイルス制御学分野の武内寛明(たけうち ひろあき)講師・医学部附属病院病院長補佐、難治疾患研究所ゲノム解析室の谷本幸介(たにもと こうすけ)助教、リサーチコアセンターの田中ゆきえ(たなか ゆきえ)助教らによる本学入院患者由来 SARS-CoV-2 ゲノム解析プロジェクトチームは、木村彰方(きむら あきのり)理事・副学長・統合研究機構長および貫井陽子(ぬくい ようこ)医学附属病院感染制御部・部長との共同解析により、本学入院COVID-19患者から市中流行株として確認されていない英国系統株3種の感染事例を確認しました。