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鋼製器具のトレーサビリティ


当院ではトレーサビリティシステムを以下のように構築・運用しています。


個体識別表示

器材搬送用のコンテナやバスケットおよび各器材を個々に識別するために、当院では2次元シンボルとRFIDタグを使用しています。

2次元シンボル(GS1-128、26桁)は各器材に直接刻印し(左下図白丸)、バーコードリーダーで読み取ります。また、RFIDタグはコンテナやバスケットに固定し(右下図白丸)、ゲートを通過するときに自動で読み取ります。

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2次元シンボル

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RFIDタグ



 

 

トレーサビリティの実際

各器材は、洗浄・消毒・組立・滅菌という工程を経て手術や処置用に供給されます。トレーサビリティシステムでは、以下のようにこれらの全ての工程を記録し、さらに、どの患者さんに、いつ、どの器材が使用されたかを記録しています。

RFIDによる管理

RFIDは、非接触性に短時間でデータの送受信ができるという特性を利用して、器材の移動を記録管理しています。

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各器材コンテナセットが上図のようにゲートを通過すると、コンテナに固定したRFIDタグの情報を自動的に読み込み、記録します。


2次元シンボルによる管理

2次元シンボルは、洗浄・消毒後の器材検査や組立作業時(1本ずつ器材を確認しながら作業を行う工程)に利用しています。下図では、コンテナセット構成に誤りが無いように、バーコードリーダーで1本ずつ確認しながら、組立作業をしています。

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コンテナと各器械との関連付け

各器材はコンテナセットとして供給するため、どの器材がどのコンテナやバスケットに入っているかを相互に関連付ける必要があります。この関連付けにより、コンテナセットが移動した場合、セットに含まれる器材も移動したことが記録されます。この関連付けは組立時におこなっており、次のように運用しています。

コンテナのRFIDタグを読み込み、組み立てるコンテナセットを決定し、使用するバスケットのRFIDを読み込みます。その後、各器材の2次元シンボルを読み込ませることで、それぞれを関連付けていきます。

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患者さん情報と各器械の関連付け

患者さんにどの器材が使用されたかを記録するために、次のようにしています。手術申込書に記載された患者さんのバーコード(氏名およびID番号)を読み込み(左下図白丸)、コンテナセットRFIDタグに貼付している、2次元シンボルを読み込みます(右下図)。その他、手術室番号等を読み込みます。この際、バーコードの読み取りにはハンディーターミナルを使用しています。これらの作業によって、患者さんと使用器材が関連付けられます。

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使用後の器械カウント

使用した器材の2次元シンボルを読み取り、正確にカウントすることで、術後体内遺残の防止に努めています。

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トレーサビリティシステムの利点

トレーサビリティでは、上記のように様々な作業や器材の移動について、逐一記録します。これらの記録から、適切に器材が供給され、使用されていることが確認できます。また、蓄積されたデータを分析し、運用を検証することで、より迅速に、安全な器材を診療現場へ供給することができるようになります。

 

 


 

 

 

 

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