もやもや病患者のための妊娠出産管理

もやもや病(びょう)のあなたとご家族(かぞく)へ。

妊娠前(にんしんまえ)から妊娠中(にんしんちゅう)・産後(さんご)まで、専門家(せんもんか)が監修(かんしゅう)した
最新情報(さいしんじょうほう)に基(もと)づく実用(じつよう)ガイドです。
皆(みな)さんが抱(かか)える不安(ふあん)や疑問(ぎもん)に、「Q&A」の形(かたち)でわかりやすく、
やさしい言葉(ことば)でお答(こた)えします。

厚生労働省(こうせいろうどうしょう)もやもや病研究班(びょうけんきゅうはん)からのごあいさつ

もやもや病患者のための妊娠出産管理
患者・ご家族向けマニュアル

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ご質問(しつもん)の内容一覧(ないよういちらん)

妊娠前(にんしんまえ)のこと

もやもや病(びょう)でも妊娠(にんしん)できますか?

はい。産婦人科(さんふじんか)や脳神経外科(のうしんけいげか)、麻酔科(ますいか)などが連携(れんけい)している病院(びょういん)であれば、安全(あんぜん)に妊娠(にんしん)・出産(しゅっさん)できることが多(おお)いです。妊娠(にんしん)を考(かんが)える前(まえ)に、病気(びょうき)に関(かん)する基本的(きほんてき)な知識(ちしき)をしっかり知(し)っておくことが大切(たいせつ)です。

もやもや病(びょう)があると、赤(あか)ちゃんの異常(いじょう)がおきやすいというデータはありません。母親(ははおや)の経過(けいか)についても、妊娠前(にんしんまえ)からもやもや病(びょう)の診断(しんだん)を受(う)けていれば、妊娠中(にんしんちゅう)やお産(さん)のときに脳出血(のうしゅっけつ)などの重(おも)い症状(しょうじょう)が出(で)るリスクはかなり低(ひく)いことが分(わ)かっています。(参照(さんしょう):Q10)ただし、妊娠中(にんしんちゅう)には、さまざまな体(からだ)の変化(へんか)がおこり、脳梗塞(のうこうそく)や脳出血(のうしゅっけつ)がおきやすくなる可能性(かのうせい)もあります。産婦人科(さんふじんか)や脳神経外科(のうしんけいげか)、麻酔科(ますいか)などが連携(れんけい)している病院(びょういん)での出産(しゅっさん)をおすすめします。

【プレコンセプションケアとは?】
妊娠前(にんしんまえ)からの健康管理(けんこうかんり)のことで、自分(じぶん)の体(からだ)をよく理解(りかい)し、できるだけ安全(あんぜん)な妊娠出産(にんしんしゅっさん)をこころがけるものです。プレコンセプションケアには、性(せい)や健康(けんこう)に関(かん)する正(ただ)しい知識(ちしき)を持(も)つ、健康的(けんこうてき)な生活習慣(せいかつしゅうかん)や適切(てきせつ)な医療的(いりょうてき)ケアを受(う)けることが含(ふく)まれます。現時点(げんじてん)で将来(しょうらい)の妊娠(にんしん)・出産(しゅっさん)を希望(きぼう)しない方(かた)でも、妊娠(にんしん)・出産(しゅっさん)について正(ただ)しい知識(ちしき)を持(も)っておくことは大切(たいせつ)です。通院(つういん)している病院(びょういん)で妊娠(にんしん)・出産(しゅっさん)の対応(たいおう)ができない場合(ばあい)、妊娠前(にんしんまえ)に対応(たいおう)が可能(かのう)な病院(びょういん)を受診(じゅしん)して話(はなし)をきいてもよいかもしれません。

もやもや病(びょう)の方(かた)も、プレコンセプションケアを受(う)けることがすすめられます。妊娠前(にんしんまえ)に病気(びょうき)のリスクや出産(しゅっさん)の方法(ほうほう)などを、脳神経外科(のうしんけいげか)や産婦人科(さんふじんか)の先生(せんせい)と一緒(いっしょ)に話(はな)し合(あ)っておくことで、安心(あんしん)して妊娠(にんしん)・出産(しゅっさん)を迎(むか)えられます。また、妊娠前(にんしんまえ)から葉酸(ようさん)サプリメントを飲(の)む、血圧(けつあつ)や体重管理(たいじゅうかんり)についてなど、一般的(いっぱんてき)な注意点(ちゅういてん)についても妊娠前(にんしんまえ)に確認(かくにん)しておくことが重要(じゅうよう)です。

妊娠前(にんしんまえ)に気(き)をつけておくべきことはありますか?

妊娠前(にんしんまえ)の画像検査(がぞうけんさ)や飲(の)んでいるお薬(くすり)などで妊娠出産(にんしんしゅっさん)のリスクを把握(はあく)した上(うえ)で、計画的(けいかくてき)に妊娠(にんしん)することが大切(たいせつ)です。

妊娠中(にんしんちゅう)も画像検査(がぞうけんさ)はできますが、なるべく避(さ)けたほうが良(よ)いものもあります(参照(さんしょう):Q11)。ですので、妊娠出産(にんしんしゅっさん)のリスクを知(し)るために必要(ひつよう)な画像検査(がぞうけんさ)(MRIや脳血流検査(のうけつりゅうけんさ))を妊娠前(にんしんまえ)に受(う)けておくと安心(あんしん)です。

子(こ)どもの頃(ころ)に手術(しゅじゅつ)を受(う)けてしばらく検査(けんさ)をしておらず、妊娠(にんしん)してから病院(びょういん)に来(こ)られた方(かた)の場合(ばあい)、昔(むかし)の画像(がぞう)データが残(のこ)っていないことがあります。そうなると、妊娠中(にんしんちゅう)の対応(たいおう)が難(むずか)しくなることもあります。子(こ)どものころに手術(しゅじゅつ)を受(う)け、今(いま)なにも症状(しょうじょう)がなくても、将来(しょうらい)の妊娠出産(にんしんしゅっさん)に備(そな)え、10代後半(だいこうはん)などで一度検査(いちどけんさ)をしておくと安心(あんしん)です。

妊娠前(にんしんまえ)から血圧(けつあつ)が高(たか)い方(かた)は、あらかじめ治療(ちりょう)を始(はじ)めることをおすすめします(参照(さんしょう):Q7)。普段飲(ふだんの)んでいるお薬(くすり)がある場合(ばあい)、妊娠(にんしん)してからではなく、妊娠前(にんしんまえ)から主治医(しゅじい)の先生(せんせい)と相談(そうだん)してください(参照(さんしょう):Q5)。

妊娠(にんしん)を考(かんが)えているなら、手術(しゅじゅつ)をうけたほうがよいですか?

バイパス手術(しゅじゅつ)を受(う)けた方(かた)は、妊娠(にんしん)・出産時(しゅっさんじ)に脳梗塞(のうこうそく)・脳出血(のうしゅっけつ)を起(お)こしにくいという報告(ほうこく)はあります。ただし、妊娠(にんしん)するなら全員(ぜんいん)バイパス手術(しゅじゅつ)が必要(ひつよう)というわけではなく、必要性(ひつようせい)について脳神経外科主治医(のうしんけいげかしゅじい)の先生(せんせい)としっかり相談(そうだん)することが大切(たいせつ)です。

もやもや病(びょう)の脳梗塞(のうこうそく)・脳出血(のうしゅっけつ)のリスクは、現在(げんざい)の症状(しょうじょう)、脳血流(のうけつりゅう)の状態(じょうたい)、脳(のう)の血管(けっかん)の形(かたち)などで違(ちが)います。脳梗塞(のうこうそく)・脳出血(のうしゅっけつ)のリスクが高(たか)い場合(ばあい)、バイパス手術(しゅじゅつ)が将来(しょうらい)の脳梗塞(のうこうそく)・脳出血(のうしゅっけつ)のリスクを下(さ)げるとされています。

バイパス手術(しゅじゅつ)を受(う)けた方(かた)は、妊娠(にんしん)・出産中(しゅっさんちゅう)に脳梗塞(のうこうそく)・脳出血(のうしゅっけつ)を起(お)こしにくいという報告(ほうこく)はあります。ただし、バイパス手術(しゅじゅつ)が妊娠(にんしん)・出産時(しゅっさんじ)の脳梗塞(のうこうそく)・脳出血(のうしゅっけつ)を減(へ)らすという明確(めいかく)な証拠(しょうこ)はありません。もやもや病(びょう)だからといって、すべての方で手術(しゅじゅつ)が必要(ひつよう)なわけではありません。同(おな)じように、妊娠(にんしん)を考(かんが)えているすべての方で手術(しゅじゅつ)が必要(ひつよう)なわけではありません。妊娠前(にんしんまえ)に手術(しゅじゅつ)を行(おこな)うかどうかは、現在(げんざい)の症状(しょうじょう)や脳血流(のうけつりゅう)の状態(じょうたい)、脳(のう)の血管(けっかん)の形(かたち)などをもとに、脳神経外科主治医(のうしんけいげかしゅじい)の先生(せんせい)としっかり相談(そうだん)することが大切(たいせつ)です。

不妊治療(ふにんちりょう)はできますか?

できます。ただし、脳神経外科主治医(のうしんけいげかしゅじい)の先生(せんせい)がもやもや病(びょう)の状態(じょうたい)が安定(あんてい)していて妊娠出産(にんしんしゅっさん)のリスクが低(ひく)いと考(かんが)えている場合(ばあい)に限(かぎ)ります。

もやもや病(びょう)があると、不妊治療(ふにんちりょう)のリスクが特別(とくべつ)に高(たか)くなるというはっきりした根拠(こんきょ)はありません。ただし、不妊治療(ふにんちりょう)で卵巣(らんそう)を刺激(しげき)する方法(ほうほう)を使(つか)うと、女性(じょせい)ホルモン(エストロゲン)が一時的(いちじてき)に高(たか)くなることがあります。その結果(けっか)、血液(けつえき)が固(かた)まりやすくなり、脳(のう)の血管(けっかん)に負担(ふたん)がかかり、脳梗塞(のうこうそく)のリスクが少(すこ)し高(たか)まる可能性(かのうせい)があります。

もやもや病(びょう)の状態(じょうたい)が不安定(ふあんてい)で、脳神経外科主治医(のうしんけいげかしゅじい)の先生(せんせい)が「妊娠(にんしん)で脳梗塞(のうこうそく)を起(お)こす可能性(かのうせい)が高(たか)い」と考(かんが)えているなら、不妊治療(ふにんちりょう)はおすすめできません。もやもや病(びょう)の状態(じょうたい)が安定(あんてい)していて、脳神経外科(のうしんけいげか)の主治医(しゅじい)と不妊治療(ふにんちりょう)の医師(いし)がしっかり連携(れんけい)できる状況(じょうきょう)で行(おこな)うことが大切(たいせつ)です。

年齢(ねんれい)が上(あ)がると妊娠(にんしん)に不妊治療(ふにんちりょう)が必要(ひつよう)になることが多(おお)いです。将来妊娠(しょうらいにんしん)を希望(きぼう)するなら、早(はや)めに脳神経外科主治医(のうしんけいげかしゅじい)の先生(せんせい)と相談(そうだん)し、準備(じゅんび)を進(すす)めていくことをおすすめします。

今飲(いまの)んでいる薬(くすり)は妊娠(にんしん)したらどうすればよいですか?

赤(あか)ちゃんへの影響(えいきょう)は薬(くすり)の種類(しゅるい)によって異(こと)なり、妊娠(にんしん)4~10週(しゅう)に薬(くすり)の影響(えいきょう)が最(もっと)も大(おお)きくなります。自己判断(じこはんだん)せず、必(かなら)ず妊娠前(にんしんまえ)に産婦人科(さんふじんか)、脳神経外科(のうしんけいげか)の先生(せんせい)に相談(そうだん)しましょう。

妊娠中(にんしんちゅう)でも、病気(びょうき)の症状(しょうじょう)を和(やわ)らげるため、治療(ちりょう)のために薬(くすり)が必要(ひつよう)な場合(ばあい)には、薬(くすり)を使(つか)うことがあります。薬(くすり)を使(つか)うかどうかは、病気(びょうき)を治(なお)す・悪化(あっか)を防(ふせ)ぐ効果(こうか)と、赤(あか)ちゃんへの影響(えいきょう)を比(くら)べて判断(はんだん)します。

【妊娠初期(にんしんしょき)の赤(あか)ちゃんへの薬(くすり)の影響(えいきょう)】
赤(あか)ちゃんの体(からだ)の基本(きほん)の形(かたち)が作(つく)られるのは妊娠(にんしん)4~10週(しゅう)ごろです。この時期(じき)に薬(くすり)を飲(の)むと、赤(あか)ちゃんの体(からだ)の異常(いじょう)が出(で)る可能性(かのうせい)があります。ただし、薬(くすり)をなにも飲(の)んでいない状態(じょうたい)でも、約(やく)3%の赤(あか)ちゃんには体(からだ)の異常(いじょう)が生(しょう)じます。体(からだ)の異常(いじょう)の可能性(かのうせい)が3%より高(たか)くなる薬(くすり)はごく一部(いちぶ)で、ほとんどの薬(くすり)は赤(あか)ちゃんの体(からだ)の異常(いじょう)を増(ふ)やしません。 多(おお)くの方(かた)は妊娠(にんしん)に気(き)づいたときにはすでに5週(しゅう)を過(す)ぎています。そのため、妊娠(にんしん)を希望(きぼう)する段階(だんかい)で、妊娠前(にんしんまえ)に、必要(ひつよう)な薬(くすり)の量(りょう)や種類(しゅるい)を調整(ちょうせい)し、安全(あんぜん)なものに変更(へんこう)することがあります。

【てんかんの薬(くすり)】
てんかんの薬(くすり)の中(なか)には、量(りょう)が多(おお)いと赤(あか)ちゃんへの影響(えいきょう)が大(おお)きくなるものがあります。バルプロ酸(さん)という薬(くすり)は多(おお)く飲(の)むと赤(あか)ちゃんに影響(えいきょう)を起(お)こすリスクが高(たか)いので、妊娠前(にんしんまえ)に量(りょう)を調整(ちょうせい)することが重要(じゅうよう)です。最近(さいきん)では、薬(くすり)の選(えら)び方(かた)や量(りょう)の工夫(くふう)で赤(あか)ちゃんへのリスクはかなり減(へ)っています。それでも、てんかんの薬(くすり)を使(つか)う場合(ばあい)は、赤(あか)ちゃんの背骨(せぼね)の病気(びょうき)(二分脊椎(にぶんせきずい)など)の発症(はっしょう)リスクを下(さ)げるために、妊娠(にんしん)1か月前(げつまえ)から1日(にち)400μg以上(いじょう)の葉酸(ようさん)をサプリメントなどで摂取(せっしゅ)することがすすめられます。

【妊娠中(にんしんちゅう)の薬(くすり)の相談(そうだん)】
薬(くすり)のことに不安(ふあん)がある場合(ばあい)は、まずは脳神経外科(のうしんけいげか)や産婦人科(さんふじんか)の先生(せんせい)に相談(そうだん)してください。さらに詳(くわ)しく相談(そうだん)したい場合(ばあい)、全国(ぜんこく)の「妊娠(にんしん)と薬外来(くすりがいらい)」がある病院(びょういん)を紹介(しょうかい)してもらうこともできます。(妊娠(にんしん)と薬情報(くすりじょうほう)センター https://www.ncchd.go.jp/kusuri/)

もやもや病(びょう)は赤(あか)ちゃんに遺伝(いでん)しますか?

遺伝(いでん)することもありますが、赤(あか)ちゃんがもやもや病(びょう)になる可能性(かのうせい)より、ならない可能性(かのうせい)のほうがずっと高(たか)いです。

もやもや病患者(びょうかんじゃ)さんの10~20%には、家族(かぞく)に同(おな)じ病気(びょうき)の人(ひと)がいることがあります。ただし、これは母親(ははおや)だけでなく、父親(ちちおや)、兄弟(きょうだい)や祖父母(そふぼ)、いとこなど、血(ち)の繋(つな)がったすべての方(かた)を含(ふく)めての数字(すうじ)です。ですから、もやもや病(びょう)の母親(ははおや)の赤(あか)ちゃんが同(おな)じ病気(びょうき)になる可能性(かのうせい)は、これより低(ひく)いです。もやもや病(びょう)になる可能性(かのうせい)より、ならない可能性(かのうせい)のほうがずっと高(たか)いということです。

もやもや病(びょう)に関係(かんけい)する遺伝子(いでんし)として「RNF213」という遺伝子(いでんし)が知(し)られています。日本人(にほんじん)もやもや病患者(びょうかんじゃ)さんの80~90%は、この遺伝子(いでんし)に変化(へんか)があります。しかし、もやもや病(びょう)のない日本人(にほんじん)の1~2%にも変化(へんか)があります。つまり、遺伝子(いでんし)だけでは、もやもや病(びょう)になるかどうかはわからないということです。

もやもや病(びょう)になる前(まえ)の赤(あか)ちゃんに遺伝子(いでんし)や画像(がぞう)の検査(けんさ)が必要(ひつよう)かは、まだわかっていません。遺伝(いでん)の不安(ふあん)があれば、主治医(しゅじい)の先生(せんせい)に相談(そうだん)しましょう。遺伝専門外来(いでんせんもんがいらい)や遺伝(いでん)カウンセリングを紹介(しょうかい)してもらうのもよいと思(おも)います。

RNF213遺伝子(いでんし)についての詳(くわ)しい情報(じょうほう)は、今後発行予定(こんごはっこうよてい)のRNF213遺伝子(いでんし)に関(かん)する指針(ししん)を参考(さんこう)にしてください。

妊娠中(にんしんちゅう)のこと

妊娠(にんしん)したら、何(なに)に気(き)をつけたらよいですか?

妊娠中(にんしんちゅう)に高血圧(こうけつあつ)になりやすいので、血圧(けつあつ)を定期的(ていきてき)にはかりましょう。

妊娠中(にんしんちゅう)の高血圧(こうけつあつ)は「妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)」と診断(しんだん)されます。これにはもともと高血圧(こうけつあつ)を持(も)っている人(ひと)と、妊娠中(にんしんちゅう)に初(はじ)めて高血圧(こうけつあつ)になる人(ひと)が含(ふく)まれます。妊婦(にんぷ)さん全体(ぜんたい)では3~8%が妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)になります。重(おも)い場合(ばあい)は、けいれん発作(ほっさ)、脳出血(のうしゅっけつ)、肝臓(かんぞう)や腎臓(じんぞう)の障害(しょうがい)、胎盤(たいばん)のトラブル、赤(あか)ちゃんの発育不良(はついくふりょう)や子宮内死亡(しきゅうないしぼう)につながることもあります。

もやもや病(びょう)があると、20~50%と多(おお)くの方(かた)が妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)になります。ただし、重(おも)い状態(じょうたい)(重症妊娠高血圧腎症(じゅうしょうにんしんこうけつあつじんしょう))になることは少(すく)ないともいわれています。それでも血圧(けつあつ)が高(たか)くなると脳出血(のうしゅっけつ)や脳梗塞(のうこうそく)の危険(きけん)が高(たか)まるため、妊娠中(にんしんちゅう)の血圧管理(けつあつかんり)はとても大切(たいせつ)です。(参照(さんしょう):Q10)。

妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)になった場合(ばあい)、血圧(けつあつ)をしっかり管理(かんり)し、脱水(だっすい)にならないように注意(ちゅうい)しましょう。出産前(しゅっさんまえ)には脳出血(のうしゅっけつ)に、出産後(しゅっさんご)は脳梗塞(のうこうそく)に特(とく)に注意(ちゅうい)する必要(ひつよう)があります。妊娠中(にんしんちゅう)の過(す)ごし方(かた)や薬(くすり)、分娩方法(ぶんべんほうほう)などについて、産婦人科(さんふじんか)や脳神経外科(のうしんけいげか)の先生(せんせい)とよく相談(そうだん)することが大切(たいせつ)です。

血圧以外(けつあついがい)に妊娠中(にんしんちゅう)や出産(しゅっさん)の時(とき)に気(き)をつけたほうがよい体(からだ)の変化(へんか)はありますか?

過呼吸(かこきゅう)、貧血(ひんけつ)、血栓症(けっせんしょう)に注意(ちゅうい)する必要(ひつよう)があります。

妊婦(にんぷ)さんは貧血(ひんけつ)になりやすいといわれていますが、もやもや病患者(びょうかんじゃ)さんが貧血(ひんけつ)になると脳梗塞(のうこうそく)を起(お)こしやすくなる可能性(かのうせい)があります。妊娠中(にんしんちゅう)に貧血(ひんけつ)になったら、鉄分(てつぶん)の薬(くすり)を飲(の)んで治療(ちりょう)しましょう。

出産(しゅっさん)のとき、痛(いた)みのせいで過呼吸(かこきゅう)(呼吸(こきゅう)の回数(かいすう)が増(ふ)えること)になったり、血圧(けつあつ)があがることがあります。過呼吸(かこきゅう)は脳梗塞(のうこうそく)の、高血圧(こうけつあつ)は脳出血(のうしゅっけつ)の原因(げんいん)になる可能性(かのうせい)が心配(しんぱい)です。このため、痛(いた)みをやわらげるような出産方法(しゅっさんほうほう)がより安全(あんぜん)といわれています。(参照(さんしょう):Q12)。

妊娠中(にんしんちゅう)や出産後(しゅっさんご)は血栓症(けっせんしょう)(血管(けっかん)の中(なか)に血(ち)のかたまりができて血管(けっかん)がつまる病気(びょうき))になりやすいです。もやもや病患者(びょうかんじゃ)さんの脳(のう)の血管(けっかん)は細(ほそ)くてつまりやすいため、血栓症(けっせんしょう)で脳梗塞(のうこうそく)をおこす可能性(かのうせい)があり、注意(ちゅうい)が必要(ひつよう)です。脱水(だっすい)になると血栓(けっせん)ができやすくなるので、脱水(だっすい)にならないように注意(ちゅうい)しましょう。

妊娠中(にんしんちゅう)にアスピリン(血液(けつえき)をさらさらにする薬(くすり))をのんだほうがよいですか?

もやもや病(びょう)だけを理由(りゆう)に内服(ないふく)したほうがいいとはいえません。妊娠中(にんしんちゅう)に高血圧(こうけつあつ)になりやすい方(かた)は、その予防(よぼう)のために内服(ないふく)することがすすめられていますが、もやもや病(びょう)の脳出血(のうしゅっけつ)を増(ふ)やす可能性(かのうせい)もあります。もやもや病(びょう)の状態(じょうたい)を踏(ふ)まえ、脳神経外科(のうしんけいげか)・産婦人科(さんふじんか)の先生(せんせい)とよく相談(そうだん)しましょう。

もやもや病(びょう)の患者(かんじゃ)さんで症状(しょうじょう)がない場合(ばあい)、または脳(のう)の血流(けつりゅう)が悪(わる)い場合(ばあい)に、アスピリンを内服(ないふく)するほうがよいというはっきりとした根拠(こんきょ)があるわけではありません。ただし、妊娠中(にんしんちゅう)に高血圧(こうけつあつ)になりやすいと考(かんが)えられる場合(ばあい)、妊娠(にんしん)12~16週(しゅう)ごろから毎日(まいにち)アスピリンを内服(ないふく)することで、重(おも)い妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)を起(お)こしにくくなるといわれています。(参照(さんしょう):Q7)。

重(おも)い妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)になりやすいのは以下(いか)のような方(かた)です。

  • 以前(いぜん)の妊娠(にんしん)で妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)になったことがある
  • 多胎(たたい)(双子以上(ふたごいじょう))の妊娠(にんしん)
  • もともと高血圧(こうけつあつ)や糖尿病(とうにょうびょう)、腎臓(じんぞう)の病気(びょうき)がある
  • 自己免疫(じこめんえき)の病気(びょうき)がある

初(はじ)めての妊娠(にんしん)や35歳以上(さいいじょう)など、中程度(ちゅうていど)のリスク因子(いんし)がいくつかある場合(ばあい)も検討(けんとう)されます。

ただし、出血(しゅっけつ)のリスクも少(すこ)し上(あ)がるため、全員(ぜんいん)に使(つか)ったほうがよいわけではありません。妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)の予防効果(よぼうこうか)と、もやもや病(びょう)の脳出血(のうしゅっけつ)のリスクを考(かんが)えて、アスピリンを飲(の)んだほうがよいかを決(き)める必要(ひつよう)があります。

なお、分娩(ぶんべん)の前(まえ)には分娩(ぶんべん)での出血(しゅっけつ)が増(ふ)えすぎないようアスピリンを中止(ちゅうし)しますが、いつまで内服(ないふく)するかはもともとの病状(びょうじょう)などによってかわります。内服(ないふく)するかどうかを含(ふく)め、産婦人科(さんふじんか)、脳神経外科(のうしんけいげか)の先生(せんせい)とよく相談(そうだん)してください。

妊娠(にんしん)したら、脳(のう)のトラブルは起(お)こりやすくなりますか?

過去(かこ)にバイパス手術(しゅじゅつ)を受(う)けている方(かた)、手術(しゅじゅつ)が必要(ひつよう)ないと判断(はんだん)されていた方(かた)は比較的安全(ひかくてきあんぜん)に妊娠(にんしん)・出産(しゅっさん)ができるといわれています。手術(しゅじゅつ)が必要(ひつよう)な状態(じょうたい)にも関(かか)わらずバイパス手術(しゅじゅつ)を受(う)けていない方(かた)は、妊娠(にんしん)・出産中(しゅっさんちゅう)に脳卒中(のうそっちゅう)で重(おも)い症状(しょうじょう)がおこりやすくなる可能性(かのうせい)があります。

【脳(のう)のトラブルの発生頻度(はっせいひんど)】

  1. すでにバイパス手術(しゅじゅつ)を受(う)けている方(かた)
    妊娠中(にんしんちゅう)や出産(しゅっさん)のときに脳卒中(のうそっちゅう)やけいれん発作(ほっさ)が起(お)こる可能性(かのうせい)は0~8%です。実際(じっさい)に問題(もんだい)が起(お)こっても軽症(けいしょう)で済(す)むことが多(おお)いといわれています。
  2. バイパス手術(しゅじゅつ)を受(う)けていない方(かた)
    妊娠中(にんしんちゅう)や出産(しゅっさん)のときに脳卒中(のうそっちゅう)やけいれん発作(ほっさ)が起(お)こる可能性(かのうせい)は、報告(ほうこく)によってばらつきがあり、0~38%です。時(とき)に重症化(じゅうしょうか)する場合(ばあい)もあり、中(なか)には脳出血(のうしゅっけつ)で亡(な)くなった人(ひと)も報告(ほうこく)されています。ただし、手術(しゅじゅつ)が必要(ひつよう)ないと判断(はんだん)されていた人(ひと)ではトラブルの頻度(ひんど)は高(たか)くないともいわれています。誰(だれ)でも妊娠(にんしん)・出産前(しゅっさんまえ)にバイパス手術(しゅじゅつ)が必要(ひつよう)なわけではなく、その必要性(ひつようせい)については脳神経外科(のうしんけいげか)の先生(せんせい)としっかり相談(そうだん)することが大切(たいせつ)です。(参照(さんしょう):Q3)。

【トラブルが起(お)きやすい時期(じき)】
脳卒中(のうそっちゅう)の多(おお)く、特(とく)に脳出血(のうしゅっけつ)は妊娠中期(にんしんちゅうき)~後期(こうき)(特(とく)に妊娠(にんしん)24週以降(しゅういこう))に起(お)きています。ですので、妊娠中(にんしんちゅう)の血圧管理(けつあつかんり)はとても大切(たいせつ)です。(参照(さんしょう):Q7)。また、分娩中(ぶんべんちゅう)や出産後(しゅっさんご)にトラブルが起(お)きることもあり、特(とく)に脳梗塞(のうこうそく)は出産後(しゅっさんご)3~7日(にち)くらいに起(お)こることが多(おお)いです。産後(さんご)に貧血(ひんけつ)や脱水(だっすい)にならないように注意(ちゅうい)が必要(ひつよう)です。

妊娠中(にんしんちゅう)にできる脳(のう)の画像検査(がぞうけんさ)はありますか?

医師(いし)が必要(ひつよう)と判断(はんだん)した場合(ばあい)には、頭(あたま)のレントゲン、CT検査(けんさ)、MRI検査(けんさ)を妊娠中(にんしんちゅう)いつでも受(う)けることができます。造影剤(ぞうえいざい)を使(つか)った検査(けんさ)、脳血流(のうけつりゅう)SPECT(スペクト)検査(けんさ)は必要(ひつよう)であれば可能(かのう)ですが、検査前(けんさまえ)から産婦人科(さんふじんか)の先生(せんせい)と連携(れんけい)して対応(たいおう)する必要(ひつよう)があります。

頭(あたま)のレントゲンやCT検査(けんさ)は放射線(ほうしゃせん)を使(つか)った検査(けんさ)ですが、赤(あか)ちゃんが受(う)ける放射線(ほうしゃせん)の量(りょう)は少(すく)なく、影響(えいきょう)はほとんどありません。MRI検査(けんさ)は放射線(ほうしゃせん)を使(つか)っていないので、妊娠中(にんしんちゅう)いつでも可能(かのう)です。

造影剤(ぞうえいざい)(体(からだ)の中(なか)をよく見(み)えるようにする薬(くすり))を使(つか)った検査(けんさ)は、赤(あか)ちゃんに大(おお)きな影響(えいきょう)が出(で)るとはいわれていません。ただし、赤(あか)ちゃんの体(からだ)に移行(いこう)した造影剤(ぞうえいざい)が、大人(おとな)になっても全(まった)く問題(もんだい)をおこさないとまで言(い)い切(き)れません。そのため、造影剤(ぞうえいざい)の検査(けんさ)は医師(いし)がどうしても必要(ひつよう)と考(かんが)えた場合(ばあい)にのみ行(おこな)うことになっています。

脳血流(のうけつりゅう)SPECT(スペクト)検査(けんさ)も赤(あか)ちゃんが受(う)ける放射線(ほうしゃせん)の量(りょう)は少(すく)なく、必要(ひつよう)な時(とき)は検査(けんさ)ができます。ただし、ヨードを含(ふく)む薬(くすり)を使(つか)って検査(けんさ)をする場合(ばあい)、赤(あか)ちゃんの甲状腺(こうじょうせん)に一時的に(いちじてきに)影響(えいきょう)が出(で)る可能性(かのうせい)があり、出産後(しゅっさんご)の赤(あか)ちゃんの検査(けんさ)が必要(ひつよう)となるため、事前(じぜん)に産婦人科(さんふじんか)の先生(せんせい)と相談(そうだん)する必要(ひつよう)があります。

出産(しゅっさん)・産後(さんご)のこと

どの分娩方法(ぶんべんほうほう)がよいですか?

過換気(かかんき)、いきみ、血圧上昇(けつあつじょうしょう)を避(さ)けるため、帝王切開(ていおうせっかい)や痛(いた)みを和(やわ)らげての経腟分娩(けいちつぶんべん)が行(おこな)われることが多(おお)いです。帝王切開(ていおうせっかい)と経腟分娩(けいちつぶんべん)でのどちらがよいかは、はっきりしていません。もやもや病(びょう)に詳(くわ)しい脳神経外科医(のうしんけいげかい)と産婦人科医(さんふじんかい)が連携(れんけい)した病院(びょういん)を選(えら)び、もやもや病(びょう)の状態(じょうたい)、妊娠(にんしん)の経過(けいか)を踏(ふ)まえて適切(てきせつ)と考(かんが)えられる方法(ほうほう)で出産(しゅっさん)することが大切(たいせつ)です。

もやもや病(びょう)で、自然(しぜん)なお産(さん)(経腟分娩(けいちつぶんべん))が脳梗塞(のうこうそく)や脳出血(のうしゅっけつ)を増(ふ)やすという明確(めいかく)なデータはありません。しかし、過換気(かかんき)やいきみ、血圧(けつあつ)の上昇(じょうしょう)は避(さ)けたほうがよいと考(かんが)えられています。(参照(さんしょう):Q8)。

帝王切開(ていおうせっかい)は、いきみをなくし、血圧(けつあつ)をより厳(きび)しく管理(かんり)できる利点(りてん)があります。妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)になった場合(ばあい)、血圧(けつあつ)が管理(かんり)しやすいよう帝王切開(ていおうせっかい)を選択(せんたく)する施設(しせつ)もあります。昼間(ひるま)に脳神経外科医(のうしんけいげかい)が病院(びょういん)にいる状態(じょうたい)で、短時間(たんじかん)で出産(しゅっさん)できるのも大(おお)きなメリットです。

経腟分娩(けいちつぶんべん)は体(からだ)への影響(えいきょう)が少(すく)なく、分娩後(ぶんべんご)の痛(いた)みなど、体(からだ)の回復(かいふく)が帝王切開(ていおうせっかい)よりも早(はや)いです。血圧(けつあつ)や脳血流(のうけつりゅう)への影響(えいきょう)も帝王切開(ていおうせっかい)より少(すく)ないと考(かんが)えられています。もやもや病(びょう)では、痛(いた)みを和(やわ)らげる麻酔(ますい)を使(つか)い(和痛分娩(わつうぶんべん)・無痛分娩(むつうぶんべん))、痛(いた)みによる過換気(かかんき)や血圧(けつあつ)の上昇(じょうしょう)を抑(おさ)えることが多(おお)いです。ただし、経腟分娩(けいちつぶんべん)( 和痛分娩(わつうぶんべん)・無痛分娩(むつうぶんべん) )に対応(たいおう)できる病院(びょういん)は限(かぎ)られています。

多(おお)くの施設(しせつ)や国(くに)から報告(ほうこく)がありますが、血圧(けつあつ)の管理(かんり)、脳梗塞(のうこうそく)や脳出血(のうしゅっけつ)の発症(はっしょう)、赤(あか)ちゃんの健康状態(けんこうじょうたい)、いずれの観点(かんてん)でも、分娩方法(ぶんべんほうほう)による差(さ)ははっきりしていません。妊娠前(にんしんまえ)からもやもや病(びょう)について適切(てきせつ)な管理(かんり)を受(う)けていれば、分娩中(ぶんべんちゅう)や分娩直後(ぶんべんちょくご)に脳梗塞(のうこうそく)や脳出血(のうしゅっけつ)など脳(のう)のトラブルを起(お)こす危険(きけん)は高(たか)くないと考(かんが)えられています。

帝王切開(ていおうせっかい)、経腟分娩(けいちつぶんべん)いずれの方法(ほうほう)にも利点(りてん)と欠点(けってん)があります。また、もやもや病(びょう)の状態(じょうたい)も患者(かんじゃ)さんによって異(こと)なります。そのため、一律(いちりつ)にもやもや病(びょう)はこの方法(ほうほう)がよいとは決(き)められません。脳神経外科(のうしんけいげか)、産婦人科(さんふじんか)の先生(せんせい)とよく相談(そうだん)し、適切(てきせつ)と考(かんが)えられる方法(ほうほう)で出産(しゅっさん)することが大切(たいせつ)です。

退院後(たいいんご)の育児(いくじ)で注意(ちゅうい)することはありますか?

もやもや病(びょう)を理由(りゆう)とした授乳(じゅにゅう)や育児(いくじ)の制限(せいげん)はありません。飲(の)んでいる薬(くすり)や画像検査(がぞうけんさ)は、基本的(きほんてき)に赤(あか)ちゃんに影響(えいきょう)しません。

【授乳中(じゅにゅうちゅう)の薬(くすり)について】
薬(くすり)を飲(の)んでいても、基本的(きほんてき)に授乳(じゅにゅう)は可能(かのう)です。薬(くすり)の種類(しゅるい)によっては母乳(ぼにゅう)に移行(いこう)することはありますが、おなかの中(なか)の赤(あか)ちゃんへの移行(いこう)と比(くら)べると格段(かくだん)に少(すく)ないです。殆(ほとん)どの薬(くすり)は10%以下(いか)~1%未満(みまん)しか移行(いこう)せず、赤(あか)ちゃんへの影響(えいきょう)はないといって差(さ)し支(つか)えありません。ただし、授乳(じゅにゅう)を続(つづ)けるかは、赤(あか)ちゃんの成長(せいちょう)や育児(いくじ)の疲(つか)れなどを考(かんが)えて判断(はんだん)することが大切(たいせつ)です。

妊娠前(にんしんまえ)・妊娠中(にんしんちゅう)に薬(くすり)をやめたり変更(へんこう)したりした場合(ばあい)、まず次(つぎ)の妊娠(にんしん)を希望(きぼう)するか考(かんが)えましょう。その上(うえ)で、主治医(しゅじい)の先生(せんせい)と今後(こんご)の薬(くすり)について相談(そうだん)しましょう。

【授乳中(じゅにゅうちゅう)の画像検査(がぞうけんさ)について】
画像検査(がぞうけんさ)で造影剤(ぞうえいざい)を使(つか)っても、授乳(じゅにゅう)をやめる必要(ひつよう)はありません。注射(ちゅうしゃ)のあと、24時間以内(じかんいない)に母乳(ぼにゅう)に移行(いこう)する量(りょう)は1%もありません。赤(あか)ちゃんが母乳(ぼにゅう)から吸収(きゅうしゅう)する量(りょう)はもっと少(すく)ないので、授乳(じゅにゅう)を続(つづ)けても問題(もんだい)ありません。

放射線(ほうしゃせん)を使(つか)う脳血流検査(のうけつりゅうけんさ)を受(う)けた後(あと)も、赤(あか)ちゃんや周(まわ)りへの放射線(ほうしゃせん)の影響(えいきょう)を心配(しんぱい)する必要(ひつよう)はありません。脳血流(のうけつりゅう)PET(ペット)検査(けんさ)は、検査直後(けんさちょくご)から周囲(しゅうい)の被(ひ)ばくは全(まった)くありません。脳血流(のうけつりゅう)SPECT(スペクト)検査(けんさ)も、赤(あか)ちゃんにほとんど影響(えいきょう)しません。検査後(けんさご)の周囲(しゅうい)の方(かた)の被(ひ)ばく量(りょう)は、自然界(しぜんかい)の放射線(ほうしゃせん)による被(ひ)ばく量(りょう)と比(くら)べてもごくわずかです。検査(けんさ)の後(あと)も安心(あんしん)して授乳(じゅにゅう)や育児(いくじ)を続(つづ)けてください。