代表挨拶
文部科学省 大学病院人材養成機能強化事業
（大学病院間の相互連携による優れた専門医等の養成）
事業推進責任者あいさつ
現在の新医師臨床研修制度の導入以降、研修医の大学離れが続いていると言われていますが、大学病院には市中病院のみでは成し得ない大きな使命があります。それは、単に医師を育てるのではなく、専門医や医学研究者などの高度医療人を養成するということです。
我々三大学は、高度先進医療機関である附属病院と多様な地域中核病院および最高水準の大学院大学を有機的に連携させ、各々が優れた専門医や医学研究者を輩出してきました。しかしながら、これまでは大学間の壁があり、各大学が持っている優れた特色を全ての医師が経験できるわけではありませんでした。このことは、新医師臨床研修制度以降のもう一つの問題である医師の地域偏在や地域医療崩壊の進行をなかなか改善できない理由の一つであるとも考えられます。
この「都会と地方の協調連携による高度医療人養成プログラム」では、三大学間の垣根を取り払い、学閥の枠を越えて皆が切磋琢磨する環境を用意することが可能となりました。それぞれの得意分野をお互いに提供し合うことで、幅広い経験を積んだ付加価値のある専門医になるための研修が可能となり、さらに三大学の（社会人）大学院においては後期研修の過程で発見した課題を、研修を継続しつつ研究に昇華・発展させる道も開いています。
また、本プログラムでは、首都圏と医療過疎地という全く異なる診療圏での医療を体験させることで、より大きな視野を持った医師を育成できることが特色の一つとなっています。この連携により、地域の医療や医師不足解消にも貢献できると考えています。これまで参加した後期研修医は皆、自学だけでは得られなかったであろう大きな成果をそれぞれに実感しています。
是非この素晴らしいプログラムを最大限活用し、国際的にも優れた高度医療人が育成されますようご協力お願い致します。後期研修医となる皆さんも是非このプログラムに参加して下さい。