生体医歯工学共同研究拠点

医療機器の製造・設計に関する展示会Medtecで共同研究成果を発表

本拠点では成果の社会実装を促進する企画として,医療機器の製造・設計に関するアジア最大級の展示会であるMedtec Japanに参画してきた。昨年度はcovid-19のためにMedtec Japanは開催中止となった。本年度は展示規模を縮小し,WEBセミナーと従来の展示会形式のハイブリッド開催となった。WEBセミナーは2021年3月10日,展示会は2021年4月14日から16日に東京ビッグサイト西展示場で開催された。展示会の来場者数は8,807名とコロナ禍前の3万人より減少した。

WEBセミナーは当日の参加者151名で74%は企業関係者,18%がアカデミアであった。学会発表と異なり,本WEBセミナーでは当初の目論見通り,多くの医療機器メーカとの接点を得られたと考えられる。セミナーでは,東京工業大学未来産業技術研究所の進士忠彦教授から「高い耐久性と生体適合性の実現を目指したECMO用磁気浮上遠心血液ポンプの開発」,東京医科歯科大学生体材料工学研究所の荒川貴博講師から「生体ガス計測による疾患・代謝センシング技術」,広島大学ナノデバイス・バイオ融合科学研究所の雨宮嘉照助教から 「シリコンフォトニクス技術を用いた光バイオセンサー」に関してご講演頂いた。

展示会では静岡大学電子工学研究所の青木研が「多様な検出器に対応するマルチファンクショナルMCA」,川人研が「CMOSイメージセンサを用いた顔画像からの心拍変動計測技術」,庭山研が「近赤外光による血液動態計測システム」を展示した。試作品の展示やデモを通じ,face to faceで来場者との活発な交流が促進された。なお,今回は拠点の展示ブースの隣に東京医科歯科大学オープンイノベーション機構の展示ブースも設置された。

本拠点では,社会実装につながる具体的な成果が出ており,企業との接点を増やすための施策を今後も進めていく。

拠点展示ブースの様子
拠点展示ブースの様子
隣接した東京医科歯科大学のブース
隣接した東京医科歯科大学のブース