膝半月板温存外来 - 最新のトピックス
半月板温存による膝関節機能温存
若年スポーツ選手に好発する半月板損傷に対する手術として、本邦では約70%で切除術が行われているが(図1)、切除自体に加えて半月板が関節の隙間から押し出される半月板逸脱という病態が半月板機能低下の要因となり、二次性に変形性膝関節症を発症します。
そのため当科では可能な限り半月板温存を目的とした縫合術を、またすでに生じてしまった半月板逸脱に対しては新たな術式であるCentralization法を行い(図2)、良好な短期成績を収めています。
一方中高年の変形性膝関節症はO脚を伴い内側の変形を来すことから、膝関節をX脚に矯正し内側の過重負荷を減じる膝周囲骨切り術が行われています。
当科ではX脚への矯正に伴い生じるデメリットを解消し更なる膝機能の向上を目的として、中間位へ矯正する膝周囲骨切り術に半月板温存を組み合わせた術式を行っています。
外来担当医師
月曜日 中村智祐(運動器外科学准教授)
火曜日 古賀英之(運動器外科学教授)、大関信武(再生医療研究センター講師)
予約:地域連携室 03-5803-4655
半月板手術の割合

図1 本邦における半月板手術の割合
(Katano H, J Orthop Sci 2018)
半月板逸脱に対するCentralization法

図2 半月板逸脱に対するCentralization法
(Koga H, et al. Arthroscopy 2016)
半月板温存を伴う手術件数
膝周囲 骨切り術 |
膝靱帯 再建術 |
半月板 単独手術 |
合計 | |
---|---|---|---|---|
2019/4〜2020/3 | 54 | 82 | 58 | 194 |
2020/4〜2021/3 | 78 | 48 | 45 | 171 |
2021/4〜2022/3 | 90 | 51 | 52 | 193 |
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