東京医科歯科大学(学長:大山喬史)は、平成21年7月15日、チリ国保健省(Ministry of Health)並びにクリニカ・ラス・コンデス(チリ国病院)と臨床・科学・学術協力に関する協定を締結しました。
平成21年7月13日より大山喬史学長ほか一行がチリ国へ出向き、現在大腸癌の死亡率の急激な増加(過去10年間で60%の増加)に悩むチリ国の国家的問題に取り組むクリニカ・ラス・コンデスと、臨床・科学・学術協力面で協力体制を構築するため、その具体的な在り方及び今後の活動の可能性を協議しました。
現地にて、クリニカ・ラス・コンデスとの大腸癌に関する臨床・科学・学術に関する協力体制作りに向けて合意に至ったことを以って、チリ国保健省Dr. Alvaro Erazo大臣と会談をおこない、大臣からチリ国家として協力体制を採るとの表明があり、その証として東京医科歯科大学・チリ国保健省・クリニカ・ラス・コンデスとの三者間で、大腸癌に関する臨床・科学・学術に関する協定を締結することに至りました。
本協定の第一の目的は、チリ国及び中南米諸国における大腸癌死亡率低下にあります。東京医科歯科大学は、1991年から15年間の長期にわたり中南米諸国において、日本式の「大腸癌早期発見と診断・治療法」の普及に努めた経験を有するため、チリ国最先端病院であるクリニカ・ラス・コンデスが予定する、今後五ヵ年の計画で予定される大規模な集団検診プログラムに、「早期大腸癌診断と治療」に対する 指導・教育・研究支援を以って協力します。
本協定の第二の目的としては、集団検診を通じて得た研究試料及び新たな研究課題等について、早期癌病理組織診断等の臨床研究から、遺伝子解析といった基礎医学研究をも含めた横断的な研究を行うことで、癌研究の更なる発展を目指しています。
なお、当該大腸癌集団検診プログラムは、今後チリ国の国家プロジェクトとして展開する可能性が高いことから、東京医科歯科大学としては過去の実績を活かし、医療先進国としてのリーダーシップを発揮することで国際医療社会への貢献を目指しています。
また既に、平成21年8月より東京医科歯科大学はクリニカ・ラス・コンデスが主催する「早期大腸癌診断と治療」に関する研修コースへ教員を送り、指導に当たることも確定しています。
【総務部総務課】

|
協定書に調印する大山 喬史 学長(左)、Sr. Alfredo Schonherr 【CLCのCEO】(中央)、Dr.Julio Montt Vidal, Ministry of Health,Undersecretry of Health Care Networks【チリ国保健省ヘルスケアネットワーク課次官】(右)
|

|
チリ国保健省にて。(TMDUとCLCとの取り組みを説明するため、大使を表敬)なお、この訪問で、今回の3者での協定が決まりました。写真は左から、江石 義信教授、Dr. Jaime Manalich(CLCの医療チームリーダー)、大山 喬史 学長、Dr. Alvaro Erazo(チリ国保健省保健大臣)、Dr. Francisco Lopez Kostner(本件プロジェクトのCLC実務責任者)。
|

|
在チリ日本国大使を表敬。写真は左から、竹下 所長(JETROチリ)、江石 義信 教授、林 渉 大使(在チリ日本国大使館)、大山 喬史 学長、飯田 香緒里 特任助教、大久保 職員(在チリ日本国大使館)。
|
東京医科歯科大学広報室
総務部総務課広報掛
|