東京医科歯科大学大学院・脳神経病態学分野(神経内科)の水澤英洋教授と石川欽也講師の研究グループは、大阪大学、慶應義塾大学、東京大学、名古屋大学などのグループとの共同研究で、50歳ころから歩くときにふらつきはじめ、呂律が回らなくなり、徐々に立てなくなるという大変不思議な難病である「脊髄小脳変性症」の1つの原因が、脳で働く遺伝子に正常では存在しない塩基配列が他から入り込んだ「挿入」変異によって起きることをつきとめました。この研究は文部科学省科学研究費補助金、21世紀COEプログラムならびに厚生労働科学研究費ヒトゲノム・再生医療等研究事業、厚生労働科学特定疾患対策研究事業運動失調症調査研究班の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学雑誌The American Journal of Human Genetics(米国人類遺伝学会雑誌)に、2009年10月30日付オンライン版で発表されました。