東京医科歯科大学・難治疾患研究所・幹細胞医学分野の西村栄美教授らの研究グループは、金沢大学、(株)コーセー、北海道大学などとの共同研究で、身近な老化現象である白髪がおこる仕組みを解明しました。黒髪のもとになる色素幹細胞がゲノム損傷ストレスにより分化成熟し自己複製しないため幹細胞が枯渇し白髪になることが明らかになりました。さらに、幹細胞において幹細胞性チェックポイントなるものが存在し、その品質によって幹細胞を分化させるかどうか幹細胞運命を制御することで幹細胞プールの質と量を制御していることが明らかになりました。再生医療における安全性向上やアンチエイジングに向けての新たな展開が期待されます。この研究は金沢大学在任中からの文部科学省科学研究費補助金・若手研究(S)や、その他複数の助成金の支援のもとでおこなわれたもので、その研究成果は、国際科学誌Cell(セル)に、2009年6月12日付で掲載発表されました。
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西村 栄美 教授 本学難治疾患研究所 難治病態研究部門 幹細胞医学分野
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