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整体の分子作用と科学的評価法の開発

研究代表者:難治疾患研究所 分子薬理学分野
野田 政樹教授



 代替医療は広く受け入れられていると共にその需要は急増しており、近年、米国NIHにNational Center for Complementary and Alternative Medicine(NCCAM)が設置され、その根拠や実証について補完代替医学(Complementary and Alternative Medicine:CAM)の研究が推進されています。代替医療の1つである整体は体のバランスの崩れによる疾患や生活習慣病などを含め生体の様々な症状に対し人の手により筋肉や骨を調整することによって健康を維持する方法として広く我国においても多様な方法にて施行されています。
 特に高齢者人口の増大が極めて急速に進行する我国においてはこのような多因子性の疾患や生活習慣病に基づく多くの疾患やその予備軍に対し代替医療や整体の如く全身性のバランスに関わる治療は今後考慮すべきと考えられます。
 さらに、我国の医療費の高騰は今後の医療費のみならず、現時点における西洋医学の限界ともいえる経済的な破綻の可能性すら推測させるものとなっており、その点で特定の薬物や西洋医学的な手術療法を用いずに健康を維持することが出来るならば「代替医療の有効性」は経済面からも意義があります。
 ところが、現時点においては科学的に代替医療のメカニズムとその機能や作用を証明する方法が得られていません。そこでこのような代替医療としての全身の調整により体全体のバランスを整えるメカニズムを解明するとともに、実験系において代替医療による身体の調整や全身性の機能を制御するレベルを評価することが可能となる方法など科学的に検討する基盤が必要です。
 代替医療が全身性のバランスを制御する調整の様々な方法の中でいかなる全身性の身体調節や平衡維持に影響を与えるのか。これをモニターする方法や健常性の維持に関わることを客観的に評価できる方法に寄与する基盤の研究を行います。代替医療の全身調整における関連分子や機能との接点を担う可能性のある分子群についての解析により、全身性の調節を担う組織においてその発現が亢進あるいは低下する指標を解析し、見出すことを目標とします。



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