東京医科歯科大学
大学院疾患生命科学研究部
形質発現制御学
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研究開発の目的と目標
本研究では、近年脅威が増大しつつあるが有効な治療がない難治の感染症、
特に新規治療薬開発に対する社会的希求度が高い、
C型肝炎
伝染性海綿状脳症(プリオン病)
新型インフルエンザ
の3疾患を対象に、新規治療薬を開発・研究している研究者を結集してリード化合物を創製し、
創薬候補物質探索拠点と連携してリード化合物の動態解析を行うことによって、新規治療薬の
開発を加速することを目指す。
PETを活用した研究戦略
PETとは:生物活性分子を 11C,18F,68Ga,76Br(半減期は それぞれ20分, 110分, 68分, 16時間)などの短寿命放射核 を用いて標識化(PETプローブ化)し、生体内に投与する。 この生体内のPETプローブから放出されるγ線をPETカメラに より検出しコンピューターにより断層画像化するもの。 化学・生物・工学・医学が融合した最新の科学研究。
四施設共同による研究開発体制
東京医科歯科大学(萩原、黒柳、武内、小野木)
C型肝炎ウイルスの増殖を抑制する化合物の開発研究
岐阜大学(桑田・古山)
抗プリオン活性を示す化合物の開発、PETプローブの合成研究
理化学研究所・和光(間)
新規抗インフルエンザ薬の開発研究
理化学研究所(創薬候補物質探索拠点)・神戸(渡辺・鈴木)
上記3疾患の治療薬候補化合物のPETイメージング研究
難治感染症に対する創薬・イメージングプローブのリード化合物の創成
新規抗HCV薬の開発研究
東京医科歯科大学グループ(萩原、黒柳、武内、小野木)
C型肝炎の推定感染者数は国内で150万
人〜200万人、日米欧主要7ヶ国で730万
人、世界では1億7000万人と推定され、そ
の約7割が慢性化し、数十年後には約3割
が肝硬変、肝臓ガンに移行すると予測され
ている。 PEG-IFN+リバビリン併用療法に
よるウイルス排除率は約50%で、新規抗H
CV薬の開発が切望されている。 |
末梢投与された抗プリオン物質の脳内移行及び
分布のPETを用いた研究
岐阜大学グループ(桑田、木村)
新規抗インフルエンザ薬の開発と体内動態解析
-Nucleoprotein (NP)を標的とした新規抗ウイルス剤の開発-
理化学研究所和光本所グループ(間)