学内女性研究者インタビュー 田中 都さん

田中 都(Miyako Tanaka)

難治疾患研究所 分子代謝医学分野 特任助教
京都大学農学部卒業後、雪印乳業株式会社に研究員として入社。その後、東京医科歯科大学分子代謝医学分野に技術補佐員として勤務し、同分野の専攻生、博士後期課程を経て、卒業後に同分野の特任助教に就任。

研究者を志した理由を教えてください

もともと、料理など手を動かすことが好きで、実験も好きでした。子供の頃から栄養の分野に興味があり、「栄養について見直すことで病気の予防をしたい」と考え、栄養学研究を志して食品会社に入りました。けれど、病気のことを知らなければ予防はできない、これからの栄養学には医学的知識が必要だと思い、医学分野での研究を考え始めました。「30代の研究テーマが研究人生を決める」という言葉を恩師から聞いていたので、現在の分子代謝医学分野(技術補佐員)の求人に出会ったのをきっかけに30歳を機に会社を退職し、学術機関に入りました。

研究生活をしていく上でのモチベーションの原点を教えてください

私のモチベーションの原点は主に二つあり、「自分に対するプライド」と「お世話になった方へ恩返しをしたいと常に思い続けること」ですね。どんな時も自分がしっかりしていればという、自分に対するプライドを常に持ち続けることは大切だと思っています。あとは、自分がお世話になった上司や同期に恩返しが出来るように頑張ろうと思っています。お世話になった方々、応援して下さっている方々に迷惑をかけないように、恥をかかせないように、と意識して自分を高めていくようにしています。

おすすめの息抜き方法を教えてください

まず悩んだ時には、自分の仕事について無知の人、詳しい人の両方に相談します。周りに話すことで気持ちが楽になることが多いですよ。また、趣味(テニスや山登り)に没頭したり、毎年シルバーウィークは両親と旅行に行って親孝行するなど、研究から離れることも息抜きになると思います。研究室内では、肥満マウスや仔育てマウスといった可愛いマウス達に日々癒されています。

女性研究者の先輩として、私達へのメッセージをお願いします

東京医科歯科大学の大学院は、学部から一緒の人がいるわけではないので難しいかもしれませんが、ちょっと愚痴を言い合えるような友達を、分野を超えて作ると良いと思います。あとは周りの先輩を見渡して「数年後こういう人になっていたい!」という目標となる身近な先輩を探してみて下さい。学生だから出来ること(学生という立場を利用して学会などで質問をするなど)は沢山あると思うので、そういったことを大切にして頑張っていって欲しいと思います。

(インタビュー:平成22年10月5日 修士2年 高橋 沙央里)

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