学内女性研究者インタビュー 笹田 亜麻子さん

笹田 亜麻子(Amane Sasada)

大学院医歯学総合研究科 免疫治療学分野 助教
福井大学卒業後3年間、医師として勤務。京都大学大学院に入学。アメリカNIHへの留学を経て東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 生体環境応答学系 感染応答学講座 免疫治療学分野に所属。

過去、現在の研究内容について教えてください

過去、現在に共通してレトロウイルスについて研究しています。APOBEC3Gによる抗HTLV-T機能、HTLV-1におけるp53の研究を行ってきて、現在はHTLV-Tにおける自然免疫及びATL(成人T細胞性白血病)に対する免疫療法の臨床研究を進めています。

どんなことをモチベーションにして研究意欲を持続されていますか

世の中のためになることを行いたいと研究意欲を持続しています。血液内科医ですので白血病の一つATLに関する研究に携わっています。HTLV-TはATLの原因となる病原性ウイルスであり、HTLV-T研究によってATL患者さんや家族のお役に立ちたい、患者さんの不安を少しでも軽減し、希望を持って生きていただくための協力をしたいと思っています。

困難への打ち勝ち方について教えていただけますか

研究で上手く行かない時は、上司や同僚、同じ分野の研究者に相談し手法を参考にしています。相談して得た新しい方法でうまくいくことがあります。また、一旦距離を置くと後に良いアイディアが浮かんだりします。直ぐに結果を求めず、あきらめず気長に持続させることも大切だと思います。

妊娠した場合に研究はどうされましたか

大学院入学時に第一子を妊娠していたので1年間休学し、生後10ヶ月になった頃に大学院に復帰しました。大学院1年目は医局の方針で臨床医として働き、2-4年次は研究に専念しました。大学院4年目に第二子を妊娠し、学位審査はつわりのひどい時期でした。修了後から留学までの1年間は子供が小さかったため非常勤医師として勤務しました。

海外へ家族を伴った研究留学について教えてください

小さい頃 (3-5歳) に海外で生活し、高校生の時には1年間留学を経験しており、海外が好きだったこともあって、留学しました。アメリカでは17時頃に帰宅する研究者が多く、研究と子育てを両立しやすかったです。

研究者の先輩として、私達が今何をすべきかアドバイスをお願いします

若いうちは“自分のために時間を使える”恵まれた時期ですので、大学院の時は、勉強、研究に専念することをお薦めします。そして、目の前にある仕事を一生懸命にすべきだと感じます。同時に、人との出会いや経験を通して、人としての魅力を磨いていただきたいと思います。

(インタビュー:平成22年9月8日 修士1年 島田 麻里江)

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