学内女性研究者インタビュー 大迫 美穂さん

大迫 美穂(Miho Osako)

大学院医歯学総合研究科 ウイルス制御学分野 博士後期課程2年
京都府立医科大学医学部卒業後、京都市立病院内科医として勤務。その後、京都府立医科大学病院神経内科医員、都立神経病院に勤務、神経内科専門医を取得。平成21年に東京医科歯科大学大学院ウイルス制御学分野に入学。

研究者を志した理由を教えてください

私は大学卒業後、内科と神経内科で臨床医をしていました。臨床ではパーキンソン病やアルツハイマー病といった変性疾患など、多くの病気に向き合ってきました。そういった臨床経験を積んでいくうちに、特に感染症に興味を持ち、研究の世界を覗いてみたいと思うようになりました。現在はマクロファージの分化に関する研究をしています。また、臨床医は自分の子供と接する時間が少なくなってしまったり、自分の時間が自由に使えなかったりするので、研究の世界に入ろうと思ったきっかけの一つには「時間の自由さ」というものがありますね。

研究と家庭生活を両立させるため、どのような工夫をされましたか

私には3歳10ヶ月の子供と10ヶ月の子供がいます。あまり小さなうちから保育園に子供を預けることをためらうお母さんもいらっしゃるかもしれませんが、私は生後6ヶ月からは子供を保育園に預けていました。あとはベビーシッターをお願いして、夕方遅くまで見てもらうことが多いですね。また、普段は子供のことを考えると長時間の実験をすることができないので、2ヶ月に1回くらいは両親に来てもらって、その時にまとめて沢山の実験を行うようにしています。臨床医時代よりは時間が自由になりましたが、やはり保育園や家族、研究室の方々といった周りの協力があってこそ、今、頑張ることができているのだと思います。

研究生活においてどのようなことを大切にされていますか

「できることは何でもやってみる」「面白いと思ったら飛び込んでみる」といった姿勢が大切だと思っています。何に取り組むとしても、家庭との両立が大変、子供がいるから出来ない、とは思わないようにしていますね。自分の人生には自分で責任をとれば良いのだから、自分が精一杯やるという覚悟があれば必要以上に周囲に遠慮することはないと思います。

女性研究者の先輩として、私たちに今できることを教えて下さい

何事もやる前から諦めないでください。出来そうなことはどんどん挑戦していくべきだと思います。また、学生のうちから、将来一緒に協力して生きていけるパートナーを探しておくと良いかもしれませんよ。

(インタビュー:平成22年8月27日 修士2年 及川 真実・高橋 沙央里)

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