難治疾患研究所

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難治疾患研究所長 教授 北嶋繁孝
難治疾患研究所長
教授 北嶋繁孝

難治疾患研究所は、「難治疾患の学理と応用」を目的とした“難治疾患”を標榜するわが国唯一の国立大学法人附置研究所です。昭和48年、医学部付属の農村厚生医学、難聴、総合法医学、硬組織生理、遺伝病、心臓血管、内分泌の7つの研究施設の再編によって設置され、これまでに数回の組織改編を行い、平成16年より、先端分子医学、難治病態、ゲノム応用医学の3部門で構成されています。

研究対象とする難治疾患は、設立当初の自己免疫疾患からはじまり、現在では、がん、循環器疾患、神経疾患、骨・関節疾患、免疫疾患、生活習慣病など、わが国においてその克服に対する国民的要請の高い難治疾患を対象とした研究を進めています。最近のめざましい成果としては、遺伝性脊髄小脳変性症の原因解明、胎盤形成に関わるインプリンティング遺伝子の発見、Silver Russell症候群の解析、先天性筋無力症候群の原因遺伝子となる神経筋接合部形成に必須のシグナル分子の発見、などが挙げられます。これらの研究成果は、がんCGH解析、心筋症、先天異常症などの難治疾患バイオリソース、難治疾患オミックスデータベースを産み出しています。また、難治疾患研究を見据え、広い視点から基礎生命科学の最先端研究に大きな力を注いでおり、マウスは勿論、ハエ、線虫、メダカを研究材料とした研究成果は、様々な疾患のモデル動物と細胞のリソースバンクとして蓄積されています。さらに、幹細胞研究の分野が加わり、発生・再生医学研究をさらに力強く推進して参ります。

本研究所の教員は、21世紀COE, グローバルCOEに参加し本学の教育、研究を支えるとともに、医歯学総合大学院、生命情報科学教育部、疾患生命科学研究部を構成し、医科、歯科、理学、薬学の多様なバックグランドを持つ大学院生の教育、研究指導の一翼を担っています。また、若手研究者の自立研究環境整備促進事業「メディカル・トップトラック制度の確立」により、次代を担う医学、生命科学の研究者育成にも力を注いでいます。

以上のように、難治疾患研究所は、国内および世界の研究者と共有できる知的、物的成果を供出し、その結果、疾患の克服、健康の維持に社会貢献できるように一人一人が研鑚をつとめております。困難な問題を抱えることもありますが、今後とも、皆様のご支援を賜りますようお願い申し上げます。