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 本分野は、昭和35年(1960年)に歯科保存学第一講座(主任教授:総山孝雄先生)として開設され、その後昭和57年(1982年)に細田裕康教授に引き継がれました。平成7年(1995年)より現在の田上順次教授が就任され、平成12年(2000年)には大学院大学への改編に伴い、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科摂食機能保存学講座う蝕制御学分野に改称され、現在に至っております。

 

 本分野では、主にう蝕に対する修復処置に関する研究を行っており、開設当初より一貫して、う蝕に対する最小限の歯質の削除と、歯質接着性材料を用いたコンポジットレジン修復技術の確立を目指し、基礎的ならびに臨床的研究を続けてきました。これらの研究成果を生かしたう蝕治療法は、2000年にFederation Dental International(FDI)により、最小限の侵襲(Minimal Intervention:MI)によるう蝕治療として、世界的に認知されるところとなりました。また、最近の患者の審美的な要求の高まりとともに、審美的歯冠修復法や、変色歯に対するホワイトニング処置についても基礎的ならびに臨床的研究を行っております。

 

 本学歯学部附属病院において、本分野は歯髄生物学分野とともに、「むし歯外来」を担当しています。「むし歯外来」において、患者に対する人権を最大限に配慮しながら、卒前・卒後の学生、研修医の臨床教育を行っております。専門性の高い診療としては、う蝕の診断およびリスク診断、各種切削器具によるう蝕の除去、歯質接着性材料を応用した歯冠色修復法、歯牙ホワイトニング処置が挙げられ、それらに関する高い手技や診療に携わることができます。一方で、診療内容が専門性の高い治療に偏ることなく、患者のニーズに合わせた一口腔単位の包括的な診療を心がけています。
 また、「むし歯外来」において臨床症例を蓄積、研修することにより、日本歯科保存学会専門医、日本接着歯学会認定医、日本歯科審美学会認定医を取得することが可能です。

 

 大学院課程では、上記のような各研究テーマに基づき研究を行います。英文専門誌に学位論文を発表後、3または4年次に学位審査を受け、これに合格すると歯学博士の学位を取得することができます。また、海外における最新の知識を取得するために、大学院在学中における留学も積極的に推奨しております。