顎関節口腔機能学分野

治療内容について 具体的な治療は以下の通りです

日常生活でのリスクを減らす

  ご自身の持っている癖や習慣を是正したり、症状に対する適切な対処をすることでかなり軽くなる可能性があります。例えば、睡眠の質が低下している可能性のある患者さんであれば睡眠に対するアドバイスをしたり、スポーツや楽器演奏が関係ある場合にはそれについて説明したりします。そのため、ご自身にとってどのような習慣が症状を引き起こしているのか判断するために、丁寧にお話を伺います。これこそがオーダーメイド治療です。

あなたにもあるかもしれないTCH(Tooth Contacting Habit)

  食いしばりや噛みしめが歯や顎にとって悪いというのは、既にご存知かもしれません。皆さんは食いしばりというとどのくらいの強さをイメージしますか?最大限に力をいれて咬んだ時のおよそ70%だと答える人が多いです。しかし実際、顎にとって負担がかかり始めるのは、もっと弱い力なのです。

  そこで顎関節症のリスクを軽減するために私たちが注目したのは、食いしばりも弱い歯列接触癖(TCH)です。TCHは顎関節症の症状が長く続いている人に多く共通しているのです。TCHとは不必要に上下の歯を接触させてしまう癖の事をいいます。
 
  何もしていないとき、人間の上下の歯は接触していないのが、顎の筋肉や関節にとって負担のない良い状態なのです。この事実を知らずに、何かの作業中や考え事をしているときにTCHがでてしまう事によって顎関節症のリスクが増えてしまう人が多いのです。ですからこの癖を是正することがリスク軽減につながると考えられます。
 とは言っても、癖や習慣はなかなか変えられないものです。そもそも癖は無意識のうちにやっている場合が多いのです。私たちは認知行動療法という保険外の治療を行うことによって、この癖を是正する手助けを行っています。→私費(保険外)治療表リンク

その他の治療

  飲み薬(痛み止め)や注射、マウスピースを用いたスプリント療法、超音波治療、低周波治療などの一時的に症状を軽くする治療があります。基本的にセルフマネージメントによる原因の低減が重要です。


治療の流れ


受診にあたって

 何もしなくても痛い、歯が当たって痛いなど急を要する症状が出た場合はまずかかりつけ医を受診し、ご相談下さい。症状が改善する場合があります。症状があまり改善しない、当科で詳しく調べたい等の場合は、初診受付の時間帯にお越し下さい。→診療案内のページ
 必要であれば、ご自身の状態についてかかりつけの先生に記載して頂き、お持ちください。
 

私費(保険外)治療のご案内
 当科で行う顎関節症の治療は基本的に私費治療になります。予めご了承下さい。→内容に関しては上記を参照
 ただしお話を伺い、病態について説明を行ったり、相談を承ったりすることは保険の診療内で行うことは可能です。治療について担当医と相談の上、決めていただく事ができます。


顎関節口腔機能学分野

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