がんプレシジョンメディシンフェローシップ東京医科歯科大学
Keio
東京医科歯科大学
東京医科歯科大学
はじめに

将来のがん医療を担う医療人の養成を目的とした文部科学 省補助事業 「がんプロフエツショナル養成プラン(平成19年 ~23年)J「がんプロフエツショナル養成基盤推進プラン(平 成24 ~ 28年)J (通称がんプロ)に参画し、慶應義塾大学で は高度がん医療開発を先導する専門家を養成するための各種コースを開設・推進してきました。

平成29 年度からは、医学的にも社会的にも多様ながん患者に対して、適切なチ—ム医療を世界中で展開できるがん医療のリーダの育成を目指した、「多様なニーズに対応する「がん専門医療人材(がんプロフエッシヨナル)養成プラン(平成29年- 33年)」がスタートし、プログラムの充実を図っています。

高尚な倫理観とリーダシップを持ち、
がんゲノム解析を医療に実装できる人材の養成を目指します。

  • がんの病因遺伝子の探索と、変異によるがんの機能変化の解析ができる。
  • ゲノム情報の正確な解釈により、プレシジョンメディシンを実施できる。
  • がんの分子病態機序に基づき、創薬のためのスクリーニングデザインができる。
  • 薬事申請等に精通し、先端的ながんの臨床試験を自ら立案し実施できる。
  • 遺伝情報を適切に取り扱う事ができる。
  • 希少がんや小児がんに対するゲノム解析に基づく新規治療開発に寄与できる。

質の高い臨床研究の実施には、医師に加え、看護師、薬剤師、さらにはリサーチコーディネー夕、データマネジャー、生物統計家など、幅広い人材が必要とされています。したがって、本プログラムでは広く有為な人材の育成を目指します。

医学研究科(医学部)

博士課程: がん先端医療研究コース 指導教授のもと臨床研究テーマを選択実施するとともに、がん医療の基盤的知識及び幅広い がん診断治療に関する講義を受講します。ま た、複数の診療科(化学療法分子標的治療、放射線治療、 低侵襲外科、緩和医療、リハビリなど)を口ーテー卜することで、各診療 科における最新のがん医療を実地で研修し、がん診療で 必須な集学的治療・チーム医療を身につけます。4年間を通じて、高度がん医療開発を先導する専門家の養成を目的としています。
修士課程: ライフステージ別がん専門リハビリ療法士養成コース 修士課程では、理学療法士作業療法士言語聴覚士の資格を持つ方を 対象とし、従来の必修科目に加えて、「リハビリテーション医学」「がんのリハビリテーション学」を学びます。そして、がん患者特有に生じる各種機能障害を予防、治療するためのリハビリを行える専門療法士を養成し、 がんチーム医療の中でリハビリを実践する臨床能力と研究能力を身につけ、将来、指導的役割を担える人材の育成を目的としています。
インテンシブコース: がんゲノム医療実装化コース
高齢がん患者に対する緩和医療実践コース
骨軟部腫瘍コース
ライフステージ別がんリハビリテーション習得コース
小児がんコース
がんプロ大学院生(博士課程)のコース概要(一例)
1年
  • 指導教授のもとで研究テーマを選び実施
  • がん医療の基盤的知識および幅広いがん診断・治療に関する講義を履修
2年
  • 診療科ローテーション(11カ月のローテーションを個別に立案・実施) →複数の診療科をローテートし、多様ながんに対する化学療法、分子標的治療、放射線治療、低侵襲外科、緩和医療、リハビリなどの実地研修
3年
  • 慶應義塾大学病院内で臨床研究を行う
  • 希望により、連携する高度がん専門医療機関での研修を行う
4年 学位申請
がんプロ大学院生(修士課程のコース概要(一例)
1年 前期 修士必須科目の取得に加え、
がんプロ博士課程の講義の単位を取得する
後期
  • 指導教授のもとで研究テーマを選び実施
  • 慶應義塾大学病院での臨床研修
2年 通年
  • 慶應義塾大学病院内での臨床研修・臨床研究
  • 希望により、連携する高度がん専門医療機関での実地研修を行う

副科目の一例: 先端ゲノム医学

担当者 講義題目
第1回 金井 弥栄 がんのゲノム・エピゲノム解析、分子腫瘍病理学
第2回 河野 隆志
(国立がん研究センター)
希少がん・難治がんのゲノム情報に基づく治療開発
第3回 谷嶋 成樹
(三菱スペース・ソフトウェア㈱)
クリニカルシークエンスにかかるバイオインフォマティクス
第4回 西原 広史
クリニカルシークエンス実践論
第5回 小崎 健次郎
生殖細胞系列変異、ゲノム医療の倫理
第6回 平沢 晃
体細胞変異、ゲノム医療にかかる遺伝カウンセリング
第7回 浜本 康夫
薬事申請、がんの臨床試験の立案・実施
第8回 高石 官均
ゲノム情報に基づくプレシジョンメディシン
第9回 谷川原 祐介
抗がん剤のファーマコゲノミクス

さらにKeio Cancer Genomic Boardへの2回以上の出席を単位認定要件とする。
Keio Cancer Genomic Boardでは、臨床医・病理医・生物統計家・ゲノム研究者等がクリニカルシークエンシングの結果を解釈し、推奨する治療標的候補を選択する

※がんプロフェッショナル連携校における下記の講座を聴講することが推奨される。

  • 東京医科歯科大学「ゲノムキャンサーボード」
    (東京医科歯科大学医学部附属病院腫瘍センター池田貞勝副センター長)
  • 聖マリアンナ医科大学「ゲノム医療者養成コース」「希少がん・小児がん医療者養成コース」「がん診療支援者養成コース」
    (聖マリアンナ医科大学病院腫瘍センター中島貴子センター長)

多様な新ニーズに対応する
「がん専門医療人材(がんプロフェッショナル)」
養成プラン事務局

〒160-8582 東京都新宿区信濃町35
慶應義塾大学信濃町キャンパス学生課

電話: 03-5363-3665
(土・日・祝祭日を除く9時から17時まで)
Email:
ganpro-jimushitsu☆adst.keio.ac.jp
 "☆"を"@"に変更して使用してください