次世代のがんプロフェッショナル養成プラン

次世代がん医療を担う多職種人材養成プラン

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VOICE

受講者・修了者の声

東京薬科大学 CAR-T療法・ICIに特化した専門薬剤師養成コース(正規課程)
2024年度受講生

吉川 直貴

 私は博士課程学生として学術活動に励み、修了後は臨床薬剤師として患者利益と、医療薬学の発展に貢献する事を志しています。そのため、本コースで最先端の知見と医療の現場を肌で感じられたことは、非常に貴重な経験となりました。

 特にCAR-T療法は学術的にも注目度が高いモダリティであり、医薬品には分類されないものの、臨床薬剤師にはその最適使用への貢献が求められます。実際の使用には厳格な施設基準があり、非常に限定的な環境下での運用となる中、使用経験を持つ薬剤師や医師から学術的かつ臨床的なご講演を直接拝聴できたシンポジウムは、非常に学びの多い会でした。

 ICIに関しては、がん治療に革命的な進展をもたらした一方で、irAE(免疫関連有害事象)への細心の注意が求められます。特に、心筋炎などの予後に直接影響する有害事象は研究が進む中、患者の予後には影響し難いが、QOLに大きく関与する皮膚障害や爪囲炎に関する研究が少ないことを学びました。また、「ウェルビーイング」という概念を通じ、治療の目標が必ずしも「治癒(cure)」だけでなく、「ケア(care)」も患者利益に重要であることを深く理解しました。さらには、アピアランスケア(外見のケア)の重要性を学術、臨床、企業の多面的な視点から学ぶことができる非常に恵まれた機会となりました。

 本コースでの学習内容は、学術と臨床をシームレスに結びつけ、私が取り組むリバーストランスレーショナルリサーチの手法や今後の臨床業務に対し、俯瞰的かつ専門的な新しい視点を提供してくれました。この経験を糧に、今後も研究と臨床の両面で精進してまいります。