次世代のがんプロフェッショナル養成プラン

次世代がん医療を担う多職種人材養成プラン

2024.10.10

チームで取り組む緩和的放射線治療
「特別講義1・2・3」「演習・実習1」を開催しました

地域に定着する放射線治療医養成WGが開講する、緩和的放射線治療・密封小線源治療・高精度放射線治療の質の向上と普及を担う人材養成コース➁「チームで取り組む緩和的放射線治療」において、「特別講義1・2・3」「演習・実習1」を開催しました。

特別講義1(緩和的放射線治療)

7/12(金曜日)18:30~19:50(Zoom開催)

  • テーマ「骨転移に対する緩和照射」
  • 講師:聖マリアンナ医科大学放射線治療学講座主任教授中村直樹先生
  • 座長:鹿間直人(順天堂大学)
  • 要旨:有痛性骨転移に対する標準的照射スケジュールに関して理解を深めました。特に、単回照射の重要度が世界的に確認されており一般臨床で活用する必要性が示され、脊髄圧迫症例への対応、ステロイド投与、緊急照射時のピットホールなどの提示いただきました。また、現在進行中の脊椎転移の再照射例を対象とした体幹部定位照射の紹介がありました。68名の方にご参加いただきました。

特別講義2(緩和的放射線治療)

8/23(金曜日)18:30~19:50(Zoom開催)

  • テーマ「脳転移に対する緩和照射」
  • 講師:順天堂大学放射線治療学講座主任教授鹿間直人
  • 座長:岡野奈緒子(順天堂大学)
  • 要旨:現在公表されている脳転移の診療ガイドラインの紹介がなされ、標準治療の確認がなされました。少数個転移には定位放射線治療が、多数個転移では全脳照射が推奨されるが、全身状態の考慮が重要となることが紹介されました。また、複数個転移に対する定位放射線治療の技術的事項に関する紹介がなされました。後半では、生活の質(QOL)の評価、患者報告型アウトカム(PRO)、医療の質(QI)に関する紹介がなされました。68名の方にご参加いただきました。

特別講義3(緩和的放射線治療)

9/6(金曜日)18:30~19:50(Zoom開催)

  • テーマ「非骨転移に対する緩和照射」
  • 講師:済生会熊本病院総合腫瘍科医長齋藤哲雄先生
  • 座長:鹿間直人(順天堂大学)
  • 要旨:骨転移と同等またはそれ以上の頻度で緩和的放射線治療の対象となる疾患で、骨転移の症状緩和と同様に適切な基準での評価が重要であり、リンパ節転移、軟部組織転移例でも緩和的放射線治療でかなりの頻度で症状改善が得られることが紹介されました。また、胃癌の止血照射の臨床試験の結果が示され、60-70%の可能性で止血効果が得られることが示されました。55名の方にご参加いただきました。

演習・実習1(緩和的放射線治療)

10/5(土曜日)13:00~16:00(順天堂大学医局棟8階)

  • テーマ「コミュニケーション・スキル」(対面形式、ロールプレイ)
  • チューター:岡野奈緒子(順天堂大学)、菅野康二(順天堂大学)、鵜澤久美子(順天堂医院)、塚本友妃子(順天堂医院)、山口裕香(順天堂医院)、小玉直子(順天堂医院)
  • 要旨:職種間・患者とのコミュニケーションに関して、日々の振り返りとレベルアップを目的として、ロールプレイ形式を中心とした実習を行いました。実習では、緩和的放射線治療における診察の場面を想定した想定事例を作成し、それを元にロールプレイを行いながら、日常診療の相互評価とフィードバック、参加者でのグループディスカッションによる課題抽出と解決案の作成、講義による知識のブラッシュアップと再度のロールプレイによる知識の定着と実践するプログラムを実施しました。9名の方にご参加いただきました。
  • シンポジウム
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