nakajima lab.

research

研究分野

『コンピュータ・サイエンス × 医療』

 コンピュータ・サイエンスを基盤とし、その医療・医学への応用を目指します。

※最新研究成果トピックスへのリンクはこちら


研究テーマ


━【人工知能による生体モデリング・解析と医療応用】━
 医療における人工知能 (artificial intelligence(AI)) 研究
 複数の学術組織ならびに研究支援組織と連携して、医療におけるビッグデータの活用ならびに人工知能システムの実現にむけて研究を進めています。
 

 Brain-Machine/Brain-Computer Interface (BMI/BCI)
 脳電界や脳磁界を計測し、それらからヒトの意識を推定したり、コンピュータのインタフェースとして応用したりする研究を行っています。また、これらの成果から脳の働きを解析し、人工知能システムの設計に活かすべく研究を進めています。



━【手術データ(情報)の統合管理・マルチメディア化】━
 手術インフォマティックス,医療 IoT(特許:特願2016-119188)
 手術ナビゲーションシステムや手術ロボティックシステムなどの高度先端手術支援システムにおいて、術中に計測される膨大な手術情報を効率的に処理する知能データベースシステムを研究しています。 画像や数値データなど計測したままの『生』のデータをコンピュータで知的に統合処理して、ムービーや三次元モデルなどのマルチメディアコンテンツを自動生成し、それらを用いた分かり易い手術レポーティングシステムの構築を目指しています。 この技術は、医療 Internet of Things (IoT) や、先に述べた「手術ナビゲーションシステム」の知能化技術のひとつとしても期待されています。
 また、物理現象数値シミュレーションデータからのビジュアライゼーション・コンテンツの自動生成など、学術研究分野への応用も目指しています。
 

━【手術支援システムの構築】━
 手術ナビゲーションシステム(特許:特願2018-48534、特許3637025)
 CTやMRIなどの医用画像撮影装置、三次元位置計測装置など様々なセンサ(特に、画像センサ)を駆使して、手術支援を行うシステムを研究しています。 手術前に作成した治療計画データと手術中に獲得したデータを統合して術具の位置姿勢をガイドするなど、より安全・安心に手術が行われるように支援します。 本研究室において開発された手術ナビゲーションシステムは、共同研究を行っている医療機関において既に160症例以上の手術に臨床適用され、成果をあげています。 また、手術ロボットにおけるセンサ技術、制御技術としての応用を目指して、複数の手術ロボティックシステム研究プロジェクトに参画しています。


 手術支援ロボット・デバイス(特許:特願2018-33811)
 人体に直接固定して治療の支援を行うコンパクトな手術支援ロボットである Body-mounted Robot (BMR) の開発を行っています。 臨床応用が始まった手術ロボット da Vinci (Intuitive Surgical Inc.) などと比較して導入や運用のコストが低いため現在の医療環境への適用性が高いこと、 当研究室が誇る画像計測・生体シミュレーション技術によるモニタリングシステムと連携して高い安全性を確保していることを特徴としています。
 また、構造の工夫と空気圧制御によって剛性(硬さ)が変化するデバイスを開発しました。肝臓など軟組織の低侵襲手術での実用化を目指しています。


━【医用画像の高次元化】━
 4次元CT画像・立位CT画像再構成
 立位(人間が立った状態)で撮影した2次元X線画像を参照しながら、仰臥位(上向きに寝た状態)で撮影した一般的な3次元CT画像を変形させることで、 『立位3次元CT画像の再構成』を行います。 脊椎疾患の診断への応用では、三次元で安定・高精度な脊椎の立位アライメント計測を実現しています。 立位CT画像の利用は、有限要素解析による立位時の骨の応力分布解析など、より詳細・高精度な診断を可能にします。 一般診療で用いられている装置(CT撮影装置とX線撮影装置)で撮影された画像をもとに画像処理技術*1を用いて再構成を行っており、 ステレオ(=2方向同時)X線撮影装置や三次元位置計測センサなど特別な装置を用いずに高精度な立位画像を再構成できることが特徴です。
 この技術をX線透視時系列画像に適用することで、『4次元CT画像撮影システム』の実現を目指しています。
 *1) 我々が提案した“CSR (computational stereo-imaging registration あるいは computational stereo radiography)”と呼ばれる画像処理技術。 対象物体の形状(あるいは対象物体内における光線の吸収係数空間分布)が既知であるとき、複数物体間の相対位置姿勢すなわちアライメントを、 各々の撮影位置姿勢が未知である複数枚の2次元画像を用いて、あたかもステレオ撮影したかのような高精度で推定する。


  三次元形状計測内視鏡 (特許:特開平11-337845
 “Depth from defocus”と呼ばれる多焦点画像系列からの形状推定技術を用い、単眼内視鏡画像系列から、臓器内壁の三次元形状とテキスチャ(色、模様)を同時に計測します。 広視野角の内視鏡に本手法を適用して画像情報を計測し、 それらから生成した臓器内壁形状モデルを活用することで、バーチャルリアリティ表示による診断の効率化や、コンピュータによる病変診断支援の性能向上*2が期待できます。
 また、バーチャルリアリティの研究として、同技術を応用した実画像コンテンツ生成システムの構築を目指しています。
 *2)三次元形状のみ、あるいは実画像(テキスチャ)のみでなく、三次元形状とテキスチャを同時に考慮した診断支援が行えるため。


━【生体信号計測・人体モデリング】━
 音響インピーダンス補正 超音波診断
 一般に医療分野で普及している超音波診断装置は、生体組織の音響インピーダンスを一定と仮定しており幾何学的歪みを含んでいます。 我々の提案手法は、超音波信号のフォーカッシング制御により生体の音響インピーダンスを推定し、超音波画像の幾何学的歪みを補正します。 従来の超音波診断では得られなかった"物質の硬さ"に関連するデータを得られるだけでなく、超音波画像診断の利点である低侵襲性を活かしながらも幾何学的に正確な画像診断を行うことができます。
 

 生体筋骨格の組織パラメータ推定
 高精度な光学式3次元位置計測装置(モーションキャプチャ装置),力センサ,ワイヤレス筋電位センサ, 全周囲カメラ撮影スタジオ(三次元モデリング支援装置)などを用いて, 人体の運動を計測し,生体筋骨格の組織パラメータを推定する研究を行っています。 個人の特性を考慮した人体モデルを生成し,それを応用することで,歩行困難者の治療計画支援,外傷患者の術後リハビリ支援などの医療支援, バーチャル・リアリティ・システムへの応用を目指しています。


━【コンピュータ・ビジョン & バーチャル・リアリティ】━
 街並みの3次元計測・データ通信・3次元表示・記録
 GPSセンサ,移動距離計測エンコーダ,ジャイロセンサを装備し,全方位撮影カメラシステムを搭載した形状計測画像システムにより, ビルや街路樹などを3次元形状計測しながら画像撮影し, 街並みのリアルな3次元モデルを生成する研究を行っています. 生成したモデルは, 街並みの記録(定量化)に役立つだけでなく, Google street view のようにネットワークを介して街並みの歩行を疑似体験することができます. Google street view と異なり,見ている画像に歪みが生じないこと, 立ち止まって周囲を見渡す位置を細かく指定できること(建物に近づいたり離れたりすることもできます), マルチレイヤ法による記述でデータサイズを圧縮していることが特徴です.