TMDU_ume.png TMDU_logo_x.png

LAS_logo_ja.pngLAS_logo_en2.png
maingate.jpg

教養部長からのメッセージ

新入生のみなさんへ

教養部長 檜枝 光憲

 新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。私たちはコロナ感染症のパンデミックというかつて経験したことがない難問に直面しました。自由に外出ができ、仕事、勉学、部活、友人との交流など、当たり前だと思っていた普通の生活が送れるということ自体が幸せなことであったことに気がつかされました。特に face to face での人と人との交流が、私たち個々の人間にとっても社会にとってもいかに大切なものであるのかということを痛感させられた2年間だったかと思います。これからも困難な状況が続く可能性がございますが、みなさんのキャンパスライフを出来る限りサポートしていく所存です。

 本学へ入学して最初の1年間は、国府台キャンパスにてリベラル・アーツ(教養)科目を中心に受講します。リベラル・アーツとは、人を自由にする学問です。ここで言っている自由とは、思考の自由となります。自分の志した専門領域を究めることは大切な事ですが、狭い範囲の価値観にだけに縛られては、実社会の中の「答えのない難問」を解決できません。近年、この「答えのない難問」は、 AI などのテクノロジーの急激な発達、グローバル化、未知の感染症のパンデミック等により加速度的に増加しています。よって、それらの難問解決のためには、幅広い知識を持ち、さまざまな角度から物事を考えられる柔軟で自由な思考が必要となります。また、そのような人材が社会で求められています。本学教養部では、学びに対する意識改革、基礎学力の保証、グローバル教育の推進、を3本柱とした教養教育を実践してきました。必修科目の他に、少人数教育、充実した選択科目、PBL教育、英語で学べる科目、など全国の医療系大学の中で屈指の充実度を誇っています。教えられたことを暗記するだけの学びからモード転換し、自らが主体的に学び、基礎力や教養を身につけながら広い視野を獲得し、「答えのない難問」に対応できるだけの素養を是非とも養ってください。

 最後に人生の先輩としてみなさんにアドバイスがあります。若いみなさんは何事にも大いに挑戦し、たくさんの失敗をしてください。そして決してあきらめないで進み続けてください。それらの失敗が将来の成功の糧になり、みなさんの夢を実現するための力となるのです。みなさんにネルソン・マンデラ氏の言葉を贈ります。

「生きるうえで最も偉大な栄光は、決して転ばないことにあるのではない。転ぶたびに起き上がり続けることにある。」

(『東京医科歯科大学教養部 履修の手引き 2022』より転載)