臨床研修(初期)

臨床研修(初期)特色

 研修プログラム説明会で、多くの学生の皆さんとお話しする機会があります。医科歯科に関心を持ってくれた理由をたずねると、マッチングの数が多くて有名、という答えが返ってきます。そして皆さんからは、医科歯科は他のプログラムと何が違うのですか、と質問されます。

 私たちの研修プログラムの強みの一つ目は、本学附属病院で1年間は研修することです。初期研修は、ともすれば医療技術の習得に重点が置かれがちですが、個々の知識や技術以前に、医師として必要な基本的能力を獲得することが大事であると考えます。カンファランスでのプレゼンテーションやディスカッションを通じて思考過程を訓練し、問題解決に必要なコンサルテーションや文献検索を日常的に行う環境に身を置くことで、医師としての基礎を身に付けることができます。ハーバード大学と提携している本学では、多数の教育熱心な指導医だけでなく、診療参加型臨床実習の学生も一緒となってチームを組み、研修医が底辺でない屋根瓦式の研修が行われており、”Teaching is Learning” を実感できます。さらに、毎週金曜日のイブニングセミナー、ハーバード教育関連病院のチーフレジデント短期招聘など、教育セッションが豊富に提供されています。

 二つ目は、基幹型研修病院としても人気のある武蔵野赤十字病院、青梅市立総合病院、横浜みなと赤十字病院など多数の優れた研修病院がプログラムに参加していることです。たすき掛けプログラムにより、これらの病院で豊富な症例を経験することができます。大学病院と協力病院との2つの異なる性格の施設で研修をすることで、幅広い研修が可能になります。

 三つ目は、「将来につながる」ことです。初期研修は始まりに過ぎません。本当に大切なのは、その後の専門研修へのつながりです。本学は多くの専門診療科を擁し、かつ自由選択期間を長く取れるので、将来の進路を見据えたオーダーメイドの研修ができ、さらに専門研修へスムースにつなぐことができます。初期研修プログラム修了者の8割前後が、出身大学を問わずそのまま本学後期研修プログラムに進んでいることからも、「将来につながる」プログラムであることが分かります。さらに、臨床だけでなく、論文被引用数が日本トップの大学院で研究することも可能です。多彩な指導陣と、様々な出身大学のたくさんの同期との出会いは、一生の宝物になることでしょう。

 現在の臨床研修制度が平成16年にスタートしてから10年が経過しました。この間、東京医科歯科大学プログラムは、多くの研修医や指導医の意見を反映させながら、改革を続けてきました。しかし、研修プログラムは研修医となる皆さん自身のものです。皆さんも是非一緒により良いプログラムづくりに参加してくれることを願っています。

総合教育研修センター長
高橋 誠

研修基本理念

患者の痛みを理解できる国際水準の医療人の養成

研修目標

高度医療人に求められる幅広い臨床能力の基礎を固める

研修目的

将来日本の医療をリードし、社会に貢献する医師となるために、本プログラムは「社会の医療を構成する一次、二次、三次医療に求められる基本的臨床能力を身につける」ことを目標とする。

教育手法に精通した熱意のある指導医、豊富な症例、整備された研修環境の下で、医師としての人格を涵養し、医学・医療の社会的ニーズを認識しつつ、日常診療で頻繁に遭遇する病気や病態に適切かつ全人的に対応できる幅広い基本的な臨床能力(態度・技能・知識)を修得させる。同時に、本学の教育目標である 「アカデミックドクターの養成」を目指す。

臨床研修の特色

医療は一次医療機関(診療所、中小規模病院)、二次医療機関(地域中核病院)、そして三次医療機関(大学附属病院等)の連携で行われています。

本プログラムは、初期研修において全ての研修医が、二次医療機関のみならず一次、三次医療機関も経験できる点が特徴であります。このように役割の異なる病院を複数経験することが将来どの方向に進むにせよ非常に重要だと考えられます。さらに、卒後3年目以降の専門教育との密な連動性を保ちつつ、各診療科及 び協力病院と密接に連携し、各人の希望にあった幅広い研修を組み立てることができるのも特色といえましょう。