My Career Story

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隅田 由香 氏

東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科(歯)
顎顔面補綴学分野
准教授(キャリアアップ)

▶隅田由香氏は、日本歯科大学附属病院 総合診療科 教授に就任しました(2023年6月)。

当制度に申請した理由を教えてください。

本制度がキャリアの短期的な数の増加を目的としているのではなく、ダイバーシティー推進の1つとしての事業であることを知り、あらゆる情勢の変化にも対応可能な、うたれ強い組織に東京医科歯科大学が進化することに貢献したい、また子育てといった経験から得た思考や工夫を大学という組織にご活用いただきたいと思い、申請を決めました。

ご自身のお仕事の内容とその魅力について教えてください。

顎顔面補綴専門医として、教育・研究・臨床と社会貢献に取り組んでいます。

世界的に絶対的な数が不足している顎顔面補綴医を教育すること、顎顔面補綴治療効果を上げるために豊富な症例を用いてエビデンスレベルを向上させること、そして機能障害に苦しむ患者さんのためにチーム医療のなかで支持療法に努める臨床を行うこと、更に、顎顔面補綴材料の開発と本邦の社会保険制度の改善という社会貢献にも取り組んでいます。

これらの臨床・教育・研究・社会貢献は顎顔面補綴医として、そして国立大学法人の職員として求められている責務であるだけでなく、世界中の頭頸部欠損患者さんを支えることに繋がります。どれも時間を要しハードワークではありますが、鼓舞して10年後20年後に、頭頸部欠損患者さんの笑顔が増える世界になることを願い、医局員とともに邁進しております。

キャリアアップ教員に就いたことで、ご自身やご周囲で変化したこと等があれば教えてください。

大学執行部の先生方とお話する機会をいただき、先生がたのお考えや願い、将来の展望などを直接伺うことができたことが一番大きいです。大学人として何をすべきか、何を求められているのかをご教授いただき、勉強させていただけることは得難い経験です。

当制度に期待すること、ご要望等はありますか。

田中学長のリーダーシップで実現された本キャリアアップ制度の意義および制度を通して実行なさろうとしていることを特に管理側の職員に今一度周知していただきたく存じます。周知を改めて行っていただくことで、本事業は、ダイバーシティー推進の一環であり働き方改革にも通じるものであり、単純に数を増やす女性優遇制度であるといった誤解を避けることができると思います。より効果的かつ継続的な制度の実行のためには、特に管理者側の先生方の理解が深まることが必須です。たとえば本キャリアアップ制度の効果的な実行すなわち対象者のキャリアを向上させるためには、対象者自身の努力のみならず推薦者である上席の管理配慮が不可欠です。そこで、対象者の実務の整理といった「働く環境の整備」が、首尾よく実行され改善されているかを大学側が評価することを提案いたします。大学側の評価の実行により、管理者側の理解が促進され、将来的な継続に繋がることを期待いたします。

今後の目標を教えてください。

「しなやかさ」と「笑い」そして「気品」を忘れずに臨床・教育・研究そして社会貢献への邁進を継続して参ります。そしてこの私の姿が今後に続く若手研究者や教育者といった方々の善きロールモデルとなり、学内外の女性たちにとっては将来の自分、そして男性にとっては将来のパートナーの姿の一例を描けるよう、務めさせていただきたいと存じます。

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  • オーダーメイド支援(2022年度)を活用し、多国籍の歯科学研究者を募り、Dysphagia Diet Awareness Workshop(嚥下食ワークショップ)を実施しました。
    【報告書を公開しています】
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