分子疫学研究室


講座紹介


ようこそ、分子疫学講座へ。

当研究室では、環境や生活習慣などから疾患の要因を探る従来の疫学の手法に加え、SNPs(一塩基多型)をはじめとするゲノムの中に含まれる遺伝上の個人差を考慮して、疾患の原因に迫り、一次予防、分子診断、そして将来的には新薬の開発にもつながるような、研究を進めたいと考えています。

現在、生活習慣病は予備軍も含めると大変多くの患者数が見込まれ、今後ますます長寿になる我々のQOLを脅かすだけでなく、医療経済をも圧迫しつつあります。
糖尿病、高血圧、高脂血症など生活習慣病の多くは、環境因子(ライフスタイル等)と遺伝因子の双方の影響のもとに発症するので、遺伝的なリスクファクタが明らかになれば、医療従事者のサポートのもとに各人での予防、進行の遅延が十分に可能であると考えられます。

これを実現するためには、大量の遺伝子多型解析に加え、生活環境因子を含めた質の良いメディカルデータが必要です。また、海外での研究成果をそのまま日本人に応用できない場合もあるため、日本人の大規模な集団で質の高い研究を可及的速やかに行うことが必要です。

当研究室ではいくつかの研究室との共同研究を開始しており、質の高いデータの収集およびその連鎖解析・相関解析が可能であると考えています。

21世紀型の新しい医療の創造に興味のある方、ゲノム情報を医療に生かしたいとお考えの先生方、さまざまな形のコラボレーションを歓迎いたします。どうぞお気軽にご連絡ください。

教授 村松正明
村松教授写真