2012年5月23日改訂

ご挨拶

私ども東京医科歯科大学国際環境寄生虫病学分野では平成25年3月29日〜31日の日程で第82回日本寄生虫学会大会をお引き受けする事になりました。昭和4年に第1回日本寄生虫学会大会が東京で開催されて以来、国内外の寄生虫・寄生虫病に関する重要な研究成果を発信してきた本学会の歴史の中に当教室も名を連ねることは大きな喜びであるとともに責任の重さを痛感しています。

2013年は宮入慶之助博士による日本住血吸虫の中間宿主発見から100年にあたり、第82回大会においてもその功績を顕彰する企画を考えています。会期中には国立科学博物館、、宮入慶之助記念館、目黒寄生虫館とも共催で特別展示を行います。それと同時に、オートファジーに関する水島 昇博士の特別講演やヒト寄生蠕虫の遺伝子発現調節系の新展開など、会員のご意見も募りながら最新の情報共有の機会を設け、蠕虫・原虫の研究で世界をリードする学術組織としての発展を図る場にしたいとも思っています。

科学研究が時流を意識して、人びとの耳目を引く課題に集中することはやむを得ない事でもありますが、わが国の寄生虫学研究の歴史の中で、意外なテーマから思いもよらない新事実が明らかにされることも決して珍しい事ではありませんでした。そこで、今回の学会コンセプトとしては、"Parasitismus, Varietas delectat: 寄生虫、いろいろあるから面白い"を考えてみました。会員各位の創意に満ちた研究発表を期待したいと思います。

東京医科歯科大学は東京の中心部・御茶ノ水駅より徒歩3分とアクセスには至便のロケーションです。会員多数のご参加をいただき、学術交歓の場として盛会となりますようにご協力をお願い申し上げます。

第82回日本寄生虫学会大会長
日本寄生虫学会理事長
太 田 伸 生(東京医科歯科大学 教授)

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