文部科学省 科学研究費補助金 新学術領域研究 シナプス・ニューロサーキットパソロジーの創成

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2016年9月20日
研究成果報告書を掲載しました。
2015年2月28日
『シナプス病態』の冬の班会議が開催されました。(於:文部科学省共済組合箱根宿泊所 四季の湯強羅静雲荘)、開催日: 2月28日、3月1日)(写真を見る
2015年1月29日
<プレスリリース>公募班員・河原行郎(大阪大学医学系研究科神経遺伝子学・教授)らのグループは、神経変性疾患の発症と深く関連するタンパク質TDP-43の断片化メカニズムとその生理的意義を解明しました。ALSやFTLDなどでは、TDP-43が断片化・リン酸化などの修飾を受け、変性神経細胞内に蓄積しています。中でも、約25kDaのC末端断片 (CTF25)の蓄積が顕著です。また、培養細胞や動物モデルでTDP-43を過剰に発現させると、CTF25が観察されます。しかし、正確な切断点、切断を担う酵素、切断の生物学的意義の詳細については不明でした。今回私達は、小胞体に局在するカスパーゼ4が、174番目のアスパラギン酸残基を認識・切断することによりCTF25が産生されることを突き止めました。本切断は、TDP-43のクリアランス開始のシグナルとなっており、この切断を阻止すると、クリアランス速度が著しく遅くなり、過剰となった完全長TDP-43を介して、細胞死が増悪することも明らかにしました。これらの結果から、CTF25を産生する切断は、TDP-43量を一定に制御し、細胞死を回避するための機構だと考えられました。本研究成果は、Nature Communications誌に掲載されました。(詳しい内容を見る)
2014年12月19日
<プレスリリース>公募班員・星野幹雄(国立精神神経医療研究センター神経研究所・部長)らのグループは、自閉症スペクトラム障害、統合失調症、ADHD、薬物依存などの精神疾患やてんかんに広く関連するAUTS2(Autism Susceptibility Candidate 2)遺伝子の働きを、初めて明らかにしました。この遺伝子のコードするAUTS2蛋白質は長らく核蛋白質として機能すると考えられてきていましたが、その分子機能は不明でした。星野らは、厳密な細胞分画実験と免疫染色によって、AUTS2が神経細胞の細胞質、特に神経突起にも多く存在し、RhoファミリーG蛋白質であるRac1やCdc42の活性を正・負に制御することで、神経細胞のアクチン細胞骨格系を再構成することを見いだしました。さらに、ノックアウトマウスの解析から、AUTS2が神経細胞の移動や突起伸長の促進作用を介して、神経ネットワーク形成に関与していることも明らかにしました。この研究は、AUTS2遺伝子異常によるヒト精神疾患の病態の理解につながると考えられます。本研究成果は、Cell Reports誌に掲載されました。(詳しい内容を見る)
2014年12月18日
<プレスリリース>林 康紀シニアティームリーダー(理化学研究所脳科学総合研究センター、兼、埼玉大学脳末梢科学研究センター)らは山口大学医学部、横浜市立大学医学部と共同研究で、これまで学習・記憶の分子メカニズムの鍵と考えられてきた現象が、実はそうではないという反証を行いました。脳の神経細胞の結合であるシナプスの間はグルタミン酸(味の素と同じ物質)によって伝達が行われています。これを担うのが、グルタミン酸受容体です。これまで学習に伴いグルタミン酸受容体にリン酸基が結合すること(リン酸化)により受容体活性が上昇し、シナプス伝達効率が向上するというモデルが幅広く受け入れられてきました。ところが、これまでどれくらいのタンパク質がリン酸化を受けているかを調べる方法がなく、完璧な証明はなされてきませんでした。林シニアティームリーダーらは最近、広島大学の木下准教授らによって開発されたPhos-tag SDS-PAGEを用いることにより、グルタミン酸受容体リン酸化の定量を行いました。その結果、グルタミン酸受容体のリン酸化は非常に少なく、これまでのモデルが成り立たないことが見いだされました。林シニアティームリーダーらは新たなモデルを提唱するとともに、これまでよく知られてきたリン酸化反応でも実際にリン酸化を受けているタンパク質を定量することの重要性を示唆しました。この結果は米国学術誌“Neuron” (細川ら2014年12月18日オンライン発行)に発表されました。
2014年12月13日
『包括型脳科学研究推進支援ネットワーク』冬のシンポジウムの中で『山森・岡澤・能瀬領域「大脳新皮質構築」「シナプス病態」「メゾ神経回路」3領域合同公開シンポジウム』が開催されました(於:ホテル東京ガーデンパレス、高千穂A)。(プログラムを見る
2014年12月11日
『包括型脳科学研究推進支援ネットワーク』冬のシンポジウムの中で『岡澤・門松・喜田・高橋・池中領域「精神神経疾患研究の現状と展望:新学術5領域の相互理解・連携を目指して」』が開催されました(於:東京医科歯科大学M&Dタワー、鈴木章夫記念講堂)。(プログラムを見る
2014年12月8日
<プレスリリース>公募班員・深田優子(生理学研究所・准教授)らの研究グループは、北海道大学医学部、Erasmus大学(オランダ)および東京大学の研究グループとの共同研究による成果を生理学研究所からプレスリリースしました。遺伝性てんかんのひとつである常染色体優性外側側頭葉てんかん(Autosomal Dominant Lateral Temporal Lobe Epilepsy:ADLTE)の原因が、変異LGI1タンパク質の構造異常とADAM22受容体との結合低下に基づくことを見出しました。そして、化学シャペロンという薬剤で構造異常を修復することにより、てんかんが軽減することをマウスモデルで明らかにしました。本研究結果は、Nature Medicine誌(2014年12月8日電子版)に掲載されました。(詳しい内容を見るPDFファイル)
2014年11月21日
<プレスリリース>計画班員・貫名信行(順天堂大学大学院医学研究科・客員教授)らの研究グループは、線条体の抑制性投射神経細胞である中型有棘神経細胞が、無髄神経線維束を形成していることを初めて明らかにしました。これまで大脳ではいくつかの無髄神経の存在がわかっていますが、すべて興奮性を主体とした線維束を形成しており、抑制性のみで形成されたものは見つかっていませんでした。興味深いことに、線条体投射神経では、有髄神経のランビエ絞輪という部位に限局しているはずの電位依存性ナトリウムチャネルβ4サブユニット(β4)が、軸索全体に均一に分布していることを発見しました。 さらにβ4の発現を欠損したマウスの線条体では、神経の電気的活動が障害されることから、β4がこの無髄神経の正常な機能に不可欠であることを明らかにしました。本研究成果は、Nature Communications誌に掲載されました。(詳しい内容を見るPDFファイル)
2014年10月14日
<プレスリリース>公募班員・山梨裕司(東京大学医科学研究所・教授)らの研究グループは、これまでに神経筋接合部の形成に必須のタンパク質としてDok-7を発見し、それが、MuSKというタンパク質(リン酸化酵素)の活性化因子であること解明しています(Science, 312:1802-05; Science Signal., 2:ra7)。興味深いことに、MuSKにはAgrinと言う別の活性化因子の存在が古くから知られており、両者の違いが不明でした。今回、同研究グループはDok-7を多量に産生することでMuSKの活性化を恒常的に増強するマウスを作出し、そのマウスにAgrin欠損を導入したところ、胎仔期に形成された神経筋接合部が誕生後の数週間で消失することを発見しました。この事実は、胎仔期のAgrin機能がDok-7の発現増強によるMuSKの活性化で補えるのに対して、生まれた後のAgrinはMuSK活性化以外の、Dok-7では代替不可能な仕組みで神経筋接合部を守っていることを意味します。この発見は、我々が神経筋接合部をどのようにして守っているのかを理解するために重要であると共に、生まれた後に発症する多くの神経・筋疾患の理解につながる知見です。これらの成果はProc. Natl. Acad. Sci. USA誌に掲載されました。(詳しい内容を見る)
2014年10月9日
<プレスリリース>計画班員・貫名信行(順天堂大学大学院医学研究科・客員教授)らの研究グループは、選択的オートファジーに関わる蛋白質p62のハンチントン病モデルマウスにおける機能を検討するため、ハンチントン病モデルマウスにおいてp62を欠損した状態を引き起こし、その影響を検討しました。本来分解系を制御しているp62が欠損した場合、病態の増悪が予想されるはずが、p62 欠損によってハンチントン病において集積する核内封入体が減少し、細胞質の封入体の増加を認め、寿命が延長することを見出しました。この逆説的な現象は細胞質で働くポリグルタミン病の異常タンパク質の分解機構が障害されたため、細胞質で主に蓄積したため、核内での影響が少なくなり引き起こされたものと考えられました。この結果は核内封入体が病態に大きく影響していることを示しており、治療には核内移行を減少させることの重要さを示しました。これらの結果はHum Mol Genetに報告されました。
2014年9月30日
<プレスリリース>計画班員・貫名信行(順天堂大学大学院医学研究科・客員教授)らの研究グループは、RNA結合蛋白質のmuscleblind-like 1 (MBNL-1)がCUGやCAGのリピートを含む変異RNAと結合することを示し、これらのMBNL-1と結合した変異RNAが核内に集積することを示しました。これによって変異RNAの遺伝子産物である蛋白質の産生が抑えられることがわかりました。この結果は遺伝子内のリピート伸長によって引き起こされるポリグルタミン病などのリピート関連疾患をその変異RNAからの蛋白質発現を抑えるという新たな治療の可能性を示しています。これらの結果は国際科学誌Human Molecular Geneticsに報告されました。
2014年9月19日
<プレスリリース>公募班員・山梨裕司(東京大学医科学研究所・教授)らの研究グループは、これまでに神経筋接合部の形成に必須のタンパク質としてDok-7を、また、そのヒト遺伝子(DOK7)の異常による劣性遺伝病として神経筋接合部の形成不全を呈するDOK7型筋無力症を発見しています(Science, 312:1802-05; Science, 313:1975-78; Science Signal., 2:ra7)。一方、神経筋接合部の形成不全は筋無力症のみならず、筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症(ALS)や加齢性筋肉減少症などの多様な神経筋疾患にも関与していますが、その治療標的としての可能性は不明でした。今回、同研究グループはマウスを用いた実験から、DOK7発現ベクターの投与により神経筋接合部を後天的に拡張できることを確認し、また、DOK7型筋無力症マウスへの投与によりその運動機能を改善し、生存期間を延長しました。さらに、筋ジストロフィーの一種を発症しているマウスにおいても類似の効果を実証しました。この発見は、DOK7遺伝子発現ベクターの投与による「神経筋接合部の形成増強治療(小さくなってしまったNMJを大きくする治療)」と言う全く新しい治療概念の創出を意味します。これらの成果はScience誌に掲載されました。(詳しい内容を見るPDFファイル)
2014年9月17日
<プレスリリース>領域代表者・岡澤 均(東京医科歯科大学難治疾患研究所・教授、脳統合機能研究センター長)のグループは、東大・医科研などとの共同研究により、アルツハイマー病の発症前、凝集前の超早期病態の一端を解明しました。アルツハイマー病の治療開発においては、発症前の早期病態を解明することが現在の最重要課題とされています。最新の質量分析技術とスーパーコンピュータを用いたシステムズバイオロジーを駆使して、アルツハイマー病モデルマウスおよびアルツハイマー病患者脳のタンパク質を網羅的に解析し、発症前さらには老人班と呼ばれる異常タンパク質凝集が開始する前に、タンパク質リン酸化シグナルの異常が超早期病態として存在することを発見しました。明らかになった超早期のコア病態シグナルネットワークあるいはコア病態分子をターゲットとする治療法を本格的に開発することによってアルツハイマー病の進行を抑制し、治癒に導く治療法を開発できる可能性があります。この研究成果は、国際科学誌Human Molecular Geneticsに掲載されました。(詳しい内容を見るPDFファイル)
2014年8月28日
<プレスリリース>計画班員・勝野雅央(名古屋大学大学院医学系研究科神経内科・准教授)らのグループは、pioglitazoneが神経変性疾患の一つである球脊髄性筋萎縮症(SBMA)の病態を抑止することを明らかにしました。SBMAはアンドロゲン受容体の遺伝子変異により運動ニューロンと骨格筋の変性を呈する神経筋疾患ですが、その細胞モデル・動物モデルおよび患者組織を用いた解析により、SBMAの運動ニューロンおよび骨格筋ではミトコンドリア生合成に必要な転写因子であるperoxisome proliferator-activated receptor-γ (PPARγ) の発現が減少していることが明らかとなりました。PPARγのアゴニストであるpioglitazoneを投与したところ、SBMAモデルマウスにおける運動ニューロン・骨格筋の変性が抑制され、運動機能が改善しました。また、pioglitazoneには様々な作用があるため、それを利用してSBMAの病態を解析したこところ、SBMAモデルマウスの脊髄、骨格筋においてミトコンドリア機能低下、酸化ストレス上昇、グリア細胞の形態・機能変化およびNFκBシグナルの活性化などの異常がみられ、pioglitazoneがそれらを改善させることが明らかとなりました。NFκBシグナルがSBMAなどの神経変性疾患において治療の標的分子となることが示され、またSBMAでは運動ニューロンのみならず骨格筋も治療標的となる可能性が示唆されました。本研究成果はHuman Molecular Genetics誌に掲載されました。
2014年7月29日
<プレスリリース>領域代表者・岡澤 均(東京医科歯科大学難治疾患研究所・教授、脳統合機能研究センター長)のグループは、ドイツのマックス・プランク研究所などとの共同研究により、PQBP1遺伝子変異が小頭症を引き起こすメカニズムを明らかにしました。遺伝的な小頭症は3~5万人に一人の確率で生じ、脳のサイズが小さく知的障害を伴うことが多い病気です。PQBP1は小頭症の原因遺伝子として知られますが、遺伝子変異がどのようなメカニズムで小頭症につながるのかは明らかではありませんでした。今回、脳を作るもととなる神経幹細胞において特異的にPQBP1遺伝子を発現しない小頭症モデルマウスを作成しました。この小頭症モデルマウスでは胎児の脳形成期における細胞周期時間が異常に延長していることが分かりました。さらに、PQBP1は、間接的に結合しているAPC4の減少により細胞周期延長に貢献していることも判明しました。また、PQBP1欠損による神経幹細胞の細胞増殖抑制及び大脳皮質形成はAPC4を補うことにより回復しました。さらに、今回作成したPQBP1欠損マウスを妊娠中の母マウスへAAVベクターを腹腔注射してPQBP1を補充すると、生後の脳サイズが回復し、行動解析でも学習能力など知的障害関連の症状が改善しました。本研究成果は、人為的に脳サイズを調節することが可能であることを証明し、遺伝的な脳サイズ・知能の障害を改善しうる治療法への道筋を示したものです。これらの結果はMolecular Psychiatryに報告されました。(詳しい内容を見る)
2014年7月23日
<プレスリリース>計画班員・岩坪威(東京大学大学院医学研究科・教授)らの研究グループは、アルツハイマー病治療薬として開発されているフェニルイミダゾール骨格を持つγセクレターゼ修飾薬がγセクレターゼの活性中心サブユニットであるプレセニリンの細胞外領域に結合し、γセクレターゼを活性化していることを新たに発見しました。本成果は、フェニルイミダゾール型γセクレターゼ修飾薬の作動原理と作用部位を、世界で初めて同定したものです。今後、新たなアルツハイマー病の治療薬を化合物の構造や機能、そして標的分子との相互作用に基づいて合理的に設計する戦略に貢献し、その開発が加速することが期待されます。これらの結果はProc. Natl.Acad. Sci. USAに報告されました。(詳しい内容を見る)
2014年7月23日
<プレスリリース>公募班員・有賀純(長崎大医歯薬学総合研究科)らの研究グループは、海馬の抑制性ニューロンに発現する後シナプス膜タンパク質の1つ「ELFN1」が、代謝共役型グルタミン酸受容体の一つ「mGluR7」に結合して前シナプスへの集積を引き起こし、抑制性ニューロンのシナプス可塑性を制御していることを発見しました。ELFN1欠損マウスは、ヒトに触られるとてんかんのようなけいれん発作を示し、多動や警戒心の低下などの行動異常を示します。また、脳波をとってみると振幅の大きな異常な波が頻発することがわかり、脳の過活動が生じていました。研究グループはさらに、てんかんおよび多動症の患者さんのDNAを用いてELFN1の遺伝子変異を調べたところ、ELFN1の機能を損なう変異が一部の領域に集中して存在していることを発見しました。これらのことから、ELFN1は抑制性ニューロンへの適切なシナプス入力に不可欠のものであり、この遺伝子の変異がてんかん・多動症のような脳の興奮抑制バランスの乱れを背景とした病態に関係する可能性が示されました。本研究成果は、『Nature Communications』に掲載されました。(詳しい内容を見る)
2014年6月27日
<プレスリリース>計画班員・井上治久(京都大学iPS細胞研究所・教授)らのグループは、(1)ヒトiPS細胞由来のグリア系神経前駆細胞を筋萎縮性側索硬化症(ALS)のモデルマウスに移植することでマウスの生存期間が延長すること、(2) 移植細胞は多くがアストロサイトに分化し、神経栄養因子を増加させることで脊髄環境を改善することを示しました。これらの発見により、ALSの治療にiPS細胞が細胞源として有用であることが示されました。本成果はStem Cell Reportsのオンライン版に掲載されました。(詳しい内容を見る)
2014年6月19日
<プレスリリース>公募班員・河原行郎(大阪大学医学系研究科神経遺伝子学・教授)らのグループは、複数の神経変性疾患と関連するAtaxin-2の生理的機能を特定しました。もともとAtaxin-2は、遺伝性脊髄小脳変性症2型の原因遺伝子産物として同定され、Ataxin-2中のポリグルタミン鎖が異常伸長しています。また、最近では、同鎖の中等度伸長が、ALSの発症を高めることも知られています。しかし、Ataxin-2の機能の詳細については不明でした。今回私達は、PAR-CLIP法と呼ばれる手法を用いて、Ataxin-2の標的RNAを網羅的に決定することに成功しました。その結果、Ataxin-2が、主にmRNAの3’非翻訳領域に存在するウリジンに富んだ配列を認識し、直接結合することを発見しました。この中には、AU-rich elementと呼ばれるmRNAの安定性を規定する既知の配列も含まれており、Ataxin-2が、標的mRNAの安定性を促進することが分かりました。更に、ポリグルタミン鎖の伸長が、本機能を減弱させることも判明しました。本研究成果は、Molecular Cell誌に掲載されました。(詳しい内容を見る)
2014年4月30日
<プレスリリース>領域代表者・岡澤 均(東京医科歯科大学難治疾患研究所・教授)のグループは、富山大学薬学部構造生物学・水口峰之教授との共同研究により、PQBP1遺伝子変異による知的障害の病態分子メカニズムを明らかにしました。PQBP1は知的障害の主要な原因遺伝子として、また神経変性疾患にも関与する病態分子として知られますが、遺伝子変異がどのような分子機能変化を起こして知的障害につながるのかは明らかではありませんでした。今回、PQBP1タンパク質の立体構造をX線結晶構造解析によって決定し、PQBP1のYxxPxxVL配列(YxxPxxVLモチーフ)が、PQBP1とRNAスプライシング因子であるU5-15kDタンパク質の結合に必須であること、YxxPxxVLモチーフが知的障害の原因となるPQBP1変異体では全例欠損していることを発見しました。したがって、PQBP1遺伝子変異に伴う知的障害は、RNAスプライシングにおいてPQBP1が正常に機能しないこと、そのためにスプライシング異常が生じて様々な遺伝子の発現に乱れが生じることが原因と考えられます。さらに、このようなメカニズムは他の知的障害にも起こりうることと想定されます。これらの結果はNature Communicationsに報告されました。(詳しい内容を見るPDFファイル)
2014年4月30日
<プレスリリース>慶應義塾大学医学部生理学教室(岡野栄之教授、岡田洋平訪問准教授)・小児科学教室(沼澤佑子助教)らの研究グループは、先天性大脳白質形成不全症のひとつであるペリツェウス・メルツバッハー病(Pelizaues-Merzbacher disease:PMD)の二名の患者さんから人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作製し、髄鞘形成に重要なオリゴデンドロサイトへと分化誘導することで、小胞体ストレスに対する脆弱性や髄鞘形成不全などの病態を試験管内で再現することに成功しました。また二例のPMD患者由来オリゴデンドロサイトで観察された変化の多くは患者の重症度をよく反映しており、髄鞘形成不全症の疾患モデルとして有用であると期待されます。本研究成果は「Stem Cell Reports」のオンライン版に掲載されました。(詳しい内容を見る)
2014年4月16日
<プレスリリース>林 康紀シニアティームリーダー(理化学研究所脳科学総合研究センター、兼、埼玉大学脳末梢科学研究センター)らはマサチューセッツ工科大学脳認知学部ピカワ学習と記憶研究所と共同研究で、学習・記憶の分子メカニズムの鍵となる現象を見いだしました。米国学術誌“Neuron” (Boschら2014年4月16日発行)に発表された論文で、著者らは樹状突起スパインの内部構造が、時空間的にどのように変化する事でシナプスの伝達が強化されるかを明らかにしました。彼らは、シナプスの様々な構成要素が整然と順番に増加していく様子を明らかにしました。一番始めに増加するのはアクチンおよびアクチン結合タンパク質でした。この増加によってシナプスの形態が大きくなりました。そして1時間程度経つと、次に足場タンパク質と呼ばれるタンパク質がシナプスへ流入し、一旦拡大したシナプスをその状態に安定化させました。このようにシナプスにて様々な因子が特定の順序で増加してくる事には、何らかの因果関係がある事が示唆されます。さらに中でもアクチン結合タンパク質であるコフィリンの増加が他のタンパク質と比較して著しい事、それが拡大したシナプス構造の維持に重要である事を示しました。
2014年4月2日
<プレスリリース>公募班員・星野幹雄(国立精神神経医療研究センター神経研究所・部長)らのグループは、神経幹細胞の「位置情報」を制御することによって多様な神経細胞を生み分ける新たな仕組みを明らかにしました。星野らは2014年2月に小脳の神経幹細胞の「時間情報」を制御するしくみについて報告していましたが(Nature Communications, 5, 3337, 2014)、本研究ではさらに、Ptf1aとAtoh1という二種類の転写因子(タンパク質)が小脳の神経幹細胞に「位置情報」を与えることによって、それぞれの神経幹細胞が抑制性および興奮性グループの神経細胞を生み出すようになるというメカニズムを、遺伝子改変マウスを用いて明らかにしました。本研究成果は、Journal of Neuroscience誌に掲載されました。(詳しい内容を見るPDFファイル)
2014年3月16日-17日
新学術領域研究・シナプス病態とCREST 貫名チームの共催で International symposium "New Frontier of Molecular Neuropathology 2014" を開催しました。(HPを見る)(写真を見る)
2014年3月6日
<プレスリリース>公募班員・星野幹雄(国立精神神経医療研究センター神経研究所・部長)らのグループは、神経幹細胞の「時間形質」を制御することによって多様な神経細胞を生み分ける新たな仕組みを明らかにしました。本研究において、小脳の抑制性神経細胞を生み出す神経幹細胞が、初期ではプルキンエ細胞を生む性質を持つのに、時間の経過と共に抑制性インターニューロンを生む性質へと変化することを見いだしました。またこの過程が、転写因子Olig2によって減速され、転写因子Gsx1によって加速されることもわかりました。この「神経幹細胞の時間形質の遷移」の制御メカニズムが、それぞれの種類の神経細胞を適切な数だけ生み出すことに役立っていると考えられます。本研究成果は、Nature Communications誌に掲載されました。(詳しい内容を見る)
2014年2月28日
<プレスリリース>計画班員・岩坪威教授(医学系研究科神経病理学分野、臨床薬学教室兼任)、富田泰輔准教授らの研究グループは、アルツハイマー病の発症におけるCALMタンパク質の役割を解明しました。アルツハイマー病(AD)は、アミロイドβタンパク質(Aβ)が脳に老人斑として蓄積することを契機に発症すると考えられています。そのC末端長はγセクレターゼによって決定され、凝集性の高いAβ42と呼ばれるタンパク質がその原因物質として注目されています。近年、大規模ゲノム解析からCALM(カルム)と呼ばれるタンパク質をコードするPICALM遺伝子近傍のSNPがADの発症リスクを低下させていることが明らかとなりました。今回我々は、CALMがAβ42の産生酵素γセクレターゼのエンドサイトーシスを制御することで細胞内局在を変化させ、Aβ42産生量に影響を与えていることを見出しました。本成果はCALMの働きを細胞レベルと個体レベルの両方の実験において世界で初めて確認したものです。本研究成果は、Nature Communications誌に掲載されました。(詳しい内容を見る)
2014年2月25日
<プレスリリース>順天堂大学大学院医学研究科の貫名信行客員教授、山中智行協力研究員らは、転写因子「NF-Y」の機能欠損がマウスの大脳神経細胞の脱落を引き起こすこと、また、神経脱落に先立ち、不溶化膜タンパク質が小胞体へ異常蓄積すると共に、小胞体自体も顕著に増加・集積することを見出した。本研究は、多くの神経変性疾患でみられる封入体ではなく、小胞体が自身の増加と共に異常タンパク質の蓄積する「場」となるという全く新しい病態を発見したものであり、2月25日に英国科学誌「Nature Communications」に掲載された。この成果は、小胞体機能・構造変化を示す神経変性疾患の病態解明や小胞体膜の代謝機構解明に役立つと期待される。(詳しい内容を見る)
2014年2月15日
<プレスリリース>公募班員(H23-24)・富山貴美(大阪市立大学・准教授)らのグループは、APPトランスジェニックマウスに野生型ヒトタウを導入することで、タウの変異なしに神経原線維変化を形成する新しいアルツハイマー病モデルマウスを作製することに成功しました。Aβオリゴマーを蓄積するOsaka変異APPマウスと何の病理も示さない野生型ヒトタウマウスを交配させると、元のトランスジェニックマウスよりも早くAβオリゴマーの蓄積、シナプスの減少、記憶障害、ニューロン消失を示し、神経原線維変化も形成されました。Aβとヒトタウは相互作用して互いの病理を早めること、神経原線維変化の形成にはヒトタウが必要であること、Aβオリゴマーは単独で神経原線維変化を誘導できることが示されました。この成果は、Acta Neuropathologica誌にオンライン掲載されました。(詳しい内容を見る)
2013年12月22日
『シナプス病態』の冬の班会議が開催されました。(於:KKR鎌倉わかみや)、開催日:12月21日、22日)(写真を見る
2013年11月13日
<プレスリリース> 公募班員・深田優子(生理学研究所・准教授)らの研究グループは、鹿児島大学医学部や北海道大学医学部の研究グループとの共同研究による成果を生理学研究所からプレスリリースしました。けいれんや記憶障害をきたす辺縁系脳炎の病因となる自己抗体の種類、頻度とその作用機構を調べ、てんかん原因分子LGI1に対する自己抗体がシナプス機能異常を引き起こし、辺縁系脳炎を惹起している可能性が極めて高いことを明らかにしました。本研究成果はJournal of Neuroscienceに掲載されました。(詳しい内容を見る
2013年10月31日
<プレスリリース> 領域代表・岡澤 均(東京医科歯科大学難治疾患研究所・教授)らのグループは、脊髄小脳変性症1型の病態を制御する新たな分子を同定しました。本研究においてはショウジョウバエライブラリーを用いた遺伝学的スクリーニングの結果をバイオインフォマティクスで解析するという新しい手法を用いて、病態に関与するDNA修復関連遺伝子を探しました。この結果、RpA1, Chk1という主要な病態制御遺伝子を発見しました。また、これらの発現を調節することによって、ショウジョウバエモデルの寿命を顕著に延長させることにも成功しました。この成果は、Human Molecular Geneticsオンライン版に掲載されました。(詳しい内容を見る
2013年10月31日
<プレスリリース> 群馬大学・先端科学研究指導者育成ユニットの定方哲史助教は、糖尿病との関連が示されている遺伝子であるCAPS1欠損マウスの作製に成功しました。CAPS1はインスリンなどのペプチド等を内包した有芯小胞の分泌に関与するタンパク質です。今回、研究者らは、脳特異的にCAPS1遺伝子を欠損させたマウスの開発に成功し、CAPS1がうつ病との関連がある脳由来神経栄養因子(BDNF)の輸送・分泌に重要な役割を果たしていることが明らかになりました。糖尿病はうつ病を併発しやすいことが知られています。今回明らかになったCAPS1遺伝子欠損マウスの症状は、糖尿病とうつ病が併発するメカニズムの一部を示唆しています。本研究成果は、10月30日発行のJournal of Neuroscience誌オンライン版に掲載されました。(詳しい内容を見る
2013年10月11日
<プレスリリース> 公募班員・木下 専(名古屋大学大学院理学研究科・教授)らのグループは、神経突起伸長の分子基盤となる微小管の成長には、微小管脱アセチル化酵素HDAC6の作用を効率化する短いフィラメント状の細胞骨格セプチンが足場として必要であることを見出しました。セプチンが欠乏した発生過程のニューロンではHDAC6の量は変化しませんが、微小管の脱アセチル化が不十分となって過剰に安定化し、脳や脊髄で軸索と樹状突起の形成不全が起きることをマウスの実験によって実証しました。セプチンとHDAC6の相互作用とその生理的意義が示されたことで、両者が関与する精神・神経疾患への理解が深まることも期待されます。この成果は、Nature Communications誌に掲載されました。 (詳しい内容を見る
2013年9月24日
<プレスリリース> 国際医療福祉大学 郭 伸 特任教授(東京大学大学院医学系研究科 疾患生命工学センター 臨床医工学部門 客員研究員)、村松愼一特命教授(自治医科大学神経内科)らの研究グループは、孤発性ALSの分子病態モデルマウスを用いて、孤発性ALSで特異的に発現が低下しているRNA編集酵素ADAR2の遺伝子治療に成功しました。血管投与型アデノ随伴ウィルス(AAV)を開発し、経静脈的に一回投与するのみで病気の進行・運動ニューロン死を止めることができました。ADAR2 を欠失した運動ニューロンでもこの方法による遺伝子治療が有効であったことは、ADAR2 の発現が低下して神経細胞死に陥る前段階にある孤発性ALS患者の運動ニューロンの細胞死も抑制することができることを示しています。AAVの安全性は高いことから、この方法が孤発性ALSの分子病態を正常化する遺伝子治療法として実用化される可能性が期待されます。 (詳しい内容を見る
2013年9月1日
『包括型脳科学研究推進支援ネットワーク』夏のワークショップが開催されました(於:名古屋国際会議場、開催日:2013年8月29-9月1日)。
『シナプス病態』の夏の班会議は9月1日に、包括脳夏のワークショップの中で開催しました。(プログラムを見る)(写真を見る
2013年7月
News Letter第2号を発行しました。PDFファイル
2013年7月11日
2光子顕微鏡の講習会「発展コース」が開催されました(於:理化学研究所、開催日:7月11日)。
2013年7月10日
2光子顕微鏡の講習会「基礎コース」が開催されました(於:東京医科歯科大学、開催日:7月10日)。(写真を見る
2013年5月8日
<プレスリリース> 領域代表・岡澤 均(東京医科歯科大学難治疾患研究所・教授)らのグループは、TERA/VCP/p97による複数の神経変性疾患グループにまたがる共通病態シグナルを解明しました。前頭側頭葉型変性症において同分子の機能低下が示唆されていますが、複数のポリグルタミン病においても異常タンパクがTERA/VCP/p97に結合して機能低下を来たし、特にTERA/VCP/p97のDNA損傷修復機能が影響を受けて変性につながることを示しました。この成果は、Nature Communications誌オンライン版に掲載されました。 (詳しい内容を見る
2013年4月1日
公募研究課題が決定しました。詳細は、組織・メンバーのページ および シナプスパソロジーサーキットパソロジー新技術の各ページを御覧下さい。
2013年3月18日
<プレスリリース> 公募班員・岩田修永(長崎大学薬学部・教授)は公募班員・村松慎一(自治医科大学神経内科部門・教授)らとの共同研究で、血管内に投与して脳内の神経細胞だけに遺伝子が発現するウイルスベクターを開発し、そのウイルス投与によってアルツハイマー病モデルマウスの認知機能が野生型マウスと同レベルまで回復することを明らかにしました。大量に生産する技術の開発や安全性の問題などが解決されれば、アルツハイマー病に対する臨床応用も可能となる成果であり、Scientific Reports に掲載されました。 (詳しい内容を見る
2013年2月22日
<プレスリリース> 計画班員・井上治久(京都大学iPS細胞研究所・准教授)と公募班員・岩田修永(長崎大学薬学部・教授)の共同研究の成果を、京都大学からプレスリリースしました。 患者さん由来iPS細胞でアルツハイマー病の病態を解明したもので、 Cell Stem Cellに掲載されました。 (詳しい内容を見る
2012年12月19日
<プレスリリース>公募班員・郭 伸(国際医療福祉大学特任教授、東京大学大学院医学系研究科 疾患生命工学センター 臨床医工学部門 客員研究員)らは、AMPA受容体サブユニットのRNA編集異常による異常なカルシウム透過性AMPA受容体の発現が、タンパク分解酵素カルパインの活性化を通じてTDP-43病理を引き起こしているという細胞死カスケードを今回初めて解明しました。(詳しい内容を見る
2012年12月15日
『シナプス病態』の冬の班会議が開催されました。(於:KKR鎌倉わかみや)、開催日:12月15日、16日)(写真を見る
2012年11月5日
計画班員の林らが主催したコールドスプリングハーバーアジアミーティング "Neural Circuit Basis of Behavior and its Disorders" が中国・蘇州にて行われました。約100名の参加者がありました。
2012年10月18日
<プレスリリース>計画班員・岩坪威教授(医学系研究科神経病理学分野、臨床薬学教室兼任)、富田泰輔准教授らの研究グループは、シナプス形成に必須であり、自閉症の発症と関連が示されているシナプス膜タンパク質ニューロリジンが、興奮性の神経活動によって切断を受けること、その結果ニューロリジンの量が減少して、神経細胞シナプス形成が制御されるという一連の流れを見出しました。また切断現象の責任プロテアーゼとしてADAM10とγセクレターゼの関与を明らかにしました。シナプスは神経活動に応じて結合様式や形を変えることが知られています。本研究成果は、プロテアーゼによるシナプス膜タンパク質切断が神経活動依存性のシナプス機能を制御している可能性を示した点で重要な成果です。(詳しい内容を見る)
2012年9月1日
平成25―26年度のシナプス病態の公募研究の募集が始まりました。文部科学省のサイトの『継続の研究領域』から公募要領などがダウンロード出来ます(http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/boshu/1324980.htm)。また、研究概要(募集する公募研究の内容)はこのページから直接ダウンロード出来ます(ダウンロードする)。
2012年8月2日
<プレスリリース> 計画班員・井上治久(京都大学iPS細胞研究所・准教授)の計画研究の成果を、京都大学からプレスリリースしました。疾患特異的iPS細胞を用いてALSの病態解析をしたもので、Sci Transl Medに掲載されました。このことにより、治療薬シーズ開発をできるようになりました。(詳しい内容を見る
2012年7月25日
『脳疾患関連3領域合同シンポジウム』が開催されました(於:仙台国際センター、開催日:7月25日)。(プログラムを見る)(写真を見る
2012年7月24日
『シナプス病態』の夏の班会議が開催されました(於:仙台国際センター、開催日:7月24日)。(プログラムを見る)(写真を見る
2012年3月23日
<プレスリリース> 公募班員・平野丈夫(京都大学理学研究科・教授)の計画研究の成果を、京都大学からプレスリリースしました。シナプス後膜内外でのAMPA受容体の動態を可視化できる新実験手法を開発したもので、Cell Reportsに掲載されました。このことにより、長期増強時のAMPA受容体の変化を観察できるようになりました。(詳しい内容を見る
2012年3月14日
<プレスリリース> 公募班員・松本直通(横浜市立大学 学術院医学群・教授)の計画研究の成果を、横浜市立大学からプレスリリースしました。クロマチンリモデリング因子の異常が精神遅滞を引き起こすと発見したもので、Nature Geneticsに掲載されました。責任遺伝子が解明されたことでCSSの病態解明と治療法の開発や病態改善等が大きく進展すると期待されます。(詳しい内容を見る
2012年2月22日
計画班員・岩坪威(東京大学大学院医学系研究科・教授)が、米国神経学会の「2012年ポタムキン賞(Potamkin Prize)」に選ばれました。同賞は認知症関連の研究に大きな業績を上げた研究者を顕彰する世界的に権威のあるものです。(詳しい内容を見る
2012年2月10日
公開国際シンポジウム「脆弱X症候群、自閉症、知的障害の最前線」が開催されました。
(於:東京医科歯科大学 M&Dタワー 鈴木章夫記念講堂、 開催日:2012年2月10日)。(プログラムを見る)(写真を見る
2012年1月18日
<プレスリリース> 公募班員・横田隆徳(東京医科歯科大学・教授)の計画研究の成果を、東京医科歯科大学からプレスリリースしました。筋萎縮性側索硬化症(ALS)の霊長類モデルを開発したという成果です。ALSの機序解明につながることが期待されます。(詳しい内容を見る
2011年12月17日
『シナプス病態』の冬の班会議が開催されました(於:KKRホテル熱海、開催日:12月17日、18日)。(写真を見る
2011年11月11日
公募班員・松本直通(横浜市立大学・教授)が、日本人類遺伝学会第56回大会において学会賞を受賞しました。受賞題目は「様々な単一遺伝子病の疾患遺伝子の発見とその分子病態の解明等の一連のゲノム医科学研究」です。(詳しい内容を見る
2011年11月1日
<プレスリリース>公募班員・高田昌彦が(京都大学霊長研・教授)パーキンソン病における運動障害が大脳基底核の発振現象に起因することを明らかにし、この発振を一時的に抑止することにより運動障害を緩解させることに成功しました。(詳しい内容を見る
2011年10月21日
<プレスリリース>貫名 信行(理化学研究所・チームリーダー)の計画研究の成果を、理化学研究所からプレスリリースしました。ハンチントン病の病因遺伝子産物の分解がp62のリン酸化によって制御されていることを示したもので、神経変性の部位特異性決定機序の解明(サーキットパソロジー)につながることが期待されます。(詳しい内容を見る
2011年9月22日
<プレスリリース>公募班員・吉田知之(東京大学・講師)の研究の成果を、東京大学からプレスリリースしました。知的障害、自閉症原因タンパクであるIL1RAPL1はPTPδと結合してシナプス形成複合体をつくることによって、脳神経ネットワークの形成を担うことを明らかにしました。神経発達障害の発病機序の解明につながることが期待されます。(詳しい内容を見る
2011年9月21日
公募班員・山下俊英(大阪大学・教授)が第29回(平成23年度)大阪科学賞を受賞しました。(記事を見る
2011年8月21日
『包括型脳科学研究推進支援ネットワーク』夏のワークショップが開催されました(於:神戸国際会議場、開催日:2011年8月21―24日)。
『シナプス病態』の夏の班会議(写真を見る)は8月21―22日、『シナプス病態若手シンポジウム』(写真を見る)は8月23日に、包括脳夏のワークショップの中で開催されました。
2011年7月
News Letter第1号を発刊しました。PDFファイル
2011年7月13日
『iPS細胞技術講習会』が開催されました(於:京都大学CiRA、開催日:7月13日)。
2011年6月8日
2光子顕微鏡の講習会「発展コース」が開催されました(於:理化学研究所 脳科学総合研究センター、開催日:6月8日)。
2011年5月18日
領域代表者・岡澤 均(東京医科歯科大学・教授)が第52回日本神経学会学術大会において、2011年度日本神経学会楢林賞を受賞しました。(詳しい内容を見る
2011年5月17日
2光子顕微鏡の講習会「基礎コース」が開催されました(於:東京医科歯科大学、開催日:5月17日、24日、27日、6月1日)。(写真を見る
2011年4月1日
公募研究課題の採択が決定しました(採択課題を見る)。 詳細は近日中にHPに掲載予定です。
2011年3月21日
<プレスリリース>公募班員・山下俊英(大阪大学・教授)の成果を大阪大学よりプレスリリースしました。repulsive guidance molecule (RGM) たんぱく質がT細胞の活性化を促進することを発見し、その分子メカニズムを解明したもので、Nature Medicineに掲載されました。多発性硬化症の新たな分子標的治療法の開発に繋がる成果として期待されます。(詳しい内容を見る
2011年1月17日
2光子顕微鏡のセットアップが終わり、ホームページ上の機器予約システム(トップページ左側)が稼働しました。
2011年1月17日
<アウトリーチ活動> 計画研究代表者・林康紀(理化学研究所・脳科学総合研究センター・チームリーダー)が税務大学校 理化学研究所見学会において講演を行いました。
2010年11月30日
<総括班情報> キックオフ国際シンポジウムに際して来訪された国際評価委員(Erich Wanker教授[1]、Craig Powell教授[2])より国際シンポジウムおよび領域研究に対する評価コメントを頂きました。(詳しい内容を見る:[1] [2]
2010年10月27日
文部科学省学術調査官の臨席のもと、第1回総括班会議が開かれました。
2010年10月27日
キックオフ国際シンポジウムが開催されました(於:東京医科歯科大学 M&Dタワー大講堂)。写真を見る
2010年10月20日
<プレスリリース> 領域代表者・岡澤 均(東京医科歯科大学・教授)の計画研究の成果を、東京医科歯科大学およびJSTからプレスリリースしました。ハンチントン病原因タンパクに結合するPQBP1の機能低下がシナプス可塑性の異常につながるという成果です。変性疾患の認知症状の機序解明につながることが期待されます。(詳しい内容を見る
2010年10月14日
<アウトリーチ活動> 計画研究代表者・貫名信行(理化学研究所・脳科学総合研究センター・チームリーダー)が、第40回Health & Science Twenty-Twenty(ファイザープレスセミナー)において、ハンチントン病の遺伝子治療研究について講演を行いました。
2010年10月8日
<アウトリーチ活動> 領域代表者・岡澤 均(東京医科歯科大学・教授)が第5回四大学連合文化講演会において、一般市民および学術関係者を対象とした講演を行いました。この概要は11月1日に日本経済新聞に紹介されました。(紙面を見る
2010年9月23日
<論文発表> 計画研究代表者・勝野雅央(名古屋大学・高等研究院・特任講師)の計画研究の成果がPLoS Oneに掲載されました。先にJournal of Neuroscienceに報告したTGF-βシグナルを介した運動ニューロン疾患における神経変性の分子病態を発展させ、運動ニューロンのシナプス支配を受ける骨格筋での網羅的分子変化を明らかにしたものです。(詳しい内容を見る
2010年8月20日
<アウトリーチ活動> 計画研究代表者・林康紀(理化学研究所・脳科学総合研究センター・チームリーダー)が「世界脳週間 夏休み高校生理科教室」において高校生を対象に研究室見学を行いました。
2010年7月27日
包括型脳科学研究推進支援ネットワークが開催されました(於:ホテルさっぽろ芸文館、開催日:2010年7月27―30日)。写真を見る

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