新型コロナウイルス感染症に負けないマメ知識

【皮膚科】マスクかぶれ予防法

一般の皆様、医療関係者にも役立つ、新型コロナウイルス感染症に負けないマメ知識を、
東京医科歯科大学の専門家に聞きました。

◆協力
東京医科歯科大学病院 医科(医系診療部門)皮膚科 横関 博雄 教授
東京医科歯科大学病院 医科(医系診療部門) 宗次 太吉 病棟医長

現在、コロナ感染のため常時マスクをしなければなくなっています。特に、医療スタッフはN95マスク、サージカルマスクなど、強い圧力をかけてマスクを着用するため頬、鼻に刺激性皮膚炎を起こすことが多くなります。
また、マスクの中の水蒸気により皮膚が蒸れた状態が急に外すことによる皮膚の乾燥も問題になります。マスクを外したのちには、まめに石鹸で顔を洗ったのちに、ワセリン、ヘパリン類似物質含有軟膏などを、まめに外用してスキンケアをすることが大切です。
ガーゼマスクなどのほうが、かぶれにくいですので、サージカルカスクの内側にガーゼを入れて、かぶれにくくするのも必要です。
刺激性皮膚炎が起こり赤くなったときは、マイルド程度のステロイド外用薬(アルメタ軟膏、ロコイド軟膏)を炎症が取れるまで、1週間以内で外用してよくなったのちは保湿剤に変更してください。
やはり一番大切なのはマスク装着部のまめなスキンケアです。

1)マスクによる肌荒れ(刺激性皮膚炎)

  1. マスク装着前に保湿クリームなどのスキンケアを行う。
  2. 口回りなどの汗や汚れをこまめに拭き取る。
  3. 耳切れを生じた場合、傷をフィルムドレッシングで保護する。マスクサイズとゴムの強さを調整する。
  4. やさしく洗顔し清潔に保つ。保湿を心掛ける。

2)マスクによるかぶれ(接触皮膚炎)

  1. マスクのゴム部分にかぶれる場合は、頭の後ろで紐を結ぶタイプのサージカルマスクに変更するなど

 いずれの場合にもトラブルが生じた際には皮膚科を受診して診断・治療・対策をされるよう勧めます。