当研究室では、ヒトゲノムの多様性に基づいたゲノム解析を行い、心疾患や自己免疫性疾患といったヒト疾患のかかりやすさの個人差に関わる遺伝子の同定を行っています。
一塩基多型(SNP)と疾患の関連を網羅的に評価するゲノムワイド関連解析や、次世代シークエンサーを用いたレアバリアント解析を行っています。
ゲノム解析を通じて同定された疾患感受性遺伝子とその個人差が、どのように疾患の発症に関与しているか明らかにする研究を行っています。遺伝子機能発現解析や血中の疾患バイオマーカーの探索、モデル生物を用いた解析を行っています。
ゲノム情報の個人差を、臨床情報や薬剤応答性の情報を組み合わせることにより、個々人に適した医療の提供を目指しています。また、本学に設置された疾患バイオリソースセンターと協力して、バイオバンク事業を行っています。
大量のゲノムデータと臨床情報のつながりを統計学の観点から評価する、「遺伝統計学」の研究を行っています。新しい解析手法の開発や、既存のデータベースとの融合的な解析を通じて、これまでにわかっていなかった新たな情報を引き出すことを目的としています。
疾患感受性遺伝子や疾患発症メカニズムの情報を創薬データを融合するTranslational in silico解析により、新たな創薬ターゲットや治療適用疾患の同定を目指した研究を行っています。高いコストをかけて複雑なデータを作るのではなく、「シンプルかつ費用対効果の高いゲノム創薬」を目標に掲げています。