お知らせ

血管内診療科が消防署員を対象に脳梗塞救急医療セミナー開催

当院は全国でもトップクラスを誇る救急医療を提供し続けています。人命救助には、現場にいち早く出動する救急隊員との連携が重要です。そこで、さらにレベルの高い救急医療、とりわけニーズの高い脳卒中に対する救急医療を充実させるために、血管内診療科の医師が、消防署などに出張セミナーに伺う企画を立案し、2019年8月に第1回のセミナーを本郷消防署(東京都文京区)にて開催しました。
今回は、救急搬送された後に、脳梗塞と診断された患者さんに対して医師が行う治療である、「カテーテルによる血栓回収」と、「tPAの点滴による血栓溶解療法」などについて、実際に消防署員の皆さんに体験していただく準備をしました。

参加した消防署の方からは、「『10分の遅れがその後の患者さんの30年を奪う』という言葉が、とても重みがあり心に響きました。先生方の熱い思いに触れ、プレホスピタルの領域で奉職する者として身の引き締まる思いです。今まで以上に「迅速、確実、丁寧」な救急業務を推進していこうと気持ちを新たにいたしました」という感想をいただき、講師として参加した医師たちも「企画・実施してよかった。消防隊員の方たちが、真剣に話を聞いてくださる姿勢に感動した。こういう機会をもっと増やしていきたい」と今後の抱負を述べました。

◆脳梗塞が疑われる救急患者に対する応急措置に関する医師側の要望について説明する血管内診療科の壽美田一貴診療科長

◆医師が行っている血管に詰まった血栓をカテーテルで吸引・回収する方法を消防署員に指導する血管内診療科の相澤有輝医員

◆脳梗塞を発症した超急性期の患者に対して行う tPAの点滴による血栓溶解療法を指導する神経内科の藤田恭平医師

◆第1回のセミナーを企画・運営してくださった本郷消防署の皆様と記念撮影
(左から相澤有輝医師、 藤田恭平医師、壽美田一貴医師)