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腹部大動脈瘤の治療はいつごろから受けたらよいですか

腹部大動脈瘤が破裂する前に動脈瘤を治療することが望まれます. 男性:5cm以上, 女性:4.5cm以上で破裂の危険性が高くなってきますので, 治療が勧められます. ただし, 4cm〜5cmの間の大きさであっても, 破裂する危険性がないとは言えませんので, ご本人とご家族と相談して, 治療を行う場合があります.


どのような治療法があるのですか
  • 足の付け根から人工血管を動脈瘤の中に置いてくる血管内治療
  • お腹を開けて動脈瘤を切除する手術
の二通りがあります. 治療を行う前に, 全身状態と動脈瘤の形を十分に検討して, どちらの方法が適しているかを判断することが大切です.図1は正常な腹部大動脈の図です. 図2はステントグラフとによる治療方法が適している腹部大動脈瘤の例を表し, 図3は開腹手術による治療が適している例を示します.
正常の腹部大動脈
図1:正常の腹部大動脈

腹部大動脈瘤 (ステントグラフトが適している例) 腹部大動脈瘤 (開腹手術での治療が適している例)
図2:腹部大動脈瘤
(ステントグラフトが適している例)
図3:腹部大動脈瘤
(開腹手術での治療が適している例)


ステントグラフト治療について

ステントグラフトは, 人工血管(グラフト)に細い針金状の金属を編んだ金網(ステント) を縫い合わせたものです。(図4)このステントグラフトをあらかじめカテーテル(細長い管) の先端に装填しておき, 下肢の付け根(鼠径部)から動脈の中に入れ, 動脈瘤の部分で広げて固定します. (図5)これにより, 血液はステントグラフトの中を流れるようになります. 動脈瘤の中に流れ込む血液は遮断され, ひいては動脈瘤の破裂を予防することが可能となります. 皮膚の切開部分(創部)が小さいため体への負担が少なく, 歩行開始, 食事摂取など術後の早期回復や入院期間の短縮が見込まれます. また, 必ずしも全身麻酔が必要でないため, 肺炎などの合併症の可能性も低くなります. さらに, 他の病気や高齢などが理由で従来の開腹外科手術が困難と思われる方にも適応となる可能性があります.

このように, ステントグラフト治療は, 小さい創からカテーテルを用いて動脈の中に人工血管を留置する新しい手術方法であり, 腹部大動脈瘤に対する低侵襲治療として期待されます.


ステントグラフト
図4:ステントグラフト

ステントグラフトによる治療
図5:
1) ステントグラフト挿入前の腹部大動脈瘤,
2) ステントグラフト挿入途中 (メインボディ留置後),
3) ステントグラフト留置完了後



開腹手術治療について

腹部大動脈瘤に対する手術治療では, お腹を切開して開腹した後, 動脈瘤を切り取ってしまい, 代わりに人工血管を縫いつけて, 下半身に血液が流れるようにします.

開腹手術による治療
図6:
1) 手術前の腹部大動脈瘤,
2) 動脈瘤を切除したところ,
3) 人工血管を縫いつけた後

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